表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
楽して生きたい拳闘士  作者: 猫背
第1章
40/59

39話

「クー君おはよう」

「…………おやすみ」

「ほら、行くよ」

「早いんだよ。予告しといて」

「うん。今から作戦会議ね。はい、移動」

なんでまた早朝なんだよ。


マーリンさんに引きずられたまま移動。ズボン脱げちゃう。


「それでは、作戦会議を始めますよー。まずは、ナディちゃん。報告よろしく」

「はい!成果なし!以上!」

「はーい。帰っていいよー」

「もうちょっと待ってよ!今帰って来たんだよ!」

そいつはご苦労なこってすね。残念。


「実際全く何も無かったの」

「ああ、影も形も無かった」

「ありゃりゃ、おじじとバラン様がついてても結果変わらずですかい」

「旦那様ごめんね。お詫びに私の事めちゃくちゃにしていいよ?」

「ですって魔王様」

「さよなら」

「断ーる!!」

えー?めちゃくちゃにしてって言ったじゃん。


「残念ながら私も無いんだよね」

「マーリンさんでも無いってやばいやーつじゃないですか」

「ノエルや他の弟子達にも聞いたり調べてもらったんだけど、もうさっぱり」

もはや完全犯罪の域ですね。俺のじっちゃん探偵とかじゃないから真実見つけらんねぇわ。


「んなら、後は兄貴だけか」

「俺も具体的には知らん。ただ、龍神と魔神様が全てを知ってるとかなんとか」

「えー、会わなきゃダメー」

「兄さん、こんな時に我儘言わないで」

「小僧、行くぞ」

なんで基本俺に行かせんだよ。たまには休ませてよ。


「悪りぃんだが、連れてけるのは勇者ちゃん、大魔導師様、チビの3人と案内人の俺だけだ」

「私も行く」

「い、いや、魔王様でもダメですって」

「なら俺の代わりだな。頑張って」

「アホか」

「ゲロクズ、一緒に決まってるでしょ」

なんで同伴したがんの?指名した覚えないよ?


「だーかーら、3人だけですってば」

「なんで私はいいの?」

「マーリン様じゃないとこの人数転移させられないし、ちゃんと話できる方ですから」

「私に何か言う事ない?」

「チビが何でもするのでご容赦を」

「よろしい」

それ目の前でやらないと気がすまないの?軽く俺の事売るなよ。ご本人許可してないよ。


「とりあえず、龍神の所に転移してもらいます。その次に、魔神様への道を龍神が作るってなってます。なんで、先に龍の村へお願いします」

「いいけど、今から?」

「出来れば早い内に。龍神もいつでも通路を作れるとは限らないらしいので」

めっちゃ急。まだおぐしを整えてもいないのに!


「話が終わり次第戻ってこい。戦闘の準備をさせておく」

「わかりました。なるべく早く戻ります」

「小僧、しゃんとしろ」

「クー朝ごはん抜いてきた?大丈夫?」

「旦那様気をつけてね。帰ってきたら子作りしようね」

「浮気ゲロクズ死ね」

送り方ひどい。一応危険だよね?後俺以外は心配しないの?心配無いの?


マーリンさんは場所を知ってるらしいので、優しさの無い見送りを受けながら転移した。泣ける。


龍の村とやらに着いたが、全然人がいない。ドラゴンか。

と思ったら、人が歩いてきた。うわ、前に見たやつだ。


「お久しぶりです、勇者様。それとマーリン殿、魔神様の使いの方、その他。こちらへ、龍神様がお待ちです」

そういう態度ね。完全にボルケィノォーウだな。


少し歩くかと思いきや、長い階段を登らされた。

魔法で移動しろや。マーリンさんとか息切らしまくってんぞ。

でも睨まれたから今日は勘弁してやろう。俺は寛大だ。


多分千段くらい登ると、頂上?に着いた。バカ。


「この先に龍神様がいます。どうぞ」

「一緒に行かないのですか?」

「私は拝謁を許されておりませんので。では」

そう言ってまた階段を下りだした。それはいいけど、去り際に睨むな。ちびるぞ。


少し道なりに歩いた。すると、平屋が見えた。

なんでこんなとこに平屋が一件だけあんだよ。

玄関の前まで行くと、自然とドアが開いた。自動なのね。便利ー。防犯は?


見た目はよくは知らんが、玄関はゴリゴリの日本式。靴揃えて置いてるもんな。

一応皆に促して脱いで入る。なつかしー。


「こんちゃー。誰かいますかー?」

「おー。入ってこーい」

軽いな。さっきの奴と真反対じゃん。


居間に向かうと人がいた。…………人やな。


「初めまして。俺が龍神だ。よろしく。その辺テキトーに座ってよ」

「は、はい、では」

「失礼します」

座布団くらい出しなさいよ。全くー。後お茶も!


「お客さんら、まずは何が聞きたい」

「あの、天使の事を知ってると。後、私の事も」

「君は勇者だな。それは天使の後だな。まずは、天使の出所なんだが、実は、俺と魔神、闘神の3人で作った。これは知ってんな」

なんかすげぇイラっとする。カッコつけんな。


「勇者はそう聞いていましたが……そうだったのですね」

「あ?知らなかったか、まぁいいや。元々はそうだ。作った当初は別になんの問題も無かった。だが、それを他所に売ったんだよ。研究したいから売ってくれってな」

「す、すごい事言いますね、神様に」

「その頃は別に神でも何でも無かったからな」

「いいから次」

「はいはい、急かすなって」

イライラの大フィーバーやー。蹴りたい。


「んで、その研究で天使が狂って今みたいな感じになった。天使にはオリジナルが一体で、後は全部そのオリジナルが作った偽物だ。そして、オリジナルを壊せば、他の偽物も止まる」

「え?そんな簡単に?」

「聞くだけならそう思うよな。だが、オリジナルは当時の闘神の全力で半壊、プラス異空間に封印出来ただけだ。命を代償にしてな」

それ誰が壊せんだよ。お前もうちょい頑張れや。


「で、でも勇者もいたのでは?」

「勇者はこの世界に残った天使の掃討で力尽きたんだ。俺も魔神もその時一緒に戦って何とか全部破壊した」

「なるほど。では、何故今になって天使が活動し始めたのですか?」

「はっきり言ってわからん。自力では空間を渡れないはずだから、どっかの誰かがやったとしか言えん」

原因突きとめろよ。また結果一緒だろ。


「そんで、天使をどうするかだが、勇者にオリジナルを破壊してもらいたい」

「断る」

「兄さん…」

「悪いけどよ、いくら闘神クラスの魂の持ち主でもオリジナルは壊せねぇよ。諦めな」

「ざけんな。なんでてめぇみたいな犬の尻尾で興奮するようなクソケモナーの戯言聞かなきゃいけねぇんだよ」

このドグサレ変態バカに上からモノ言われるとぶん殴りたくなる。


「お、おい?チビ?」

「お前、今なんて言った?」

「彼女にケモノのお友達のコスさせようとしてブチギレられたクソど変態にナメた口聞かれたくねぇって言ったんだカス」

「ちょ、兄さん?何言ってるの?」

エリスは下がりなさい!獣臭がうつる!


「お、おい、お前、あの、超絶シスコンのサクか?」

「その呼び方やめろ」

「サク!!なんだよ!!お前生きてんのかよ!!バカヤローが!!」

「がっ!気持ち悪りぃ!抱きつくな!」

「え?クー君?なんで?」

いいからこの変態離して!早ーーーく!!


全然落ち着かなかったので腹パンして離した。

キモい。


「あの、兄さん?どういうこと?」

「あー、まぁ、話せば長い?」

「短くして。そして詳しく」

マーリンさん注文多い。


「ざっくり言うと、俺はこいつの知り合い」

「バカか!雑にすんな!俺らは同じ学校の友達で、こいつがさっきの話に出てきた闘神だ!」

「え?」「な、何?」「嘘だろ」「は?」

「なんでお前が疑問形なんだよ!」

「知るか!高校の時の事しか覚えてねぇよ!」

勝手に神にすんな!キショい!


「は?お前覚えてねぇのか?んじゃ、高校出てからは?花ちゃんの事は?」

「知らん。つうか花がなんだ」

「ヤスと結婚した」

「ヤスぅぅぅぅぁぁあああ!!!!ぶっ殺す!!!!」

「ちょ!?兄さん!落ち着いて!」

「落ち着けるかぁぁぁぁ!!ボコボコにしてやるぁぁぁぁぁ!!!」

「あ、あの、花ちゃん?って?」

「こいつの妹。ヤスって友達んとこに嫁に行った」

「あぁ…」「な、なるほど…」

何納得してんだ!お前らは妹に対する愛が足りてねぇ!!


「いや、でも、闘神は死んだんじゃ?勇者ちゃんに他に姉妹がいるとも聞いた事無いし」

「確かにこいつは死んだ。だが魂が生きてたみたいだな」

「んだそりゃ!!んな事知らん!!」

「兄さん、いいから落ち着いて。ほら」

「未だにシスコンは健在か。キモい」

「お前にだけは言われたくねぇ」

「と言う事は、クー君が私のご先祖様?」

………………ですね。怖!


「残念ながらそうなるな。ちなみに、お前は同じクラスの遠藤とくっついた」

「……………おい、それ冗談だろ?」

「なんだ?チビのくせに選り好みすんなよ」

「ところがどっこい。こいつの前の体はハーレム一直線のスペックだったんだよ。顔はピカイチ、背も高くて運動神経抜群、勉学は余裕のトップ。どいつもこいつもこれに惚れてた。最初はな」

「何かあったんですか?」

「性格が最悪だった」

「てめぇ喧嘩売ってんな?ぶっ殺す」

「こういうとこ」

こいつマジでバカにしてんな。腹立つのり。


「んで、そんなこいつが、とびっきり嫌いな奴がいてな、それが、遠藤って奴」

「何が嫌だったんだよ。お前乳デカけりゃなんでも良いんじゃねぇのか?」

兄貴と一緒にすんな。俺は脚が好きなんだよ。


「遠藤はめっちゃ美人で乳もデカイし、こいつにとっては堪らない美脚だったよ。ただ性格が気に入らないって相当嫌ってた」

「そんな嫌な人だったんですか?」

「まぁ、最初はな。でもこいつにキレられた事があったんだが、それ以降はもの凄くいい女だった」

「浮気だな。さっちゃんに言いつけてやる」

「アホか。とっくに天寿を全うしたっつの」

チッ、お前も全うしやがれ。


「んで、猛アタックの末、子供を授かったと。まぁ結婚はお前が死んだから出来なかったけどな」

「お前らのせいで死んだんだな。呪い殺してやるから顔貸せ」

「兄さん話進まないから。それで、結局兄さんはどういう状態なんですか?」

「ん?あー、…………1つの体に2つ魂があんな。片方のバカみてぇに強い魂はそこのバカ。マもう1つは、多分元の主人のもんだな」

ちょい待てや。知らんぞそれ。


「つまり、今までの兄さんは…」

「勝手に君の兄さんの体を使ってる他所者だな」

「お、おいチビ」

「クー君、じゃ、無い……」

「嘘…」

「どうすりゃ出れんの?」

「軽く言うなよ。魂に、というか、闘気も魔力もなんもかんもお前が1番詳しかっただろうが」

「だから覚えてねっつうの」

じゃなきゃお前に聞かねえだろ。ニポンゴムツカシイデスカ?

俺がバカに見えんだろ!


「まぁそのうち出ていくって事で。そんな事より天使どうすんだよ。お前が行って死ねよ」

「いや、お前がいんなら話はかなり軌道修正出来る。もちろんいい方向にな」

「それは、どうするんですか?兄さん、じゃなくて、サク、さん?なら出来る事ですか?」

「エリス、呼ぶならお兄たまでしょ。はい、もう一回」

「変態」

「なんで!?」

「シスコン出すな。妹ならなんでも良いのかよ」

「俺にエリスと花以外に妹はいない!義妹は偽物だ!バカめ!」

「気持ち悪い」

エリスさんに言われると五臓六腑に染み渡るな。

泣きそう。


「それより、サク君なら何が出来るんですか?」

「マーリンさん、それやめて。桜だから。サクラ」

「女みたいな名前だろ?」

「うるせぇ。普通の名前だからって調子のんな。何がタツオだ。そっから龍神って呼び名に決めたのか?ボケ。厨二か」

「龍神もお前の闘神も他所の奴が勝手につけたんだよ。魔法とか闘気が流行った時期にな」

うわ何それ。めっちゃ恥ずいじゃん。

俺のこの手が光って!みたいじゃん。

…………これはカッコいいか。


「流行った?どうしてですか?」

「俺たちが学校に通ってる頃に魔法が生み出されたんだよ。その副産物が生命力」

「なんだそりゃ。それと厨二マックスの二つ名笑は何が関係あんだよ」

「流行ってから1年くらいでスポーツが出来たんだよ。魔法で戦うとか闘気で戦うとかだ。規模は世界クラスで、お前は魔法でも闘気でも世界1だったんだぞ」

「嘘?」「兄さんが魔法なんて…」「絶対なんか仕掛けたな」

少しは信じないの?神様のお言葉だよ?


「そのせいで、天使の尻拭いをさせられるハメにもなるんだけどな」

「あー、でもお前曰く作ったの俺とお前と後なんかだろ?当然っちゃあ当然だろ」

「俺らが作ったのは機械に魔法と闘気を使える様にいじっただけだ。某大国がこれに目を付けて買い取ったんだよ」

んで、改造失敗と。B級映画かよ。結果最悪だけどな。


「そんで、俺らが頑張って封印。それまではまぁいいけど、お前なんで生きてんだ?すげぇ昔なんだろ」

「それはお前の影響だ。お前は自力で神格化っつう魂を変化させる事が出来たんだよ。その影響で体はベストの状態、生命力と魔力が湧き出まくるすんばらしい力なわけよ」

「んで?」

「天使と戦う為って俺らの魂いじったのがお前」

「それでムカつく顔のまんまってわけか」

「今のお前もムカつくけどな。イメージと全然合わねぇよ。女みたいでキモい」

「クライスト君に謝れ。こいつはそのうちこの顔で一生を過ごすんだぞ」

確かに俺の顔はかなり目つき悪かったからな。


「って事は、魔神はヤスか」

「おー。でもあいつは死にかけだからな。殺すなよ」

「見てから決める」

「おいチビ、魔王様にある事ない事言いまくるからな」

「そうか、兄貴からさようならか」

「お前最低だな!」

我が身が妹の次にかわいいわけだ。兄貴には未来の礎になってもらうわけだ。


「んじゃそろそろヤスんとこ行くか。あいつ絶対ビビるぞ〜」

「おい作戦はよ」

「あいつと一緒のがいいだろ」

「そうですかー」

「兄さん」

「わかってるって」

「何するの?」

「一撃で仕留める」

「おいチビ」

「冗談」

半分な。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ