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楽して生きたい拳闘士  作者: 猫背
第1章
38/59

37話

「おはよー。起きてる?」

「勝手に入るなってノエルさんに言われなかった?」

「よく言われたかな?」

絶対毎回言われてるだろ。息子だったら絶対反抗するぞ。


ぼっちで朝を迎えるとこだったんだが、何故かマーリンさんに突撃隣の朝チュンをされた。まぁ俺1人だけど。


「ほいで何の用さ」

「ちょっとお話がねー。お出かけしよっか」

「やだ、おやすみ」

「それじゃ、飛ぶよ」

まぁ無視だよね。しかも転移しやがった。


「それで、話だけど。あ、もう大丈夫でしょ」

「さいですね。それよか早く」

「了解。クー君に聞きたいんだけど、魔王ちゃんの事、どう思ってる?」

なんだそりゃ。メンド。


「見たまんま。どうとも」

「ならなんでお嫁さんに選んだの」

「最終的に俺の意思無かったよね?見てたよね?」

朝から一々イジることじゃなくね?


「もしかして、利用されるとか思わなかった?」

「あいつらも俺らの機嫌損ねる事なんかしないだろ。首締まるだけだ」

「情に訴える、とかは?2人共いい子だから」

「俺があいつらの為になんかする様に見えんの?はっきりエリスだけしか守る気無いって言ったんだぞ。シエルもマーリンさんもほっとくって見方になるかんな」

「本気かどうかは見てればバレると思うけど」

「あの時は本気で言ったよ」

「ひどーい」

自分の事は自分でなんとか出来んだろ。妹の師匠が弟子の兄に頼るなよ。


「クー君はそうは思ってるだろうけど、あっちは絶対なにか仕掛けてくると思うよ」

「その前にこっちのやりたい事進めればいいだけだ」

「それって?」

「デンゼルを探る。あいつはなんか知ってる」

「………天使の味方、って見てる?」

「それは違う、と思う。多分ドラゴン系か魔神の手下、の方が濃厚かな」

「見た感じドラゴンとは繋がりとか持ってないかなー?まぁ、希望的観測だけど」

気持ちは大事だよね。肩入れとか絶対してないだろうけど。


「後はナディ次第」

「異空間だね。でも見つけても私で何とか出来るかはまだわからないよ」

「ナディとか獣人よりは何とか出来るでしょ。最悪エリスが何とか出来る」

「エリスちゃんにはやらせないんじゃ無いの?」

「戦いとか危ない事ね。異空間も危なかったらやらせない」

エリスは我が命と同義。エリスは私の神だ!

キモいな。


「それは追い追いだね。その前に、デンゼル君とゼノさんが何らかの動きをして来たらどうするの?」

「闘気は教えたし、自分らでどうにかしてくれるでしょ。だから最悪逃げる。天使がいてもね」

「ひどーい」

「エリス第一。他は知らん」

「フィーネちゃんは?お嫁さんでしょ」

「しらーん」

最初から言うてるっしょ。エリス派の俺に死角は無い!


「フィーネちゃんにも気をつけなきゃダメだよ。もう知らない間になにかしてるかも知れないからね。あの子は早いよ」

「何してても俺もエリスもいい様に動かないってわかってるはずだよ。そこまでバカじゃない」

だろうって俺の願い。面倒に巻き込まれたくないからだがな。


「今日はどうする気?」

「今日も様子見。ナディが戻り次第か、マーリンさんの調査次第で動きを変える気だよ。マーリンさんの考えも考慮してってなるだろうけど」

「まぁ私も同じかな。一度王国とか獣王国の周辺も探らないといけないから早く報告に来てほしいけど」

「そこは慎重に、だからしょうがない。天使に会わない事が最優先だもんな」

獣人組は対処しようが無いからな。死なれたら寝覚めが悪い。枕元で子供作ろぅー、とか言われたら寝れないもんな。


「今後の動きはその時次第、ってことね。行き当たりばったりで不安だけど。不安と言えば、クー君魔王ちゃんに骨抜きにされたりしないでね」

「妹になりでもしなきゃ無理だろ。あいつがエリスになれるわけねぇしな」

と言うより、そこを不安に思う所に異議を唱えたい。


「魔法にも気をつけてよ。気づいたら魔王様の奴隷になってましたー、じゃさすがに笑えないからね?」

「その冗談も笑えない」

「本気だもの」

あかん。話の締めくらい冗談にして。泣きそう。


マーリンさんの転移で俺が使わせてもらった寝室に戻って解散した。

マーリンさんも今日は俺と同じく昨日の続きの予定にするらしい。

それもそれで不安なんだが。特に爺さん。


「兄さん、おはよう。起きてる?」

「エリスちゃん。お兄ちゃんの部屋に入る時は戸を叩いてから聞きなさい」

「変態」

「礼儀の問題でーす。第一そういう時はエリスも一緒にいるでしょ」

「変態!最低!」

「ゲロクズ死ね」

朝から圧が強いなー。愛されてると認識しよう。


「とにかく、朝御飯食べに行きましょう」

「その前に魔王と話あるから。エリスは先行ってて」

「変態」

「あ、朝から何考えてるの!?変態!ゲロスケベ!」

「何妄想してんのか聞く気無いけど、一応まともな話だかんな?ほれ、エリス」

「うん、わかった。2人共、待ってるね」

かわいいエリスたんにはまた後でだな。


「そ、それで、何よ。す、スケベ!」

なんも言って無いよね?落ち着け。

「魔王、お前が嫁になっても、魔族を助ける気は無いからな」

「どういう意味」

「お前の味方とかする気無いって意味だ。俺を利用するつもりならやめろって事」

「あっそ」

雑。もっとなんか無いの?


「どうせ何しても聞く気ないでしょ。それより、その、何!」

「いや何って何」

「もっと、その、なんか、な、何!」

「いやわからんて」

何!とか言われてわかんのかよ。ナニか?スケベ!


「…………手」

「は?」

「手だけ?」

「足?」

「………ん」

「踏むな」

ん、じゃねぇんだよ。はっきり言っていいから。


「あの、ち、ちゅー、とか、とか、とか!」

「しない」

「何で!」

「バカ、飯行くぞ」

マーリンさん、俺なんか不安だよ。


朝飯を食いに行ったのだが、エリス以外誰もいなかった。お寝坊さんばっかりねーもー。キモいな。


「兄さん、今日は昨日の続きをするの?」

「魔王はな。エリスは俺とデート」

「それなに?」

「愛を深めようって事」

「変態」「ゲロスケベ」

「ご飯中ですよ?」

その表現はいくない。スプラッシュとか、マーライオンとか。

言い方変えてもダメだな。


「じゃあ私は姉さんと特訓の続きだね。兄さんはデートしてきて」

「それ1人じゃできないから」

「じゃあ姉さんと?」

「それは無い」

「バカ!ゲロ!」

「お嬢さん、控えて?」

食事中の方に腹パンされてもおかしく無いよ?


仲良く?飯を食い、今日は訓練室に移動。

2人まとめた方が早いよね?


訓練室に行くと、先に来ていたらしく、特訓中らしい。年寄りは朝早いな。シエルごめん。


「おはよーさん。調子どうさ」

「おはよう。まぁまぁ?かな」

「やっぱ進んでないか」

「まぁ、うん。制御がね?出来てはいるけど、振り回されるって感じかな」

爺さんを見ると、確かに闘神気は少し出来てはいる。が、制御が出来ていない。体にダメージがいってるみたいですぐ抜いてる。まぁそのうち出来るべ。


「アラド様すごい。もうあんなに出来るんだ」

「エリスはやるなよ。危ないから」

「姉さんの前で平気でそんな事言わないの」

「知らん」

「ゲロクズ」

はいはい、いいから頑張んな。


「姉さん、今日は闘気に魔力を混ぜて、魔闘気を作ろっか」

「わかった。まずは闘気を、ふん。………ん?」

「ん、じゃないよ。また忘れてんのか」

「も、もっかい。はっ!…………ん?」

「ね、姉さん?兄さんが手を繋いだら出来るんじゃない?」

「それだ!」

いや違う。お前の努力次第だろ。何でまた忘れてんだよ。


「ん!」

「出来たらな」

「ホント!?」

しくじった!巧妙な罠だった!

「はっ!出来た!」

やっぱりな!エリスたんめ!かわいい!


「ほれ、次」

「ん。教えろ」

「こう」

「わかんない!教えろ!」

子供かよ。見せてんだろ。


今日も結局同じ事して教える事になったのだが、爺さんと違って制御出来るか不安だったから全部制御して、全部放出させられるハメになった。

めっちゃしんどい。あと手振らないで。肩痛いから。

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