雷鳴
ガストンは、ついに動いた。
彼は八人の配下を連れ、左右から処刑台へ駆け上がった。
戸惑っている衛兵数人を、ガストンと配下が次々に斬り倒していく。
あっという間に、ダミアンはガストンたちに前後から包囲された。
「ガストン、貴様……謀反を起こす気か。どうなるか、わかっているのか!」
ダミアンが怒鳴った。
ガストンは黙ったまま剣を抜き、ダミアンに突きつけた。
そして、ロルを縛っている縄を解くよう、顎で示した。
ロルはガストンを見た。
どれだけ拷問されていたのかわからないほど傷ついた彼の顔に、ようやく小さな笑みが浮かんだ。
だが、そのときだった。
モールが反対側から処刑台へ上がってきた。
彼はずっとガストンを狙っていた。
ガストンが処刑台に上がると、すぐに反対側から戻ってきたのだ。
最初の一人は、反応する間もなく、モールの剣に腹を貫かれた。
二番目の男は剣を抜こうとした瞬間、腕を斬り落とされ、そのまま台から蹴り落とされた。
ガストンはそれを見て、前へ出ようとした。
だが、ダミアンの親兵が彼を阻み、二人は斬り結んだ。
その間にも、モールは剣を返し、三番目の男の肩を斬った。
剣は深く入り、血が噴き出した。
その男はまだ立っていた。
反撃しようとしたところで、モールは一歩下がる。
そして、三太刀目を首筋へ流した。
ガストンが振り返ったときには、三番目の男がちょうど倒れるところだった。
三人が、十数秒のうちに、目の前で殺された。
その一瞬の隙に、ガストンは左手の前腕を斬られた。
だが、ガストンはすぐに立て直した。
目の前の親兵の一撃を防ぎ、そのまま相手の剣を弾き飛ばす。
そして、心臓へ一太刀突き入れた。
親兵たちは後退し始めた。
モールは剣の血を振り払い、台の縁に立って、ガストンを見た。
「やっぱりお前、今日はおかしいと思ったぜ、ガストン。普段から町の連中を助けてるお前が、罪のない民の中に紛れて襲わせるとはな。偽善者め」
モールは吐き捨てるように言った。
ダミアンは残った親兵に守られ、モールの側から逃げ去った。
ガストンはダミアンを見なかった。
彼はゆっくりと台の中央へ歩き、古い刀を正面に構えた。
台の下は、すでに燃え上がっている。
東門の方角から立ち昇る煙が、空の半分を覆っていた。
怒号、泣き声、剣戟の音が混ざり合い、黒茨町そのものが吠えているようだった。
ガストンはモールを見た。
「俺はお前が嫌いだ、モール」
彼は言った。
「お前が最初に町で人を鞭打った日から、誰かがお前を斬り倒すべきだった」
モールは笑った。
剣の切っ先を下げ、台の上でゆっくりと線を引く。
「なら、かかってこい。反逆者に落ちぶれたお前こそ、見ていて吐き気がする」
そう言った。
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要塞の裏山
最初の鐘を聞いたとき、俺はすでに用水路の中にいた。
四十二人。
泥の中の四十二匹の蛇のようだった。
俺たちは夜明け前に着いていた。
水路は半分乾き、底は泥と腐った草でいっぱいだった。
皆、水路の壁に張りつくようにしゃがみ、身を寄せ合っていた。
頭上を見回りの兵が通る。
長靴が石板を踏む音が、一歩一歩、頭の上を踏んでいるようだった。
「鐘が二つだ」
誰かが小声で言った。
俺は何も言わず、ガストンの古い刀を握りしめた。
三つ目の鐘は来なかった。
来たのは、東の煙だった。
黒い煙。
太い。
黒茨町の方から立ち昇り、町から黒い手が伸びて、空を汚しているようだった。
「合図だ」
バルが言った。
俺は彼を見た。
彼も俺を見た。
それから彼は顔を上げ、城壁の上をしばらく眺めた。
「要塞が兵を動かし始めた」
彼は言った。
俺にも聞こえた。
城内から笛の音がする。
短く、鋭い。
それから走る足音、鉄の鎧がぶつかる音。
連中は下の城門へ集まり始めている。
正門はすぐに開く。
少なくとも、人は出てくる。
俺たちが待っているのは、その瞬間だった。
「準備しろ」
バルはそう言うと、真っ先に水路の出口へ向かった。
俺たちは後に続いた。
水路の先は低い壁になっている。
それを越えれば、正門の外だ。
門は確かに開いていた。
要塞の親兵が二隊、下の町の方へ向かって走り出ている。
門の内側が、一瞬だけ空いた。
バルは壁の陰で背中から弓を外した。
俺は、彼が矢を番えるのを見ていた。
彼は半身で跪き、ほとんど狙いをつけなかった。
二射。
前と後ろ。
まるで一陣の風に乗って同時に飛び出した二羽の黒い鳥のようだった。
門の衛兵二人。
一人は喉を射抜かれ、もう一人は左目を射抜かれた。
彼らはほとんど声を上げず、破れた米袋のように、門のそばへ崩れ落ちた。
「行くぞ!」
バルが低く叫んだ。
俺たちは門へ走った。
だが、門が動き始めた。
俺たちが遅かったんじゃない。
左目を射抜かれた衛兵が、最後の力で「敵襲!」と叫んだのだ。
城門の蝶番が重く軋み、二枚の門が内側から閉じていく。
誰かが「敵襲!」と叫び、誰かが鉄格子を下ろす。
この古い城にしては、あまりにも速かった。
門まで、まだ十数歩ある。
「アルド!」
アイリスが叫んだ。
俺は振り返らなかった。
もう見えていた。
太い緑色の蔓が門の根元から生え出し、門の隙間を這い上がっていく。
何十匹もの蛇のように、二枚の門を無理やり押しとどめた。
蔓は太く、門が閉じるたびにぎしぎしと軋む。
だが、切れなかった。
「焼いて!」
アイリスが叫んだ。
灰爐村の若者二人が油壺を投げつけた。
ほぼ同時に、二本の火矢が左右から油の中へ飛び込んだ。
蔓が燃え上がった。
火は大きくない。
だが、門と蔓を押さえ込み、動かなくした。
アイリスが俺を見ていた。
彼女の言いたいことは、わかっていた。
右手だ。
赤い雷光が、すでに掌に集まっている。
俺が呼んだんじゃない。
体が勝手に目を覚ました。
それは跳ねていた。
ずっと、この門の前で待っていたかのように。
俺は、蔓が最も密集している門の隙間へ向けて、その雷の束を思い切り投げつけた。
赤い雷は地面を裂くように走り、一本に引き伸ばされた火の蛇のように、門の下で燃える蔓の中へ突っ込んだ。
すさまじい爆発で、足元まで震えた。
雷と炎が混ざり合い、赤白い衝撃波が門の下から爆ぜ、左右へと広がった。
半開きの門板は蝶番から引きちぎられ、外へ向かって飛んでいった。
門の鉄具は焼けた針金のようになり、両側の泥の中へ飛び散って、白い煙を上げた。
もう片方の門は内側へめくれ上がり、門柱の石が砕けて、壁から落ちた破片がそこら中に降り注いだ。
俺たちは煙の中へ突っ込んだ。
門の石はまだ熱い。
焼けた鉄の匂い。
濡れた泥の匂い。
そして、雷が過ぎた後の、空気が焼けて乾いたような匂い。
門は吹き飛んだ。
「突っ込め!」
バルが先に駆け込んでいた。
俺も後に続く。
頭上では、要塞の警鐘が鳴り続けている。




