第四話 日本戦線会議
第四話 日本戦線会議
宇宙港のドックに艇泊したガルディオンに、琴音達は乗り込んだ。
ヴァルキュリオンとヴィルゴディーネは、それぞれ艦内の整備区画のドックへと収容された。
ドック内では、専属の整備員らが忙しそうに作業をしている。
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:ガルディオン艦内 会議室
琴音は、艦内の一角の会議室で作戦会議へ出席する。
望月は、綺麗な姿勢で隣の席に座っている。白鷺時代、彼女は品が良すぎるせいで実は宇宙貴族の血筋なのではないかと噂されていたほどだ。
そうなれば、軍部は大混乱だが、実際の所、彼女の軍部への貢献度からして、それはあり得ないと誰もが言うだろう。
望月「少尉、よろしくね」
琴音「よろしくお願いします 大尉」
同期だったのに敬語になっているが、望月は特に気にすることなく、会議に集中している様子だ。
本作戦の司令が、一同を見渡し確認を終える
司令「全員集まったな。それでは会議を開始する。」
司令「今回の作戦では、皆ご苦労だった」
「まずは被害の確認を....」
上官「はい。戦死者は15名、いずれも戦闘機を操縦する新米の兵士でした。」
司令「ん....今回も戦死者がいるのか」
「やはり.....人の力で戦うには限界があるのかもしれない」
上官「お言葉ですが、その通りだと存じます」
「人が傷ついてまで人の手で戦う必要はないかと.....」
司令「....全く、その通りだな」
司令「そして、次の目的地だが....」
「次の目的地は 東京 だ」
一同が、東京と聞いて室内の空気が引き締まる
東京。そこは東アジアで最も栄えた都市。
そして数ヶ月前、東京は陥落した。
敵の狙いは、東京にある東アジア最大の宇宙港を占拠することで、東アジアにおける優位性を確保することにあったと思われる。
大量の避難民が地方都市へ押し寄り、日本全土では混乱状態が長く続いていた。
以来、東京は宇宙貴族により占拠された東アジア最大の敵拠点となった。
司令「....今回の会議の主題に入ろう」
司令「私が言うまでもなく」
「我々が狙うのは“東京奪還”だ」
東京奪還 その4文字の重み。
それは一同はもちろんのこと、琴音も十分に理解していた。
司令「空路、陸路、海路からの制圧で東京の宇宙港を奪還しASGARDは東アジアでの優位性を取り戻す」
司令「我々は主に空路から制圧していく」
司令「具体的な作戦内容については各自資料を読み込んでおく様に」
手元の分厚い資料が、存在感を主張している。
司令「そして、各地のゲリラ部隊についても....報告が絶えない」
司令「....我々も、人間相手に戦う覚悟をしなければならないだろう.....」
琴音「ゲリラって....?」
望月「軍部に反発する民間人達による軍隊よ」
望月は簡潔に答えた。
その後、会議では重要な東京奪還の詳細について司令の口から話され、議論された。
司令「そして最後に....」
司令「敵の残骸を解析した結果、判明したことがあると聞いた」
「技術班、報告したまえ」
技術班長「はい。無人機には、想定通り、無線通信機が搭載されており....」
技術班長「送信先は敵が運用する通信衛星でした....」
技術班長「つまり、この無人機は戦場の情報を収集し、敵の情報分析システムへと送信するための『目』と『耳』として運用されている......そう考えるのが妥当でしょう」
司令「....やはりか」
琴音は思い出した。初めて倒したあの無人機。
あの機体は、情報収集と偵察を行うための機体だったのだろう。あの無人機は、資料で読んだほどの激しい動きや抵抗を見せなかった。ともすれば、琴音の乗るヴァルキュリオンのデータを分析するために、わざと壊されたとも読み取れる。
技術班長「今一度、データの漏洩にも気をつける必要があります」
司令「よろしい....」
司令「以上で、今回の会議は終わりだ」
「それでは....皆、資料を読み込んでおく様に」
司令「会議を終了する」
第五話に続く




