第三話 ガルディオン
第三話 ガルディオン
:釧路市内
倒壊したビルと無人機の残骸が、住宅街を埋め尽くしている。人影はない。避難は済んでいた。
軍部の小隊が残骸を解析のために運び出している。作業を担うのは自動機で、次々と輸送車に積み込んでいく。
残骸は不規則に発光していた。
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:宇宙港
望月と合流し、琴音も宇宙港へと降り立つ
琴音は、ヴァルキュリオンを跪かせ、コクピットを抜け出した。手のひらに乗ると、自動的に地上へと降ろされた。
軍部の人間達が、慌ただしく動いている。
その中で、本作戦の司令らしき人物が幹部と共に琴音に向かってきた。
司令官「君が噂の新人パイロットだね」
「今後もよろしく頼むよ」
琴音は、敬礼をしてみせた。
これでも琴音は、軍部直属のパイロット育成学校を卒業しているのだ。
敬礼も一人前である。
その様子を見て、司令はその場を去っていった。各部からの連絡は絶えない。忙しそうだ。
琴音「あ....澪さん!」
その後、救助された澪と運転手らを発見し琴音は駆け寄った。
琴音「ご無事でしたか!」
澪「少尉も、無事で良かった」
澪は包帯などを頭に巻いているが、致命傷ではなさそうで琴音は安心した。
澪「それから、お前の管理は私が担当することになった」
「よろしくな」
琴音「はい!よろしくお願いします!」
澪「....ところで、望月大尉とはもう話したか?」
琴音「望月大尉ですか.....」
望月が目に入った。
望月はヴィルゴディーネの傍らで、忙しそうに上官らと話している。
ふと、目が合ってしまう。慌てて目を逸らすも、ずっとこちらを見ている。
同じパイロットであるのが気になるのだろうか。後輩として、どう接すればいいか。
望月は白鷺時代の同期だ。そして憧れでもある
親しげに話すべきだろうか。いや、馴れ馴れしいと思われたら.....
上官「ん....?少尉がどうかしたか?」
上官が望月へ投げかける。
望月「いえ、なんでも」
「それで....」
と目線を上官へ戻し、会話を続ける。
望月も、琴音のことはよく覚えていた。
白鷺時代の、同期だった。
望月と比べれば客観的には平凡と言えるが、成績は良くできた方だった。
澪「少尉、お前は会議へ出席しろ」
澪が琴音に投げかけた。
澪「大尉も出席するから、そこで昔話でもすればいいさ」
琴音「....はい!」
澪「次は、東京へ向かう」
宇宙港に巨大な母船が入港してきた。
白くやや間延びした三角形のシルエット。
半世紀前のSF映画から抜け出してきた様な、
まさに宇宙戦艦だ。
デカい。話に聞いてた以上に。
港に係留しているどの軍艦も、これの前では小さく見える。
「ガルディオン」
対戦艦用の分厚い装甲が純白の船体を覆っている。
内部には、ERVの収容、調整、整備のための設備に加え、居住区や各生活施設、司令室までが集約されていた。
地球と宇宙を行き来できる軍部の拠点がそのまま一隻に収まっている。
一同はこれに乗り、東京へ向かう。
:第四話へ続く




