第42話 救出に向けて
いつも読んでいただきありがとうございます
「グレッドいいか?」
「うん?どうしたエフィル?お花摘みなら勝手に行けばいいぞ?」
「ち、違うわ!それより町の方なら協力できるかもしれないぞ」
「どういうことだ?」
「私の仲間が町に数名潜んでいるその者たちを使えば少しは楽になるのではないか?」
「却下」
「え?」
エフィルが唖然とする
うん。気持ちはわかる
「何故だ?」
「時間がない」
そう。時間がないんです。あと1-2時間後に処刑だから今はこの迷ってる時間さえ惜しい
「それなら大丈夫だ。もともと決められた合図の一つに町を混乱させるものがあるんだ。私が付いて行って仲間に合図を送ればそれで町を混乱させることができる」
うーん・・・。方法としては悪くないが問題は住民感情を悪い方に持っていきたくないな
「エフィルがついてくるのは許可するがお前には別の仕事を頼みたい」
「別の仕事?」
「ああ。それは向こうに行きながら説明する」
「あ、ああ。わかった。指示に従うとしよう」
エフィルが黙ったところで今までの情報をサクッとまとめると
時間がとにかくない
それと相手の方が人数が多く、こちらは圧倒的に不利
唯一の救いはラミー伯爵への住民感情はおそらく恐怖で押さえつけているものと思われること
この条件下でロジェリーとナヴィアを救い古城のシカロ達の家族を救わなくちゃならんのか
ハード通り過ぎてベリーハードになってない?
まあ、悩むのは時間の無駄だから効率的にいこう。とりあえず時間的に古城攻略は後回しだな
よし決めた
「さて、シカロ」
「はっ!」
「どんな命令でも従ってくれるか?」
「・・・それは我々の家族を見捨てるのを含めてですか?」
「いいや。それも救う。その上でだ」
「そういうことでしたら否やはありません」
シカロ、あからさまにほっとしてるね
ある意味今回のことは俺も試されてるか
「じゃあ、説明するぞ。まず古城は後回し。町を優先する」
あからさまにシカロの部下たちが落胆する。気持ちはわかるけど時間的に無理だからね
「静かに!グレッド様が説明されている」
お?さすがシカロだな。一声で部隊を引き締めたぞ
「シカロありがとう。助かった。じゃあ続きを話すぞ。先に言っておくがお前たちの家族を見捨てるわけじゃないからな。その上で町を優先する。これは時間が無いからだ」
「では我々はこのままここで待機ですか?」
「いや、シカロ達には部隊を半分に分けてここで林道を封鎖してほしい」
「それはどういうことですか?」
「町で一騒ぎ起こせばこちらに緊急の伝令が来るかもしれない。それを防いでほしい」
「ふむ。時間稼ぎということですかな?」
さすがシカロ言いたいことは分かってるようだな
「その通り。そのうえで残りの半分は俺たちについてきて町での救出を手伝ってほしいんだ」
「では、ここに残す者たちの責任者としてドロッテを置いていきます。おいドロッテ」
「へい。隊長」
一人のごつい男が前に出てくる。その子供が見れば速攻で泣きそうな極悪面は忘れてないぞ
最初に出会った時にシカロと並んでた立ってたやつだ。でもこいつその顔に反して根はめっちゃ優しくていい奴なんだよな。俺に坊ちゃん飴たべますかいって飴玉くれたくらいだし
「ドロッテ、久しぶりだな。ならお前にここの半分を任せる。林道を塞いでもし伝令が来るようならそいつらは捕まえてくれ。ただ、人数が多いようなら無理はしなくていい」
「へい。分かりやした」
「それとエルーナ」
「へ?」
へ?じゃないよ!完全に他人事だったね!
「エルーナにはドロッテと一緒にここで指揮を執って欲しい」
「おお。姐さんが一緒なら心強いですぜ」
「えぇ!嫌よ!」
えぇー・・・。ここにきて嫌よって・・・
エルーナは仲間以外の人間種のことにはほんと関心がないからなぁ
「頼むよ。森に詳しいエルーナなら人数的不利をなんとかできるからさ」
「うーん・・・」
「エルーナさん僕からもお願いします」
お?アルトの援護射撃。さてエルーナは?
「もう分かったわよ。アルトのお願いなら聞くわよ!」
あれ?俺のお願いは?
聞けない?あ、そうですか
「あんた目を離すと何するか分からないからあんたに付いて行きたかったんだけど、仕方がないわね」
「今回は無理しないから頼むよ」
「はぁ。はいはい。わかりましたっ」
投げやりにならないで泣くよ?
「よし。なら俺、アルト、エフィル、シカロ達で町に行く。エルーナとドロッテ達で古城の林道の封鎖を行い町の事が終わり次第すぐに折り返して古城攻略と行くが何か言いたいことがある奴はいるか?」
手を挙げるやつは・・・いないようだね
「誰もないようだな。なら最後にひとつだけ言っておく」
全員の視線が俺に集まる。みんなやる気に満ちたいい目をしてるね
ならここで言うセリフはこれしかないな!
「全員救う以上だ!」
「「「おぉ!」」」
さて、さくっと終わらせてきますか
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