第40話 エルーナ様にお胸は禁句
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「おい、本当にこっちから気配がしたのか?」
「ああ。間違いないと思うぜ」
森の茂みに身を潜めてると野太い声がきこえてきた
あれ?この声ってどこかで聞いたことがあるような・・・
隣で身を伏せてるアルトとエルーナを見てみるけど二人とも気づいてないな
俺だけか?
「なあ、これ以上、奥に行くとやばいから引き上げようぜ」
「あ、あぁ・・・。そうするか」
どうにも気になったから俺の目の前当たりを通り過ぎようとした時にチラッと顔をみてやったら思ってるやつらとドンピシャだったわ
「おい、お前ら」
「「!?」」
繁みから突然現れた俺に奴らが慣れた手つきで腰の剣を引き抜いてこっちに向ける
「ああ、落ち着け、落ち着け。俺だよ俺。もう見忘れたか?」
「あ!大将じゃないですか!」
「ほんとだ!こんなに大きくなって・・・」
おい!まだ別れてから3か月ちょいしか過ぎてないぞ
5歳児がそんなに一気に変わるか。変わらないよね?
俺が2人と和気あいあいと話してるのを見てアルトとエルーナ、エフィルが繁みから現れるとそれに合わせてこいつらがアルトたちに剣を向けるからそれを手で制してやる
しかしいい動きだな!こうやってみるとこいつら鍛えられた精鋭なんだなって実感するわ
「落ち着けって。お前らもみたことがあるだろ?アルトとエルーナあそこの巨乳ちゃんは新しく知り合ったエフィルってやつだ」
「あ、そういえば!いやぁ、アルトさんに姐御、お久しぶりです!」
ピシッと敬礼するあたりこいつらも元騎士だな!
ちょっとだけ仁義を切って欲しかったけどこの世界に任侠はないから仕方がないか
仁義を切るって知らない?知らない人はぐるぐる先生に聞いてね
「あ、あんたらってシカロ達の・・・」
「ええ。シカロさん達の隊の方ですね」
うん。エルーナもアルトも気づいたみたいだね
まあ、こんだけ角ばった顔に傷をいくつもつけた顔にごつい体してる男たちは見忘れるわけないか。どこぞの世紀末だもんな。てかさっきこいつらエルーナの事、姐御って呼んでたな
「なあ、グレッド」
「どうした?」
エフィルなんか怒ってない?
「私の紹介だけなんで胸なんだ?」
あ、そこですか
「巨乳は事実だろ?」
「胸があるのは認めるが・・・」
自分の胸を見てしみじみと呟くエフィルを隣のエルーナ様がすげー目で睨んでるけど気づいてるのかな
そういえばエフィルの服は俺が破いちゃったから今は胸と秘境は布を器用に引き裂いてさらしとふんどしみたいにしてそのうえから野営の時に使う薄布で体を覆ってる感じね
靴は布を幾重にも巻いてるだけかな。それでも見てくれだけはきちんと整えて見えるものになってるからそれはそれで大したもんだよね
スキルに裁縫とか持ってるのかな?あるいはサバイバルか?
まあ、いずれきちんとした服を用意しなきゃとは思うけどシカロ達と合流するまではそれで我慢してもらうか
って、自分の胸をため息を吐きながらだぷんだぷんさせてたエフィルになんかエルーナが飛びついたぞ?
「おのれ!胸を自慢するか!」
「ちょ、ちょっとまてエルーナ!何をする!」
「こいつめこいつめ!」
「や、やめ・・・」
「こんな胸もいでやる!」
「あ、こ、こら、やめ・・・あ」
「「「「・・・」」」
んー・・・
エフィルのさらしがほどけてなんだか百合百合な世界になってきてて面白いけどいつまでもこんなところでふざけてる場合じゃないし止めるかね
いつもふざけてる俺が言うなって?いつも言ってるだろ?気にするな
「プチパン発動」
「きゃ!」
「うわ!」
耳もとで空気を小さく破裂させてやると2人が吃驚して動きをとめた
「落ち着いたか?」
「ええ・・・まだ耳がキーンとなってるけど」
「ああ、私も同じだ」
耳を触るエルーナに衣服を整えながら耳をトントンするエフィル
「さて、なんでお前らがここにいるんだ?」
エルーナとエフィが落ち着いたところで唖然とした表情で突っ立っているごつい2人に声をかけてやる。まあ、女日照りなのはわかるがさっきの光景は忘れろよ?忘れないと後から怖いぞ
「え、ああ。大将すいませんでした。ちょっと吃驚してしちまいやした」
「気にするな。で、なんでいるんだ?待ち合わせは廃村だろ?」
俺の言葉に2人が情けない顔になって顔を見合わせてる
なんだろ、嫌な予感がしてくるな
「・・・実は俺たちの家族がそこの古城に連れ去られまして今は情報を集めるために俺たちが様子を見に来たんです」
まじか。うーん。そうなるとだいぶ予定が狂うな
「シカロさん達は今どこに?」
お?アルトが率先して聞いてくれるか・・・というかお前焦ってないか?
「隊長は今、ここから少し離れた森の中で身を潜めて俺たちが帰ってくるのを待っています」
「ということは、あなた方が戻られたらご家族を先に助けるために古城に忍び込む予定ですか?」
「ええ・・・。まだ連れ去られて間もないですから助けるなら今しかないんです」
「ちなみに古城に連れ去られた方たちはどうなるんですか?」
「こちらで掴んでいる情報では奴隷として他国に売られます。明日にでもミラー伯爵お抱えの奴隷商人がこちらに来るとか。大将にここで会えたのは神の導きとしか考えられません」
「町は・・・町で処刑されるというロジェリー一座の方々はどうなっていますか?」
そうか。アルトが気にしてるのはそこか
「ロジェリー一座は処刑を早めるとかいう話ですぜ」
「なんで!?」
「アルト、落ち着け。もういい。ここからは俺が話を聞く」
「・・・はい」
「そんなに悔しそうな顔をするな。一旦下がって落ち着け。な」
「・・・」
下を向いて悔しそうに歯噛みするアルトの頭を軽く叩いてエルーナの方を向くとエルーナが頷いてアルトを自分の方に引き寄せてくれた。さすがエルーナ助かるわ
「処刑はいつごろだ?」
「今日の夕刻という話ですぜ」
やばいな。もう陽が傾いてしばらく経つし時間がない・・・
「よし、とりあえず時間がない。お前ら、シカロの元へ俺たちを案内しろ」
「へい!じゃあ、みなさんこっちです。ついてきてくだせえ」
俺を含め全員が頷いたのを確認するとごつい2人はその身の丈に合わない素早い動きで森の中を走り始めた
「みんな行くぞ」
「・・・」
「アルトそんな顔するな。助けれるものも助けられなくなっちまうぞ」
「はい・・・」
アルト元気だせとは言わんがせめてこういう時こそ踏ん張りどころだぞ
アルトの背中を叩いて走り始めるとみんなが着いてくる。前を行く2人について森の中を走るとやがて結構な数の気配を察知した。たぶん、シカロ達だな
さて、これからどうするか・・・
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