第31話 出発しました
いつも読んでいただきありがとうございます
ちょうどいいくらいの振動ってどうしてもこうもずっと眠りたくなるんだろうね
しかも枕がちょうどいいくらいの温かさがあってさ
うん?温かい?
そこで目が覚めたわ
と思ったら、目の前に据わるランバスさんと目がばっちり合っちゃった
「お目覚めですかな?グレッド殿」
「・・・ええ。いま起きました」
ってことはこの膝は・・・
見覚えのある黒いドレスだね
上を見てみれば前髪ぱっつんのお嬢様がじーっと俺の顔を見つめてた
「・・・大丈夫?」
「うん・・」
あ、鈴のなるような声ってこんな感じなんだ
ユレアってよく見ると可愛いよね
髪と同じ色の茶色の大きな瞳に整った顔で静かな感じが深窓の令嬢ってかんじかな
将来、絶対美人になるの間違いなしだね
でもはっきり言っとくけどロリコン趣味はないよ!
「ユレアの声初めて聴いた」
思わず口にしたらユレアが顔を赤くして窓の方に顔を向けちゃった
「はは。グレッド殿は特にお嬢様に気に入られておりますからな。家臣の中には未だにお嬢様の声を聴いたことがない者もいるぐらいですよ」
「そうなんですか?」
「まあ、極度の人見知りで私を含め身近な者にしかお嬢様はお話になられませんからな」
「そうなんだ」
って、アルトも、エルーナも何よ。その生暖かい目は・・・
「あんたってさー」
「なんだよ」
「今更、婚約者になっとけばよかったとか思ってるんじゃないの?」
ギクッ!
「そ、そんなわけないじゃないですか」
「なんで焦ってるのよ」
エルーナさん人の顔色みながらニヤニヤしないでしよ
相手まだ5歳よ?そんな気にならないって
「そうですよ。エルーナさん、グレッド様はお家を取り戻すという使命があるんですから」
え?そうなの?
「そうですよね。グレッド様?」
「は、はい!」
アルト怖っ!いつのまにそんな目つきができるようになったのよ
「ははは。まあ、今は我が家で世話をさせていただけるだけで良しといたしましょう」
お?さすがランバスさんと思ったら
ボソッと後から既成事実をうんぬんかんぬん呟かないでよ・・・
「とりあえず、なんで寝てるの?」
「あんた覚えてないの?」
「うん。朝、起きて朝食までは覚えてるんだけど・・・」
朝、ユレアと一緒に起きて着替えて朝食に向かって食べたまでは覚えてるんだよね
あ、ちなみにユレアとの同衾はそのまま継続されることになりました
なんでもユレアがどうしてもってランバスさんに訴えたらしくて最後はプルプルしだしたもんだからみんな大慌てで俺をベッドに放り込んだのさ
最近のあたしの扱いって雑なんだもん。もういやんなちゃう。うふふ・・・おぇ
まあそれはさて置き
うーん・・・なんで寝てたんだろ
「それは僕が説明するよ」
客車の窓から金髪イケメンことロイさん登場!
「あぁ!思い出した!」
「お?気づいたかい?」
「最後に俺の頭をかち割ったやつだ!」
「大げさだなぁ。ただ軽く叩いただけじゃないか」
叩いただけで気を失うか?
そう。朝食後、ロイさんに引きずられて地獄の朝練に突き合わされたんだった
せっかく回復した魔力もすべて使わされふらふらになった直後に後ろに回られて頭をズビシッ!ってやられたんだよね。後の記憶はナッシング
「で、なんでロイさんいるの?」
「君、ほんと面白いね。父上に命じられたのさ。まあ残り2日だけど安全には安全をって50名の家臣団を率いて僕が護衛についてるのさ」
「ふーん。ロイさんもせっかくの休暇なのに大変だね」
「うん。大変といえば大変だけどさ。報酬もよくてね」
「へー。報酬でるんだ」
「そう。僕はさ。お金にそんなに興味がなくてね」
ロイさん気が合うね。俺も金にはそんなに興味がないかなぁ・・・
でもあって困るもんじゃないからあればあったで困らないけど
「今は強者と戦うこと。あるいは自分に追いすがってくる者を叩き伏せるのが好きでね」
「え?」
なんだろ。すげー背筋に寒気が走る
目の前のロイさんから危機察知がめっちゃ反応してるんだけど!
「報酬聞きたい?」
「いえ、結構です。あーまだ頭が痛い。ユレアのお膝の上でもう少しおねんねします」
「ふふふ。もう一度、頭をかち割ってあげようか?」
「きちんと拝聴いたします!」
「あんたのその変わり身の早さには相変わらず感心するわ」
エルーナうるさい!
ロイさんから放たれる殺気でまじで頭をかち割られるのを幻視したよ!
「まあ、いいか。報酬は君に訓練に付き合ってもらうことさ。よろしくね。グレッド君」
やっぱり・・・
めっちゃ笑顔だねロイさん
うーん。まじでこの先を考えると頭が痛くなってきた
次の休憩までユレアの膝の上で寝よっと。ユレアのよしよしが最近好きになってきたんだよね
ランバスさんもみんなも生暖かく見ないでよ。なんか恥ずかしい
もう一度最後に言っとくけどロリコンじゃないからね!
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〇スキル解説
*危機察知 風邪の悪寒のような感覚が危険のレベルが高いほど強く感じます
Lvがあがるほどはっきりと感じ取れるようになります
例)強い敵と相対したとき
Lvが低い時 ちょっとした風邪の時の悪寒
Lvが高い時 インフルエンザ並の悪寒




