汚物の破棄だまり
「いろんな国の思惑や金に目がくらんだ人間によって、僅か一か月で糞溜めみたいな街が二つが出来た、」
「本当にあの街に行くんですか?あの汚物まみれの街へ、」
表向きは鎧を着ている日本皇室の近衛兵、実際は地球連邦軍の強化外骨格を身にまとう重装備の警察集団、この船団にいるのは日本からの佐渡島視察団体、
「ああ、地球人としていや日本人として、私の力がどれほどの物か試したくなった、」
「はははそうだネ、そう言えば気が付いていたかネ、地球連邦内乱がはじまったとき笑ってたよね、」
黒髪の長髪の女性、年は20代前半だろうか、彼女に声をかけたのは飄々とした五十がらみの壮年男性、
「いいね!とてもいい、これから行く街が君の言うような街なら人間のいろんな姿が見れそうだ、」
少し痩せた眉目秀麗の青年が、まるで好きな映画を楽しみにする子供のように笑っていた、
「いい金の匂いのする良い街じゃないか、いささか血と硝煙の匂いもするがそこは目をつぶろうじゃないか、」
白髪長髪で碧眼の白人女性、この四人を日本近衛兵は心配そうに眺める。
「わかっていますか、あそこは本当に危険な街になってしまったんです。」
「いいじゃないか、楽しそうで、」
そう言って黒髪の女性は本当にうれしそうに笑って見せる。
「本当になんで平和な地球連邦でこんなのが生まれたんだろうネボス、」
「お前が言うか数学者、」
「ははは、私は何もしてないネ、ただ勝手に周りがやっただけだよボス、私は少し効率的な方法を教えただけだネ悪くないよ、」
空気が変わる、甲板への扉が開き現れたのは、日本の天皇として知られる人物、
「さて、余からの依頼は一つ、」
そう言って天皇は二つの島を指出す。
「ボス、数学者、情報屋、商人、あの裏側を手に入れろ、土地としては狭いがこの星で一番価値の高い島へと変化させた、表ざたに出来ない物が世界中から集まりそして世界中に運ばれる。
あの島は日本という何処の勢力にも所属してない国の領土でありながら、アルマニカ合衆連邦の同盟国だからこそ価値がある。いやこういうべきか、面白そうなゲーム盤を用意してみたんだがどうかな?」
「素晴らしい、パーフェクトだ、」
「人聞きが悪いな、他の人より少しあくどいだけさ、だが楽しみには思っているよ、」
「全く僕を悪人扱いなんてひどいな、ただ人間が喜んだり嘆く姿を見るのが好きなだけなのに、まあ地球では見れない人間が見れるだろうがな、」
「やはり、お金を手に入れるあの感覚には心躍る。」
渡されたのはアルマニカ合衆国の通貨だろうか、
「何も見なかったことにしましょう市長、あなたは税金を納めてくれれば独立は保証される。一応これが日本の法律であるが我々は気にしないので自由に運営してもらっていい、それが貴方の特権、この街の王になろうと構わない、だが邪魔はすらるな。」
下卑た笑みで札束を渡そうとする中年男性、その拳は握りしめられていた。
「そうですか、わかりましたホテルに案内します。」
机を叩く音。
「若造が、下手に出れば調子に乗りやがって、」
「おいレギル市長、交渉は失敗か?」
「ははは役人に金でも渡せば日本の首都への勢力拡大は簡単でしょう。」
誤魔化すように言い繕う市長。
「それがあそこだけ賄賂が通じない、あの天皇とかいう若造からも話し合いだけで譲歩を引き出せればよかった。うちの若いもん使って脅すか?」
無骨な火器、拳銃なんてちんけな物じゃなく、それなりの重火器を持った武装集団。
「しかしこちらの手勢を消耗することもないだろう。事が露見して証拠を捕まれても困る。適当なチンピラに襲わせて適当なタイミングで警察を向かわせる。そしてそれとなく脅せばいい、新興国家に過ぎない日本だが場所が良い、何処のマフィアも考えてるだろう。この国を手っ取り早く手に入れたい、だがほかの勢力が邪魔だとな、そうやって直接手を出そうとする連中も少なくないだろうぜ。」
「「ヒャハハ」」
「そしておびえるあの若造に言ってやるんだ、俺たちに従えば悪いようにはしねえよと、最高だろ。」
薄いモニター越しにニヤリと笑う人影。
「全く持って最高だ。」




