赤月最後の抵抗
時速420キロで走る三台の戦車、その高さは20階ほどの高さのビルだろうか、その巨体は砲撃のポイントを探し散開する。
「撃退完了、主砲発射、」
まさにハリネズミというべきか、いくつもの副砲を備えた19世代戦車は、洗練されたコンピュウターにより、未来予測とでもいうべき予測を行い、迫るエイリアンの砲弾を打ち落とした。
お返しとばかりに放たれた主砲の一撃は、宇宙戦艦の主砲にも匹敵する威力を誇り、その性能を遺憾なく発揮する。
「こちら01、副砲及び主砲問題なく作動しました。」
「03、副砲の動作に異常なし、主砲も問題ありません。」
「02も同じく、」
カタログスペックを発揮した事に満足したパイロットは、移動を開始する。最高速度を維持しながらの砲撃、エイリアンは速度で負け機体に取り付くことすらできず、砲撃も撃ち落され、主砲の威力は壊滅的な被害をもたらす。
結局のところ同じ土俵に立てないのだ、戦争ですらないただの害虫駆除、我々の歴史は闘争の歴史、自ら生み出された技術に滅ぼされないように戦っている。
「地盤が脆い、足場が崩れて、」
地下から現れる無数のエイリアン、
「緊急脱出は危険か、外部装甲が食われているのか、副砲を自動砲撃モードに移行、機体脚部異常なし、エイリアンに取り付かれましたが動きます。取り付いているエイリアンも問題なく殲滅できるでしょう。」
「了解、念のために撤退したまえ、」
「了解しました、戦域から離脱します。ん?この計器の反応地下の振動?何か来る。」
ワームのような姿のエイリアンが現れる。違う、ワームではない触手だ、無数の触手その先の本体は球体、その姿は我々の代19戦車にも近い姿だった。巨大な砲塔がゼロ距離で砲撃を放つ。
「装甲にダメージを受けた、想定以上のダメージ、外部武装、主砲の自爆により敵の拘束を解除し撤退する。さらにダメージを受けた、動力炉の自爆を求む。」
「了承、即座に離脱せよ、」
その日の戦争は、19世代戦車の自爆と引き換えに一応の終息を迎えた、
しかしエイリアン側は時間稼ぎに成功し、宇宙に何かを飛ばした、この得体のしれない何かがこの星系を脱出すれば彼らの抵抗に成功する。
「天皇陛下、赤月より何かが射出されたそうです。」
私は少し考える。
「エイリアンか?」
「そのようです。」
「サンプルとして回収しよう。1.5キロメートル級一隻を回収作業に向かわせろ。」
エイリアンの小さな抵抗は、終わりを迎えた。
ピコン、頭の中に音が鳴り響く、
『特殊イベント惑星マリア侵攻の延長が発生、異星生物の赤月占領失敗が発生、青月への異星生物の進行計画の僅かな延長が発生、』
驚いた、なるほどこうして影響するのか、終末の危機とやらの一つがこのエイリアンか、異星生物あれ地球人の事だったりするのかな、いや赤月の要塞化は十分進んでいる。やはりあのエイリアンの事か、




