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氷室の野望(仮)第弐巻 ~立志編~  作者: 和音


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2/16

2 続きからはじめる(1570年6月16日 織田家)【ドン・シメオン来訪】


『1570年6月16日 織田家――』



評定(ひょうじょう)が行われる大広間へ行くと、家臣たちは既に揃っていた。


左側上座より

織田信広(誠人(まこと)

柴田勝家

森可成

安藤守就

羽柴秀吉

羽柴秀長


右側上座より

林秀貞

丹羽長秀

池田恒興

稲葉良通

前田利家


主だった将が勢揃いしていた。



そして正面。

二人の武将が伏せて頭を下げている。

新たに将として引き上げた二人だった。


―氏名:森可隆(よしたか)(18)

―統率:74

―武力:66

―知力:78

―政治:79

―魅力:73

森可成の長男だ。

史実では金ヶ崎の戦いで父である可成と共に討死したため、主だった記録は無い。

ただ、見る限り意外と優秀だ。

森一族は"武"のイメージだったけど文武両道の良武将。


―氏名:佐久間信盛(42)

―統率:65

―武力:70

―知力:54

―政治:52

―魅力:48

ご存知「退()き佐久間」だ。

その能力は……触れまい。

織田家家中ではともかく、無能ではない。



「二人ともよう参った。今日より評定に参加するがよい」

「「ははーっ」」

佐久間信盛は左側の列に、森可隆は右側の列に座った。

ちなみに、この時代は上座と下座だけでなく、左右では左が上段とされていた。



「さて。本日皆に集まってもらったのは、これからの事を話しておきたい」

見渡してそう言うと、一拍置いて

「まず、この二年間。富国強兵と自らの研鑽に対してよく頑張ってくれた」


聞いた全員が少し頭を下げる。

「そして、いよいよ動く時が来た」

そう言うと皆が頭を上げて息を呑んだ。

大広間に張り詰めた気配が満ちる。


「いよいよでございますな。

して、殿。いずこへ向かわれるおつもりか」

口火を切ったのは柴田勝家だった。

低く太い声が評定の場の静寂を破る。


信長はゆっくりと視線を巡らせると、わずかに口角を上げて

「近江――浅井久政を討つ」

続けて

「長政を救い出し、まずは近江を正道へ導く」


その一言に空気が一変した。

ざわ、と小さなどよめきが広がる。

浅井はかつての同盟相手だ。

しかし二年前、足利義昭の謀略により信長の妹であるお市の方を殺害したのち当主の浅井長政を幽閉、その父である久政が当主に帰り咲いていた。

その長政は今も幽閉されたままだ。


「確かに浅井と朝倉は切れております。

しかしながら明智がおりますぞ」

丹羽長秀が静かに問う。

「もちろん分かっておる。それについてはすでに備えを整えてある」

言い切ったその時だった。



控えめながらも、はっきりとした足音が廊下から響いてきた。

「申し上げます」

小姓が跪いて言う。

「評定中である」

林秀貞が眉をひそめて応じる。


「よい。何だ?」

信長が言うと

「申し訳ございません。急ぎとの事にて失礼いたします。

播磨(はりま)より御使者が参っております」


播磨――その言葉に数人が顔を見合わせた。

播磨はいま、明智の脅威にさらされている。

その播磨から誰が……?


信広はわずかに目を細めて言った。

「通せ」

「はっ」



現れたのは、まだ若い男だった。

だがその目は異様なまでに冷静で、底知れぬ光を宿している。

すっと進み出ると板の床に額をつけた。

「播磨国姫路城主・小寺政職が家臣、黒田官兵衛と申します」

名乗りが響いた瞬間、信広の眉がぴくりと動いた。


パラメータを見る。

「……ほう」

思わず声が出た。


―氏名:黒田官兵衛(24)

―統率:80

―武力:63

―知力:95

―政治:82

―魅力:77

すご……なんだこの知力。

若いのにすでに完成されている。


信広は興味深そうにその男――黒田官兵衛を見据えて言った。

「して、御使者が何用か」


官兵衛は顔を上げる。

その表情には一切の迷いがない。

「単刀直入に申し上げます。

我が主・小寺政職は、織田家に従属する意を固めました」


一瞬の静寂。


次の瞬間、大広間がどよめいた。

「何……!?」

「播磨がこちらに……?」

恒興が驚きを隠さず声を上げる。


しかし官兵衛は動じない。


「加えて――」

その一言で、再び場が静まる。


官兵衛は静かに頭を下げる。

「恐れながら。

我が身一つ、織田家にお預け申したく」


(あるじ)を捨てるか」

勝家が鋭く問う。


だが官兵衛は即座に答えた。

「捨てるに(あら)ず。生かすためにございます」


その言葉に、広間が静まり返る。

信長はしばし官兵衛を見つめ――

やがて笑った。

「よかろう」


その一言に、全員が息を呑む。

「黒田官兵衛。今日より織田家の一員として迎える」

官兵衛は深く、深く頭を下げた。

「ははっ。この身、粉骨砕身仕える所存(しょぞん)

その姿を見て信広が小さく呟く。

「……とんでもない男が来たものだ」


誰もが同じ思いだった。


「早速だが――」

信長が言う。

「浅井久政を攻める。如何思うか?」


少し間を置き

「策を献じとうございます」

官兵衛はわずかに口元を緩めて言った。




ドン・シメオンは、官兵衛の洗礼名です。


<1570年6月16日時点>

―歴史乖離率:12.5%

―安定化モジュール:出力上昇

―現実世界アンカー不安定率:不明(無効化処理済)

―管理者権限保有者:氷室真紀


<織田家>

織田信長 (36)…統86  武76  知85  政81  魅88 【真紀】

織田信広 (38)…統64  武77  知81  政83  魅84 【誠人】

柴田勝家 (44)…統89  武88  知61  政70  魅85

丹羽長秀 (35)…統82  武75  知83  政82  魅79

羽柴秀吉 (33)…統79  武67  知84  政80  魅86

林秀貞  (57)…統53  武44  知72  政76  魅60

前田利家 (31)…統80  武85  知69  政67  魅76

池田恒興 (34)…統72  武73  知72  政74  魅76

村井貞勝 (50)…統41  武33  知75  政90  魅84

羽柴秀長 (30)…統73  武64  知80  政85  魅88

森可成  (47)…統77  武80  知68  政65  魅69

森可隆  (18)…統74  武66  知78  政79  魅73  new

佐久間信盛(42)…統65  武70  知54  政52  魅48  new

黒田官兵衛(24)…統80  武63  知95  政82  魅77  new

<明智家>

明智光秀 (42)…統86  武80  知94  政78  魅81 【芳香】

細川藤孝 (36)…統76  武63  知88  政84  魅80

<松永家>

松永久秀 (62)…統85  武87  知88  政76  魅66

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