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銀河系パトロール8時方向

 ぼくらはシャインとマザーズに出掛けると言い残して、銀河系の8時方向へジャンプした。ルミナとマルとミルルがすでに思念探知している。

「いろいろな異なった思念が同居している場所があるわ。交易都市かしら。そこに邪な気配が近づいているわ」

「攻められる可能性があるのかしら」とクレア。

「いろんなうちゅうじんがいるにぎやかなまちだけど」とマル。

「でもくろいのにせめられようとしてる」とミルル。

「エデン、この近くの星系に大きな交易都市ある星はあるか?」

「ドクター、それならセレスティア星系の巨大惑星セレストラ軌道上にある浮遊交易自由都市アウレリア港でしょう。ワープ航法、ジャンプ航法、亜高速航行が出来る船が集まる場所近隣の交易中心です」

「技術水準が高そうね。ではそこに向かいましょう。私がそこの歴史をまず読みます」とソフィア

「兵装展開、シールド展開」とアテナ。

「計器正常」とネリネ

「では行くよ、ジャンプ!」とぼく。


 見えてきたのは木星のような巨大な褐色のガス惑星上空に浮かぶ巨大な大陸のような未来的な都市だった。高層建築物が並びその上にはヘリポートのような小型宇宙船の発着ベースがあった。アルカ・ソフィア号は誘導信号で一般船向けと思われる発着場に降りた。漆黒の艦の下面にも描かれた大きな金の連星のシンボルマークが物珍しいのか、各種宇宙人たちがポカンとして見上げている。

「全員、兵装着用、シールド展開を。通訳ブレスレット着用。ユニット体制で行動」とアテナ。

「エデン、留守を頼みますよ」とソフィア。

ミルルがソフィアの右肩に座る。

「さあて、どんな所かな。どんな悪い奴がいるのかな~」とぼく。

「イク、悪い顔になってますわ」とネリネ。


 都内の新宿、渋谷、六本木、銀座を合わせた規模以上の繁華街が並んでいる。浮遊自動車が空中を行きかい、高層ビルが密に凝縮された都市だ。浮遊タクシーのようなものは貸し切りに出来るようだ。宇宙港から六人で浮遊タクシーをレンタルしたが、これ支払いどうするんだ?

(エデン、ここの共通通貨ってどうやったら手に入る?)

(ドクター、六人全員にチップカードをお配りします。建て替え分は地球のドクターの口座から引かせていただきますね。ちなみに共通通貨単位はセルです)

(その、為替レート的にぼくの預金で大丈夫なのか?)

(はい、宇宙船10隻でも買わない限り問題ありませんよ)


 空中を移動出来るが流れが数層の高さで左右に別れているところを見ると交通ルールはあるようだ。方向指示器のようなものが付いていて、左右のほかに上下の表示も出来るらしい。

「いく、あのおみせ」とマルが手で示す。

そこへ行ってみると木の実が売られていた。

「マル、どれが好きなどんぐりなんだ?」

「これがいちばんいい」

「店主、これをくれ」

「お目が高い。100セルになります」

「せいぜい10セルだろう?」

「お客さん値切るのが上手ですな、15セルでどうですか?」

「いいよ、もらおう」

支払いを済ませてマルに渡すと嬉しそうに磨き始めた。

ミルルはと見ると、何やらキラキラしたアクセサリーをソフィアと見ているところだった。ソフィアから全員にテレパシーが来る。

(この交易都市の歴史を読んだわ。簡潔に言うと歴史が1000年は続く浮遊交易自由都市よ。ルールは、もめ事は店の外でやれってことね)

(ルミナ、今のところ妙な思念は無いか?)

(イク、今は大丈夫よ、今は)

「イク、武器屋はないのですか、ここは?」とアテナ

「ガンを持ってるあのむさくるしい連中が集まってる店がそうじゃないか?」

「行ってみるか?」

「行きましょう」


「店主、反物質パルスガンはあるか」とアテナ。

「は?、反物質パルスガン?SFじゃあるまいしそんなものはありませんよ。ここにあるのはレーザーガン、プラズマガン、イオンパルスガン、EMPパルスガン、高級品でグラビティガンですね」

「じゃあ、フォトンセイバーはあるか?」とぼく。

「フォ、フォトンセイバー?そんな代物は扱える人が少ないので売れませんが、在庫が少し置いてあります」

「見せてくれ」

「はいただいま、これです。お安くしておきますよ!」

「試し振りしても?」

「はっ、こちらの広い試射場でどうぞ」

「ではちょっと失礼して」

ブーン。オレンジの光が輝く。一乃型、二乃型、三乃型と次々とブンブン振っていると、マルも真似して自分の赤い光剣を出して同じ動きをしている。野次馬がぞろぞろ集まってきてわいわい言っている。着てないのはサイボーグかアンドロイドだろう。その時、試射場にぼくがいると思わなかった客が何らかのパルスガンの試射を始めてぼくはそのパルスを全て光剣で弾いた。客はすぐ謝ったのですぐ許したが、店内が騒然となった。そりゃそうだガンで撃たれて全て盾の如く光剣で防いだからだ。これはもちろん栗千代師匠直伝の防御技「金剛」である。

「なかなかいい剣だがもうちょっと軽いといいな」

と店主に返すと、店主は

「御冗談を、これ以上軽いものはありませんよ」

「あるよー」

右肩でマルがブンブン言わせながら赤い光剣を振りながら言ってる。

「アテナ、ネリネ特に何か欲しいものはあるかい?」

「プラズマガンとイオンパルスガン、グラビティガンですかね」とアテナ。

ネリネもうんうんと頷いている。

「店主、プラズマガンとイオンパルスガン、グラビティガンをそれぞれ7丁もらおう」

「ええっ?全部7丁も!お客さんお代は大丈夫なんですかい?」

「大丈夫だ。ただそれぞれ1丁はおまけしてくれ」

「ええ、それはもう!」

周囲からおおーという驚きの声が上がる。どれも高価なのだろう。

 プラズマガンとイオンパルスガン、グラビティガン一丁は地球への土産とするのだ。

 ぼくの興味はプラズマガンとイオンパルスガンは光剣で弾けるのか、グラビティガンは重力制御にどう影響するのかだ。後でそれを検証するのだ。そして現状ここにはぼくらの反物質パルスガンに勝るガンはないということは分かった。

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