3話 ドラゴン討伐②
ーーコメ欄にて
"おっさぁぁぁん"
"今焼かれてたよな!なんで生きてんだよ"
"てかあの靴欲しくね?"
千春が焼かれてたり焼かれなかったりで、大盛り上がりとなっていた。
同接9万人。
『グオオオオオ』
ドラゴンは炎の中から出てきた千春を睨みつけた。
「おいおいそんな睨むなよ、お前が人間を襲うのが悪いんだ、あばよ穴蔵トカゲ野郎」
『カチャン』
千春がそう言ってピッケルを強く握ると、薬莢が装填されるような音がした。
「いくぜリボルバーインパクト!!」
『ズドォン』
ジェットブーツの勢いそのままに、千春はピッケルをドラゴンの頭へとぶち込んた。
そしてその衝撃により爆発が起きる。
ーーコメ欄にて
"うおおおお、なんだよあれ"
"どうなってんだあのピッケル"
"てかあのピッケル俺も持ってるわ"
コメ欄はまたしても大盛り上がりで、同接は10万人を突破した。
「10、10万人いってるよお兄ちゃん」
「もうわけわかんねぇ」
兄妹は、見たことのない数字に怯えつつ空飛ぶ千春を眺めていた。
『シュオオオオ』
リボルバーインパクトをモロに受けたドラゴンは、ゆっくりとまた仰向けになっていった。
『ドサッ』
「ふぅ、一丁上がり!」
そして千春もそのタイミングで地上へと降り立った。
「す、凄すぎるんだけど」
「ば、バケモンすぎるだろ!!」
そう言って2人とも千春の活躍に驚きつつも興奮していた。
ーーコメ欄にて
"か、勝っちまったぞあのおっさん"
"やば、ファンになるかも"
"ちな俺でも倒せる"
コメ欄のファン達も兄妹同様に、おっさんの勝利に沸いていた。
『ピコン』
その時であった、紗季のスマホに何やら紫色の目印と共にコメントが投稿された。
「お兄ちゃん見てこれ、ハイコメついてるよ!」
「マジかよ、しかも紫コメじゃねぇか」
ハイコメとは、ハイパーコメントの略で金銭を伴うコメントの事で、紫コメントはひとつ3万もする最も額が大きなコメントである。
『ピコン』
『ピコン』
『ピコン』
そして一つめのハイコメを皮切りに、無数のハイコメが連投され始める。
「まずい、まずいよお兄ちゃん」
「あ、ああ、これはもう、大バズりだぁー!!」
千春の勝利とSNSの大バズりに歓喜する兄妹。
「……なんかよくわからんけど、ドラゴン倒したし俺は帰るからな」
そう言って千春はそんな2人を尻目に1人、その場を後にするのだった。




