5【どんでん返し】警察と泥棒
「おーい!待てよッ!」
「逃げるな!」
背後から迫る怒号。
それに対して僕は、
「ヘヘッ、やなこった!」
と叫び返し、全速力で足を前に出した。
木々をすり抜け、目の前の平原を駆ける。
後ろから追いかけられて、暴走する僕の心臓。
鉄でできた急な斜面をよじ登り、壁の裏に身を隠す。
隙間から覗くと、奴らはどこへ消えたのかと慌てて探しているのが見えた。
「あっ!あそこっ!」
警察の一人が気づきやがった。
僕はさっき登った斜面を滑って降りる。
そして今度は蜘蛛の巣のように張り巡らされたロープを使って高台に逃げた。
でも奴らは追うことをやめない。
僕は必死に前へ前へと進んだ。
緑色のトンネルをくぐり抜け、安全柵のついている道を通る。
ある程度進んだところ、橋が見えた。
橋を渡って反対側へ脱出しようとした——その瞬間、向かい側からも別の警察が挟み込んできた。
くっ、万事休すか。……いや、まだだ!
僕は思い切って、橋の途中から身を投げ出した。
少しの浮遊感。そして衝撃。
足がじんじんと痺れるが、まだ走れる!
足を動かそうとした瞬間。背中にポンと手が置かれた。
「捕まえたッ!」
あえなく御用となった僕はそのまま連行され、簡易的に作られた檻に収監された。
そこには、先に捕まっていた仲間たちが悔しそうな顔で座り込んでいる。
キーンコーンカーンコーン——。
夕方のチャイムが街に響き渡った。
「あ、もう4時半だ。帰らなきゃ」
「また明日なー!」
僕らは平然と檻から脱出する。
今日のケイドロは、警察チームの勝ちで終わった。




