はじめての友だち
昨日の夜、けっきょく考えすぎて、よく眠れなかった。
ミオ「キラ、今日は なんだか、そわそわして、どうしたの?」
キラ「ねぇミオ。きのう、恋ごっこが どうとか言ってたけど、やっぱりやめない?恥ずかしいし…なんだか気になるから」
ミオ「昨日の夜、言ったこと、まだ覚えてたの?あれはキラがラブソング聞いてて、恋愛のドラマを見てたからマネをしただけ。キラが恥ずかしがることなんてないし、イヤなら もう、あんなことは絶対にしようとしないよ」
キラ「それは、分かってるけど…」
ミオ「それに昨日のだって ただの、ごっこだよ。ボクは人間の世界のことは、よく分からないって言ったでしょ」
ミオは、人工精霊。この人間の世界のことなんて、よく分かってないんだ。
恋ごっこだって、たまたま ついてたTVの恋愛ドラマのマネをしただけ。子供のする、おままごとみたいなものだ。
男の子の姿だからって少し、いろいろ考えすぎたかな…
キラ「ごめんね。ミオが男の子の姿だからって意識しすぎたみたい…」
ミオ「気にしなくていいよ。ボクとキラは家族。キラが最初、そういってくれたじゃない」
キラ「そうね。ミオは大切な私の家族」
ミオ「ありがとう」
キラ「そして、はじめての男の子の友だちだよ」
ミオ「うん、ボクもキラが はじめての友だちだよ」
キラ「これからも家族として、友だちとして、よろしく」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
キラは、昨日のラブソングとは別の、流行の音楽をかけることにした。
ミオ「お、こういう音楽も好きなんだ」
キラ「うん。いま人間の世界で流行ってるの」
ミオ「なかなか、いいね。よ~し、一緒に踊ってみよう」
そういいながら、小さな体でピカピカ光りながら、周りを飛びはじめた。
キラ「踊るっていってもどうやって?」
ミオ「ほら、こうやるんだよ」
キラは、ミオのマネをして その場でピョンピョンとジャンプしてみた。
ミオ「上手、上手。あとは、こんな風にクルッと…」
回転しようとしたけど勢いあまって、タンスにぶつかりそうになったミオを見て、
つい笑ってしまい、今までのモヤモヤが飛んでいくようだった。
キラ「ふふふ。まったく下手ね。周る時はこうやるのよ。スキップは、こう」
ミオ「お、上手だね~」
キラ「負けないようにしてね♪」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
やっぱりミオとは、こうしてるのが 1ばん楽しい。
変に恋ごっことか、するよりも…
家族として友だちとして、仲良くしていきたかった。
友だちの中では、はじめての男の子の友だち。
ミオにとってもキラが、はじめて接する人間の友だちだった。




