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精霊製作  作者: emi
精霊との出会い
4/7

恋ごっこ

ミオは、芝生を歩きながら観察していた。


ミオ「ここ、すごく気持ちいいところだよ。キラも、裸足になって歩いてみる?」


キラ「まぁたまには、こういうのも良いか。涼しいし」


サンダルを脱ごうとした瞬間、上手く脱げなくて、くらっと倒れそうになった。


キラ「きゃっ」


ミオ「!危ない!」


ミオは、とっさに人間と同じ大きさになり、キラを抱きとめようとした。


どうやら姿の大きさも、自由に変えることができるらしい。


でも 2人でバランスを崩して、ミオがキラの上に覆いかぶさる形になってしまった。


キラ「いたた…って、キャー!上に乗らないでよ、ミオ」


ミオ「ごめん、ごめん。こうなるつもりなかったんだけど」


キラは、あたふたして 少し赤くなって、しばらく黙って座っていた。


ミオ「本当に、ごめんね」


キラ「べ、べつに…大丈夫だけど」


なんでミオにドキドキしてるんだろう?男の子の姿だから…?


つい、ドキドキしてしまうのを隠せなかった。


お母さん『勝手にどこに行ってるの!?危ないわよ』


キラ「は~い、ごめんなさい」


お母さんに大声で呼ばれて、怒られないように 急いで戻った。


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


家に帰って、お母さんと、今日は楽しかったね という話をして


自分の部屋で休みながら、ミオと会話をすることにした。


キラ「今日は良かったね」


ミオ「うん、外に出られてよかった」


気晴らしに、歌でもかけてみることにした。


ミオ「どんな歌きいてるの?」


キラ「えへへ、最近この歌、気に入ってるんだ」


それはラブソングだった。キラもお年頃だから、たまに こういう歌をききたくなる。


ミオ「これ、なんていう歌?」


キラ「これはラブソングっていうの。恋する気持ちを歌ってるらしいよ」


ミオ「ふ~ん。恋って、どんなのだろ」


キラ「さぁ…したことないから、私も、よく分からないかな」


ミオ「ボクも、よく分かんない」


キラ「うん、よく分かんないよね」


ミオ「愛してる…とか歌ってるけど、愛してるって、どんな気持ちのこと?」


キラ「う~ん。たぶん、好きっていうのが大きくなった感じかなって思う」


ミオ「好き、かぁ…。ボク、キラのこと好きだよ。作ってくれたから」


キラ「ありがとう。私もミオのこと好き」


ミオ「キラ、ボクと恋してみる…?」


キラ「!でもよく分からないし」


ミオは、部屋のあちこちを 飛びまわっていると、TVのスイッチに触れてしまった。


キラ「あ、スイッチを勝手につけたらダメ」


ミオ「ごめん。飛んでたら、つい当たって」


偶然TVで映っていたのは、いま流行っている恋愛ドラマだった。


ミオはキョウミを示したようで、TVに映ってる男性と女性が告白してるシーンを


しばらく見ていた。


ミオ「ふむふむ、恋ってこんな感じなのかぁ。分かんないけど、おもしろそうだね。キラ、この男性と女性のマネしてみない?」


キラ「よく分かんないって言ったじゃん」


ミオ「それじゃ恋ごっこ、ていうことでどう?この男性と女性のマネをして、恋ごっこするの」


キラ「それなら…いいよ」


少し おもしろそうだし、べつに害もなさそうだし…


ミオは、また人間と同じ大きさになりキラの肩に手をまわした。


恥ずかしいけど、イヤではない…


ドラマのマネをしながらミオは、それっぽいセリフを言った。


ミオ「キラのことは、ボクが守るよ。もっと2人で、いろんなところに行きたいな。ボクがキラを笑わせてあげたい。またボクを、外の世界に連れて行ってよ」


キラ「うん、また行こうね。こんどは映画とかどう?」


ミオ「映画って、どんなのか分からないけど楽しみ」


ドラマのシーンが、女性が自分の部屋にいるシーンに切りかわった。


その部屋には、かわいいオーナメントが飾られていた。


ミオ「わぁこのオーナメント、すごくキレイ。こんど一緒に作ってみない」


キラ「キレイなオーナメントね。実は私も、こういうの作ってみたかったんだ。でも私、ドジで不器用だし…」


ミオ「大丈夫、キラなら作れるよ。それにボクは、キラのドジで不器用なとこも、大好きだよ」


キラ「ありがとう。ミオとなら楽しく作れそう」


ミオ「うん」


キラ「絶対、作ろうね。これ2人だけの約束ね」


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


少し考えてしまった。本当にミオは恋愛とか よく分かってなくて


ただドラマのマネをしただけなのは分かってるけど


もし自分に恋人ができたら、嫉妬したりとかするのかな…


そしたら この世界から消えちゃうこともあるんだろうか?


大丈夫だよね、ずっと、ここで一緒に住むって決めたもん。


それにミオは、大切な人工精霊。家族として友だちとして、大切にしていきたかった。


なんだかモヤモヤしながら、その夜は布団にくるまって静かに眠った。


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