精霊 ミオ
さっそく絵の中から、精霊が飛びだしてきた。
「うーん…初めまして」
キラは、驚きとキンチョウで、びっくりしつつ返事を返した。
キラ「どうも、初めまして」
「ここはどこ?人間界…?君が、ボクを作ろうとしてくれたの?」
キラ「そうだよ。私が、あなたを作ろうとしたの」
「作ってくれて、ありがとう。ここ、なかなか良いところ(家)だね。少し散らかってるけど」
キラ「ごめんね。最近、疲れてて 掃除してなかったから…」
「ボクここが気に入ったよ。ずっと、ここに居てもいいの…?」
キラ「もちろんいいよ!あっちは私の部屋なの。ここはリビング。私の部屋へきて、たまに布団でゴロゴロしたりしててもいいよ」
その精霊は、20cmくらいの大きさで、
ふいふい飛びながらキラの部屋を見学しにいった。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
キラは落ちつくために、リビングで深呼吸しながら、音楽を流していた。
まさか、本当に作れるなんて…
どんな会話をしたらいいんだろう?
人工精霊さん と呼ぶのも、なんか そっけない気がするし。
名前は『デオ』にしようかな…それとも『ミオ』?
『ミオ』のほうが呼びやすくていいかな…
精霊が飛びながら戻ってきて、音楽をきいてるキラの肩の上にのった。
キラ「あなたのこと、ミオって呼んでもいい?それともデオの方がいいかな」
「どちらでもいい。キラが決めてくれた名前なら、何でもいいよ」
キラ「ありがとう。それじゃミオって呼ぶね。これから、よろしくね」
ミオ「いえいえ、どういたしまして」
こうやって、本当に人工精霊のミオと、話しができるのが嬉しかった。
まだ、信じられない気分もあるし
ミオの存在が やけにリアルで、少しキンチョウするけど。
キラは、お昼ごはんに パンを食べようかと思いついた。
キラ「おなかすいてきたし、お昼ごはんでも食べようかな」
ミオ「いいね、一緒に食べるよ。ボクは人工精霊だから、物理的に ものを食べることはできないけれど」
そういいながらミオは、キラの持ってるパンのはしを かじるマネをした。
キラ「そっか。ミオは、物理的には 何も食べれないんだね」
ミオ「うん、でも別に お腹もすかないし、大丈夫だよ」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
キラ「そろそろ、お母さんが帰ってくるなぁ」
ミオ「お母さんってなに…?」
キラ「ミオ、お母さん、知らないの?家族のことだよ」
ミオ「うん、知らない。初めてきいた。家族ってなに…」
キラ「ミオは、何も知らないのね。お母さんていうのは、私を産んでくれた人のことなの。私がミオを作ったみたいにね。お父さんもいるんだけど、自分を産んで育ててくれた人のことを、家族っていうんだよ」
ミオ「それじゃ、キラとボクも家族?」
キラ「私がミオを作ったから、そうかもね」
ミオ「ボク、キラと家族になりたい。そして、ずっと ここに一緒にいたい」
キラ「うん、ここで ずっと一緒にいよう。今日からミオは家族だよ。これから仲良くしてね」
ミオ「うん」
玄関のほうから、ガチャガチャと鍵を開ける音がした。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
キラ「あ、お母さんが帰ってきた」
ミオ「それじゃ、ボクは絵の中に戻って、ゆっくりしとくね。お母さんが帰ってきても、キラと両親の会話を 邪魔したりしないから。お母さんって、どんな人だろう?楽しみだなぁ」
そう言いながらミオは、すぅっと絵の中に入って動かなくなった。
どうやら絵の中に戻ると、動かなくなるらしい。
フシギなペンダントが、絵の前で まだ光っていた。




