ミヤの報告4
1、音楽祭で楽器の演奏を避けるため、お嬢様は珍しい曲を紹介することになりました。
2、お嬢様は同じクラスのアン様、ケイト様と仲良くなりました。
3、楽器を避けるのにご助力頂いた王太子ジョージ殿下の演奏のため、ご一緒する機会が非常に増えました。
4、音楽祭では三曲を紹介し、大変、好評でした。
5、ただし、アウガルデン王国の楽士長カレーラス様に気に入られてしまいました。
6、宰相様立ち合いの元、話し合いが行われ、さらに新しい曲をカレーラス様に紹介することになりました。
7、プレステル夫人はカレーラス様にお嬢様とイアン様が婚約していると仄めかしたようです。
8、プレステル家の方々は婚約を本物にしようとお考えのようです。
9、カレーラス様に紹介する曲の準備中にお嬢様が何か重大事件を起こしたようです。極秘とされているため、内容は不明です。
ミヤの報告書を読むと、ハイラムは笑った。
「呪われた影響は本当に髪の色だけのようだな。ヴィオラらしい暴れっぷりだ」
「でも、重大事件って何でしょう」
マドラは不安そうに言った。
「ヴィオラが起こしたのなら、悪いことではないだろう」
グラント領はヴィオラのおかげで豊かになった。もし、今、何かを起こしているなら、今度はこの国が豊かになるかもしれない。
「そうですね。その点は大丈夫かもしれません。それより、あなた。ヴィオラは婚約も恋愛もまだまだ先と思っていますけど、お相手の方たちはどうなのかしら。ジョージ殿下とイアン様、お二人とも本当にヴィオラに本気なのかしら」
「本気だろう。帰ってきた時にミヤは賭けの胴元を降りたらしい」
「学園にいる間にヴィオラに忠誠を誓う人が何人出るかという賭けですよね」
「そう、ジョージ殿下まで来られたので、賭けの対象になってしまっては不敬だと思ったらしい。参加者に賭け金を全て返却したそうだ」
「あなたはミヤの目を信じているのね」
それなら、自分も研鑽が必要だなとマドラは思った。ヴィオラがどんな相手と結婚しても、母として正しく行動できるように。そして、それよりも。
「レイフにマナーを教え直さないと」
「いや、無理だろう」
ハイラムは思わず、言ってしまった。
「でも、ヴィオラのまわりは身分の高い方ばかり。このままじゃ、それこそ不敬な行動を取って問題になりそうで心配です」
レイフの一番はヴィオラでそれ以外がない。ヴィオラによると、シスコンというらしい。ヴィオラはときたま、新しい言葉を作り出す。
「ヴィオラに手紙でも書いてもらおうか。正しいマナーを身につけるようにと」
「そうね。それが一番ね」
どちらも優秀な子どもなのに気苦労は多かった。




