ニシノ2
このワシの施設SITは、タルカントにある。
タルカントは、バグー共和王国の国土の大半を占める広大な砂漠地帯。
磁気砂嵐、70℃の灼熱、場所によって瞬間風速400kmの暴風、砂の地形が凄まじく変形するとても過酷な環境。
こんな所に普通の人は住めん。
一方で、リフブ砂岩帯水層の巨大な地下水脈など豊富な地下資源がある。
ワシのとこは、リフブの地下水使わせてもろとる。こっそり。
そして、二つの太陽の日照...。
ワシらの土地じゃ無い所にも、太陽光パネルをおかせてもろてる。ガハハ。
植物の葉緑素使うて、直接、太陽光を電気に変える仕組みの奴。
タルカントも、ハイドラのバハヌノアや、デューンのダルバザと同じく、その可能性と資源の豊富さゆえに、常に、地政学的な脅威に晒されとる。
そして、更なる付加価値もある。
ここから近い(ゆうても500kmくらいあるが)、レムリア海沿岸には、企業のプラントや研究施設が密集しとる。
アスカ計画関連の人材、そして開発施設。
兵曹技術のメッカや。
そして、地下深部に埋設された指揮中枢、アルマダイ通信中継基地、気象制御装置、重力制御施設、軌道兵器管制施設、超兵器のエネルギー炉、シナプスフレームのコア施設、自己増殖兵器の研究•製造拠点...。
各国の、あらゆる機密施設が、この広大な砂漠のどこかに潜んどる。
そもそも、タルカントは、バグーの民 、バグダディスにとっての発祥の地であり聖地。
ありがたく使わせて頂かんとバチが当たる。
「所長!。何かこっちの方に来てますよ!。」
マツダ君がレーダー見てくれとる。
全く機能を使いこなせとらんが。
ここは統合監視・管制•司令室。
人員は13名。
司令室のようなもんや。
研究者個人のヘリや、プライベートジェットの離着陸も監視しとる。
この施設は、居住区民含め総人員は2,535人。
内職員は約1,000人。
面積4㎢。地上40m、地下20階(80m)の巨大な施設や。
約81.0haの中央森林自然公園 エデン。
総面積9.5haの貯水池が10箇所。
60ヘクタールの中央農業区。
ヘリポートが2つ、滑走路も完備。
小学・中学・高校一貫校、スーパーに総合体育館...何でもある。
「何かって、何が?。」
せめて、何が来たかくらいは言うて貰わんと。汗
「飛行艇です。飛行艇。アトラのんですわ。」
この男には、型式番号を照合すると言う概念が無いらしい。
「マツダ君。光学モニター出して貰えますか?。」
「えっ?。光学モニターでっか?。倉庫から?。顕微鏡みたいな奴?。」
「いや、そこの。その青いのの下。押して貰えますかー。」
「あぁ、これでっか。この青いの。ポチッと。」
...ポチッ...
...ドゥゥーーーーン...
...ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ...
あ?。汗。
「青いのの下、青いのやのうて。青いのの下。その白色のボタンはシャッターのボタン。シャッター閉めてどないすんの。」
「あぁ。これ?。あ、あれ?。こ、これ、押しても。押しても何もならない。」
...ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ...
「青いのもう一回押して?。青いのもう一回押して止めて?。」
「青?。白?。」
「あぁ。ええわ。ワシがするわ。」
「えろうすんません。メカ苦手なもんで。」
「あぁ。えぇ。えぇ。」
タルカントには、カナイ100型(通称:カナイヒャク)を、ようけバラ撒いとる。
偵察ドローンのブクロ1000型(通称:ブクロセン)もぎょうさん沈めとる。
砂の中に。
カブトムシ型。
分布図が出る。サブモニターに。
目的に1番近いカナイヒャクを、コマチがピックアップしてくれとる。
カナイヒャクはヤドカリ型の偵察•監視用ミニロボや。
手のひらに乗るほど小さいのに、映像はめちゃくちゃ詳細。
カメラも性能がめちゃくちゃ良い。
手のひらサイズで柔らかいシリコンでボデーで出来とる。
2個のカメラがつぶらな瞳に見えて、ホンマに可愛らしい。
安価な部品を組み合わせた割には、壊れにくくて、映像や音声の質も感度もホンマにええ。
自己学習型の人工知能kanaiがこれの1番の強み。
動力源は内蔵のアフロダイの結晶を使うたアフロダイモーター。寿命は100年。
あと、自分で太陽光発電もする。
機体の価格は1個50ギルダ。
チョロルチョコより安い。
推定進路周辺に、コマチが、ブクロセンと、カナイヒャクを集めてくれとる。
おっ?。カナイヒャクC1369号が1番近そうや。
これにしよ。
..ポチッ...
...ブウウウゥゥゥーーーーーーン...
モニターが映像を映す。
...おぉーーー...
...わぁぁ....
...うぉおお...
...パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ...
...パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ...
...パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ...
何を拍手しとるの?汗。この人たちは?。
アカン!。汗
これは何を映しとんのや....!。怒
...あら!っサンドパープル...綺麗ねぇー...
あっ!。汗
このカナイヒャクは、花を写しよる。
「コラ!。ターゲットを映さんかい!。ターゲットを。怒」
カナイヒャクは、音声での命令にも対応しとる。
ホンマによう出来とる。
映像が切り替わる。
...あらっ!笑...今度はデザートブルーベル..綺麗ねぇ...
あかん...今度は、違う花を映しとる...。汗
「こら!。標的、ターゲットを映さんかい。アホ!。」
映像が左右に動いとる。汗
こいつ反抗しとんのか?怒。
また動き出した。
勝手に動くな...。
...ぎゃーーー!さ...蠍!...汗...
やかましい!くみ子!。
「コラ!C1369!。ターゲット映せ!。ドアホ!。怒」
....映像がなんや揺れとるぞ...
...怒られて...動揺してるわ w....
アカン...こいつ完全にローグ行動しとる。
別のカナイヒャクに切り替えよう。
タッチパネルで選ぶ。
..ポチッ...
「D-2977。ターゲット映せるか?。いけるか?」
画面が飛行物体を捉える。
よし。こいつは正常や。
「拡大や!。D-2977 。50倍!。」
...おぉ...ぉ...
...飛行機が...
モニターの角が丸っこくなるのは、カナイヒャクの目のせいや。
D-2977は目を精一杯上に伸ばしとる。
...下からでは分かりにくい。
カナイヒャクだけでは無理か...。
ブクロセンと連携させるか。
光学モニターのサブ画面に地図と、カナイヒャクと、ブクロセンの分布図が表示されとる。
ええ具合に、広範囲に分散しとる。
無数のカブトムシ型ドローンのブクロセンがD-2977目掛けて移動を始めた。
おっ。ブクロセン BXB-1033がいけそうや。
..ポチッ...
ホンマにこのボタン。押したらポチッって言うんやな..汗。
ポチボタンと呼ぼう。今度から。
モニターが切り替わった。
!?。汗
金色の飛行艇や....。
速度は600km...。
識別は...?。
....。
.......gbgdf 04768 Δ...!?。
こりゃアカン!。汗
あ...中央アトラのエルドラや。汗
黄金の機体は、太陽の光を利用して飛行しよる。
2つの太陽の光を反射して進みよる。
燃えるような黄金の光、タルカントの景色を鏡のように映しながら。
特殊な身分の者が乗る飛行艇。
これはタダごとではない...。
偉いこっちゃ。
目えつけられた所は確実に潰される...。汗
ワシらではないよな...?。
万が一、ワシらだったら...。汗
ハセガワは警告してくれとったな...。汗
しかし、研究の報告は3ヶ月に1回ちゃんとしとる。
もしかしたら....タイガーの存在を知っとるのか...?。
ま、まさか。汗
いや...そんなはずはない。
そんなはずはない。
この辺りには、恐らく100km圏内に、東アトラのバグー制圧地下指揮中枢、ハイドラのアルマダイ通信中継基地、バグーの気象兵器施設、北アトラの自己増殖兵器の製造拠点、アマル帝国の大陸間弾道粒子砲のエネルギー炉が、点在しとる。
所在地は、コマチですら、大まかにしか把握できてない。
ホンマに100km先かもしれんし、うちの施設の直ぐ隣の地下深くにあるかもしれん。
それに、この施設には...ここには、そう簡単に近づくことは出来ん。
大丈夫や。
大丈夫。
風によって目まぐるしく形状の変わる、タルカントの砂の山脈は、人の視界を惑わせ、体力を奪う。
不定期に発生する磁気を帯びた猛烈な砂嵐が、戦闘機や航空戦艦を遠ざける。
タルカント砂漠全体が、タルカントの気候が、古代シャイアンが育てたシナハッカクが、ワシらの、この研究施設は、要塞化し守っとる。
ほんで...。
民間では最大級のスーパーシナプス 人工知能 コマチが、潜伏し、偽装し、撹乱し、虚像を創り出すことで、この研究施設の存在を完全に消し去っとる。
生き物が、擬態する以上に。
更に、何と、この4㎢の巨大施設は砂漠を移動しとる。
最大で日に1km。
重量は反重力板で制御、複数の最新掘削機と、砂流制御機構、サイドは砂の抵抗を和らげるスピナーの力によって...。
しかし、早目に、今のうちに手を打っておかんと。
万が一の事態に備えて。
手遅れにならんうちに。
...ウーーーーーーーーーーーーーーーー...ウーーーーーーーーーーーーーーーー...ウーーーーーーーーーーーーーーーー...
...ウーーーーーーーーーーーーーーーー...ウーーーーーーーーーーーーーーーー...ウーーーーーーーーーーーーーーーー...
ぁあ...汗。
ヤーや。
砂獣ヤーの声や。汗
風の音に似た不協和音。
地響と一緒に、何重にもおり重なっとる。
ヤーはバグースにだけ生息する巨大な獣のことや。
バグースは、バグー、タルカント、サバランの3つの巨大砂漠地帯の総称。
大陸の半分近くを占める。
ヤーは砂漠の覇者や。
群れで暮らして、大きいのんは3000mを超える。
自在に砂中を泳ぎ、龍に似とるから、砂龍ともいわれる。
だが、ワシの見たてでは、ヤーは蛇でも、龍でも無い。
長い長い海老や。
まるで編成の多い電車。
海老との違いは、体節は海老は縦に曲がるが、ヤーは縦、横、斜め、自由に曲がる。
兵曹と同じ、いくつもの光る目を持っとる。
巨大な砂漠の暴走列車。
無敵の甲殻を纏った海老のバケモンや。
ヤーも好んで人や獣を食べる。
ヤーのデカさからしたら、人間や動物は、砂に浮かんだ、ただのプランクトン。
どれだけヤバい奴か。
かってシャイアン帝国の人々は、遺伝子レベルで、ヤーの恐ろしさを知っとった。
シャイアンの人々は、長い歴史の中で、ヤーを追い払う術を見つけた唯一の民族やった。
タルカントだけに生息する、シナハッカクと言う強い匂いのする植物。
見つけることすら難しい奇跡の植物。
探し出し、品種改良し、増殖させた。
ヤーから生息地の一割を奪った。
ワシらのSITの周りにもぎょうさん植っとる。
この植物の臭いをヤーは嫌う。
幼体のヤーはこの植物が体内に入ると死ぬことすらある。
太古のバグダディス(バグー人)は、タルカントのオアシス タルカンドラに、首都を作り、大変な栄華を誇っとった。
シャイアンの民は、シナハッカクをタルカントに繁茂させることに成功し、自ら巨大牛蛙の天敵、砂獣ヤーをタルカントから追い払ろてしもた。
古代中期バグー国は、メッカであるタルカントを、当時絶大な勢力を誇ったシャイアン帝国に奪われてもうた。
シャイアン帝国の支配はその後8000年続いた。
シャイアン帝国の民やあらゆるものが、巨大牛蛙の群れに食い尽くされ、その歴史に終止符を打つまで。
その後、バグダディスは、砂獣ヤーの力を借り、悲願のタルカント奪還に成功したんや。
ほんで、今から600年前、また魂の土地タルカントは奪われてもうた。
軍事国家アトラによって。
ここの所、東アトラとバグーの国境戦は、過去に例が無いほど激化しとる。
...ウーーーーーーーーーーーーーーーー...ウーーーーーーーーーーーーーーーー...ウーーーーーーーーーーーーーーーー...
...ウーーーーーーーーーーーーーーーー...ウーーーーーーーーーーーーーーーー...ウーーーーーーーーーーーーーーーー...
偉いデカい声や...。汗
D-2977が音を拾とるんや。
D-2977が首を水平に回転させる。
近く(言うても20km以上離れとるが...)の砂丘に、赤いヤーが横たわっとる。
オレンジ色の砂の彼方に。
相当デカい奴や...。
3,000mでは効かんのとちゃうか?。汗
ヤーを見るのは久しぶりや...。
この施設に植っとるシナハッカクのお陰で、ヤーはワシらの施設には寄り付かん。
ヤーの背の上を、赤やオレンジ、黄色、色とりどりの鮮やかな服を着た人達が歩いとる。
ボグルー族や。
ヤーにオアシスから運ばせた水を、ボグルーは、頭に乗せ、それぞれの村に運んどる。
ヒドウィーンが海の民であるのと同じく、バグーの民バグダディスは、砂の民。
その中でも、ボグルー族は、磁気嵐や、二つの太陽の気違いみたいな直射日光、ほんで、最熱期70度を越える気温に、最も適応した種族。
ヤーを最も巧みに操ることが出来る唯一の民族でもある。
ボグルーには、たまにハーメンと言われる特殊な身体をした子が生まれる。
ハーメンは、ヤーを操るのに適した身体を持っとる。
あの巨大牛蛙を撃退したのは、ハーメン達や。
伝説の砂獣使いバーメルンと共に。
貢献にも関わらず、ハーメンは半獣として扱われ、社会的な地位が低い。
家畜やペットより少しマシな程度。
うちの子らと同じや。
...あら..?...止まった?...止まったんじゃない?汗...
...ホンマや...着陸する気ィちゃうか?...
「ニシノはん!所長!。飛行機、降りて来てまっせ!?。着陸する君ィちゃうか?。汗」
なに!?。汗
...こんなタルカントのど真ん中に...汗...
「警告したらな!。死んでまいまっせ?。汗。灼熱の砂に降りた瞬間にステーキや!。汗」
...あぁ..っ...ホントに降下してるわ!...
「ねぇ!所長!早くそのマイクで教えてあげないと!。汗。死んでしまいますよ!?。」
くみ子が血相変えて訴えて来る。
また、何をアホなことを...。汗
「ちょっと!所長!汗。早く何とかしてあげないと!。」
説明する気にもならん...。
説明するのすらしんどいわ。くみ子。
それとなく、嫌な顔しとこ...。
「所長!ちょっと!着陸しちゃいましたよ!。汗」
このワシの嫌な顔を見ろ。
察しろ...くみ子。
映像は、ブクロセン BXB-1033から、カナイヒャク S-660 に切り替わる。
この映画館のスクリーンみたい光学モニターは、カナイヒャク S-660 の視点や。
S-660 が見えとるもんが、このビックスクリーンに映っとる。
...。
...ハッチが空いたぞ!?...お...降りる気ィや..汗...
マツダくんが叫ぶ。
変なことせんように、みんなに注意せなあかん。
いや、まだ、こっちに来るとは限らん。
まだ焦るな。
...あぁ...降りる!注意してあげないと!。丸焼けになっちゃうわよ!...
...いや...防護服着とる...
距離はまだ100km以上離れとる。
銀色の戦闘服を着た者が、黒い戦闘服を着た者に従っとる。
こいつらは人間ではない。
タルカントに降り立つアホな人間はおらん。
自殺したい奴だけや。
エルドラにアンドロイドやロボットが乗ることも無い。
下級の兵曹も。
こいつらは、兵曹や。兵曹確定や。汗
しかもかなり上のレベルの兵曹。
...。
...あっ...歩き出した...歩いて来る気ィか...正気か?...汗....
飛行艇に見張りもつけずに歩き出した。
エルドラはアトラの軍事機密の塊やのに。
余程自信がある訳や...。汗
距離はあるが...身体はこっちに向いとる。
だが...。
他の施設の方が中央アトラにとっては危険や。
それは確実や...。
ワシらの施設のセキュリティは表向きはガバガバやが、裏ではコマチが蟻の疑いすら入る余地なく隠蔽しとる。
2体は歩き続けとる。脚まで砂に埋まったまま。
人間ならとっくにタルカントのオレンジ色の砂に呑み込まれとる。
流石に、くみ子もマツダくんも、察したようや。
自分の仕事に熱心に打ち込み始めた。
冷や汗をぎょうさんかきながら。
...ドーー...ーーーー....ーーン...
カナイヒャクが爆発音を拾た。
...ひっ...ひぃいっ!汗...
くみ子が悲鳴を上げた。
電卓を放り投げながら。
...ガシャァー...
今時、電卓使っとる人はおらんぞ?。くみ子?。汗
そっちの方が驚きや。
...ドーーーーー...ーーーーーーンドー....ーーーーーーーー....ーーーーーン...
...いいいっ!?汗...
マツダくんが硬直しとる。
コピー機の前で。
この施設内は、ホンマにレトロな世界や。
施設内はレトロでも別にえぇ。
コマチが全部やってしもたら、この骨董品のような貴重な事務員が、何もすることが無うなる。笑
今時コピーて...汗。
...ドーーーーー...ーーーーーーンドー....ーーーーーーーー....ーーーーーン...
この爆発音は、あの戦闘服来た奴らの音や。
確かに、びっくりするわな。
雷のような音が人からしたら...。
映像が激しく揺れはじめた。
砂嵐が起きる。
凄まじい砂嵐が。
空気が振動をはじめ、砂嵐が巻き上げとる。
カナイヒャク S-660が猛烈なスピードで砂に潜り始める。
映像がブクロセン BXB-1033に切り替わる。
兵曹2体の映像が一気に遠ざかって行く。
ブクロセン BXB-1033も猛烈に逃げとる。
砂嵐から。
めちゃくちゃ映像が揺れとる。
船酔いしそうや。
...あぁ...ぁあ...うわっ...
くみ子が口押さえて目を見開いとる。
可哀想に。
こんなん見たんは人生初めてやろ。
「落ち着け!。くみ子!。大丈夫や!。安心せい!。100kmも先の話や。この施設は頑丈や!。落ち着け...ガハ w。」
あぁ。マツダくんも。
2人とも今日の朝当番でついてなかったな。
「マツダくん。大丈夫やで。ウチが、ワシらが狙われとるワケやない。落ち着け?。ガハハ w。」
「...はい...せやけど...汗...な..何これ?...何なん?これ...。」
マツダ君は放心状態や。
...。
.....。
砂嵐の渦巻きの中で、兵曹2体は巨大化し始めた。
光学モニター。
今はいくつもの、カナイヒャクやブクロセンの映像をコマチが複合して、一つの映像を作り上げとる。
500機のカナイヒャクとブクロセンが有効になっとる。
緊急事態やからや...。汗
コマチが緊急事態と判断したんや。
ウチじゃのうても、大変なことが起こる。汗
ワシも少し焦っとる。
何ごとや?。
こんなんが出て来るって!?。汗
くみ子が口押さえて、立ったり座ったりを繰り返しとる。
マツダくんは口を開けてポカーンとしとる。
何か放心状態で呪文を?唱え始めとる。w
ごめんやで。w
たまたま当番になったばかりに。笑
「落ち着け。大したことではないわ。ガハハ w。」
「ひっ..。汗...た...た...大したことじゃないって?..え?...ぇえ?。泣」
くみ子が泣きそうや。
兵曹2体が宙に浮き始めた。
「う...浮いとる...浮いとる!...なんでや...あははは...あははは..。」
アカン。マツダが笑い始めた。
「マツダくん!しっかりせぇ!。大したことやないぞ!。笑..ガハハ w。」
皮膚が金属化し始める。
明らかに質が変わり始めた。
こいつらはデカい!。
相当デカい。
それぞれの戦闘服に近い色の金属に。
「た..た...大したことないて...汗。」
「肝がすわってない。覚悟がないからそうなるんや!。マツダ!。根性や!。」
「完全なるパワハラや...。」
「事務員の事務員の覚悟って...何ですか?...うっ...。」
アカン!。くみ子が倒れる。気を失った。汗
頭でも打ったら偉いこっちゃ。
...ダダダダダ...
「くみ子!。しっかり...せぇっ...よいしょっ。」
あかん。失神しとる。
可哀想に。w
...
....。
兵曹2体は、浮かんだまま、ゆっくりと移動を始めた。
アルマダイ通信が、ようけ検知され始めた。
やはり予想通りや、この辺りには機密施設がようけある。
「よいしょ。」
くみ子をソファに寝かせた。
可哀想に。
...。
あの兵曹。
まだ、巨大化しとる...。
もしかしたら...。
...。
恐らく...。
恐らく、この辺りの全部の施設がこの兵曹らを検知しとる。
もちろん、場所は偽装されとるから特定はできん。
でも、数はごまかせん。
...。
...。
こんなことは初めてや。
2体ともこっちの方へ、どこぞの研究施設に向かって来とる。
恐らくワシらんとこではないが。
どこかがターゲットや。
大変なことになる。汗
ガハハハハ 汗




