ニシノ6
《...アスカ計画に関わるすべてを破壊する...コマチ...タイガー..他の検体..そして...ニシノ...おまえもだ...》
「全てを破壊するて...。汗。こんな重大なことをお前の独断で決めるんか!汗...アスカ計画の功罪は神にしか分からんはずや...!。」
《...猶予は1時間...》
あかん...聞く耳を持ってない。汗
「ま...待ってくれ!。2,535人もおるんや。子供もおる。老人も。タルカンドに放り出すわけにはいかん。1時間では間に合わん。」
《...1時間後..施設は消滅する...お前達が投降しない場合...この地に一切の生命の存在を許さない...》
「い..一切の生命の存在て...何と言う心無いことを言うんや...。汗」
《...これは最後通牒である...》
....カチッ...カチッ....
「さ..最後通牒て...汗。ま...待ってくれ!。...おい!...ユーライ!。待ってく..。」
....カチッ...カチッ....
...ガガガガガガ....
...ツゥーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー...
「ぁ..あ...汗。ニ、ニシノサン!。兵曹ガ、国際救難回線網カラ離脱!。接続経路、消失シマシタ。交信不能デス...。汗」
「何やと!?汗。」
何ちゅうこっちゃ...。汗
えらいことなった...。汗
「石川、聞いとるか?。」
『...はい..聞こえております...最高総監殿...』
ニシノでええちゅうに。怒
「対策本部作って、細かい対応をする時間がない。緊急退避計画・腹案Aの通りに実行や。」
『...研究も...育成生徒..も生..かすと...』
「そうや。何の脅威にもならん少し肉体的強いだけの子供を殺して何の意味がある?。例えコマチを破壊しても、計画の大半はスサノオの中にもある。あいつらの目的は何一つ達成されん。」
『...はい...』
「退避を任せられる者は?。」
『...基地運用部長...渡辺信夫が..適任かと...』
「下に、松田真一と、武部くみ子を付ける。早急に実行部を立ち上げてくれ。」
『...承知..しました...』
「どう考えても1時間では間に合わん。」
『...最新のデータを一切、残させないつもりなのでしょう...スサノオへの攻撃をも視野に入れている可能性があります...』
「そないなことしたら、ザネーサーもジェニファーも黙っとらん。中央は、北と東との全面戦争になる。ダリウス・リンが認める訳がない。」
『...アダムが...抵抗..しなけ..ればですが...』
「アダムは、アダムゼロとは違う。アダムは白痴では無い...。テオ。北アトラ、東アトラ、バグー共和王国に、国際救難条約に基づく、緊急救助要請を発出してくれ。それを渡辺くんにも連携して。相談員は居住区にそのまま常駐。パニックと暴動だけは何としても防がなあかん。」
「北アトラモデスカ?。東ダケデハナク?。」
「子供らのシャトルは、北の領域へ進路を向けるんや。ジェニファーが子供らを守ってくれるかもしれん。東のザネーサーは、あの子らを処分するかもしれん。売り飛ばすかもしれん。」
「シカシ、我々ハ北アトラノ提案ヲ断リ、中央アトラト、ローム、トノ提携ヲ選ビマシタ。」
「悪いのはワシ。ワシのせいや。目先の金に目が眩んだ。あんたの言う通りやった。ドケチババア言うて悪態をついてこのザマや。あんたの言う通りジェニファーの申し出を受けるべきやった。」
「10倍モ金額ニ差ガアリマシタ。トテモ難シイ決断。タダ、問題ハ北領域マデノ距離デス。タルカンドノ気象デハ、子供モ、シャトルモ持タナイカモシレナイ。」
「人数が少ない。高速艇 VTZ25000 を使うたらええ。あれは飾りではない。」
「了解シマシタ。施設警戒体制の館内放送ハ、第4種警戒体制(退避)、第5種警戒体制(交戦)、第6種警戒体制(撤退)ヲ同時ニ発令スル形ニナリマス。」
「今回は、既存のルールが使えん。テロ組織や、犯罪組織相手ではない。石川くん渡辺くんと相談して特別警戒体制を発令してくれ。」
「分カリマシタ。」
「すまん。テオ。また飲みの約束、流れてしもた。」
「何チャ、何チャデス。全員が脱出に成功シタラ、祝杯ヲ上ゲマシヨウ。」
「ありがとう...。」
『...所長..今..辞令を..交付しました...各自..通知..開封済みです...おい..渡..辺!...急い..でく..れよ.?...進捗は..渡辺が...逐次ご.報告します...』
「すまんな...デザートシャトルは、定員 500人乗り。限界まで乗せても3艘では足りない。施設のものは何でも使ってええ。そう渡辺くんには伝えてくれ。」
『...了解..しました...』
「デザートシャトルに護衛をつけなあかん。タルカンドは、ヤーだけではない。 砂潜虫、攻殻蟹、磁甲虫もおる。」
『...10式は..長距離移動に..適しないため..レティナー・アルタイル...とミラージュ..を防衛に...つける形に..なると思われます...』
「配分はどうなる?。」
『...デザートシャトル..ほか..避難船の...武装は..各国領域内で...危険な上に...タルカンドの...生物には..あまり..効果がない...と考..えます...』
「ドローンは兵曹には効果が見込めない。対生物用に保持し、直前で捨てたらええと思ったが...。効果が無いのか?。」
『...あれらは..砂の中..に逃げます...大きさ的にも..ヤー以外には..効果はないかと...ヤーにも..致命打..は与え..られず..怒らせ...るだけです...』
「兵曹に使うしかないのか。しかし、対兵曹にドローンみたいなもんが意味あるやろか?。」
『...レティ...ナー・ダイ・アルタ..イルと..レティ..ナー・アル...タイル...GR3..を中心に..コマチが...戦略を..組み立てます..その作戦...の中...では..かなり..有効に...活用..できる..ものと考...えます....』
「GR3 を避難シャトルに乗せるのはどうや?。」
『...GR3..は..反重力..機能が...ありますが...それでも...かなり..重く..大きい...の..で..シャトル..の.負担が...大き..過ぎ.ます...タルカ..ンド..の..全行程..全地域を..GR3に自走..させるのは...困難です...』
「GR3がおったら、砂漠の生物や、大抵の兵器から防御できるが...。」
『...グレ..ード2..を..各1体..デザ..ートシ...ャトル..に配置..します...グレー..ド3は..救助国に..とっても..リスクです...』
「なるほど...。各救難船には、GR2を1体と他には何を配置する?。」
『...大型デザートシャトルには...GR1を各10体...哨戒ドローン..HTB-117を..各1機..護衛機と..してミラージュ...MZ-Sを...各シャトル..に..つけます...これ..十分だ..と思います..後は..コマチの..戦略のもと全..ての..リソ..ースを..兵曹に..振り...向けます...』
「なるほど...。子供達の高速艇 VTZ25000はどうや?。」
『...レティナー・ア..ルタイル..GR1を..5体....哨戒ドローン...HTB-117を..1機配..置します...彼らの..肉体は...普通の人間よりも..遥かに..強靭です...そういう..点では..一番安心..できる..と思います...』
「なるほど...。ミラージュの、MZ-Sの方が哨戒機能のある砂漠対応型やったな?。」
『...そうです....』
「なるほど...。分かった。良いと思う。」
『...恐らく..アダムたちは..1時間..経過する...前に..攻撃して..くるでしょう...レティナー..ミラージ..ュ全数..でも..どれだけ...時間..を稼げ..るか...』
「ここの防御シールドはあいつらの攻撃に耐えられるやろうか?。」
『...シールド..だけ..では..5分..と..持たな..い..と..考えます...』
「施設は諦めるしかないが、2,535人は安全に逃さなあかん。タイガーや育成生徒も含めて...。ワシは、コンテナ船を偽装せなあかん。」
『...空の..コンテナ船で..誤魔..化..す..ことが...でき..る.でしょ..うか?...』
「GR1と実験動物をDコンテナに乗せよう。動物達には申し訳ないが。Dコンテナなら言い訳も立つし、細かいスキャンはできん。」
『...なるほど...了解です...直ぐに..手配を..進め..ます..偽装..コンテナ...船は..敢えて..探知..され..やすい..特別区..外接..ドッグに...置きます...』
「良い案や。任せて良いか?。」
『...お任せ..ください...我々..の専門..分野です..』
「頼もしい...。ところで、堕とされたミラージュの、3人の、捜索状況はどうや?。」
『...機材..および..パイロ..ット...スーツの..信号は..ロストの..ままです...哨戒ドローン..HTB-1177...5機..および...全ブクロ1000..による..広域...スキャンでも...ミラージュの..ジニリウム..装甲の...一部しか...確認できてい..ません...カナイ100..BB-7および...R3-D3..が..捕捉した...装甲の..データを...解析したところ...ミラージュ..の装甲..は溶けて...引きちぎれて...霧散して..いるようです...』
「捜索は続けてくれ...。本当に申し訳ない。ワシの責任や。迂闊やった...汗。いきなり撃墜されるとは、夢にも思わなんだ...。」
『...不意打ちは..テロ..リストの..手法です...』
「今後は、すべて無人飛行で作戦を行う。相手が兵曹や。こちらも無駄に命を落とす訳にはいかん。これより、作戦の指揮はコマチに全権を委ねる。これ以上は、誰一人死なせない。誰一人傷つけさせない。」
『...了解しました...』
?...。
偉い簡単に受け入れた...?。
白亜の風は大義名分を気にするが...。
「発令ニ伴イ両司令室ノ機能ヲ統合シマス。」
『...了解...』
「了解や。」
「発令ニ伴イ軍事最終決裁権、最高総監殿カラ統合 軍事・警察部門長ニ移管サレマス。」
「分かった。石川くんも退避の準備を。あんたはこれからの世の中に必要な人や。」
『...了解..しました...ありがとうございます...』
屈辱かもしれんが。耐えてくれ。石川くん。
...ウォ---------------ン...ウォ---------------ン...ウォ-------------------ン...
...ウォ---------------ン...ウォ---------------ン...ウォ-------------------ン...
《...こちらは、統合監視・管制・司令室です...警戒レベルが最上位へ引き上げられました...ただいまより..特別警戒体制..交戦・撤収へ移行します...施設防衛不能...または施設の継続運用は不可能と判断されました...
この放送...または施設専用アプリ「K-Mat」に配信された通達に従い...行動してください...全職員...全住民のみなさんは...落ち着いて行動してください...》
「始まったな...。」
「始マリマシタ。」
《...繰り返します...こちらは...統合監視・管制・司令室です...警戒レベルが最上位へ引き上げられました...ただいまより...特別警戒体制...交戦・撤収へ移行します...施設防衛不能、施設の継続運用は不可能と判断されました...この放送、または施設専用アプリ「K-Mat」に配信された通達に従い...行動してください...全職員...全住民のみなさんは、落ち着いて行動してください...》
《...撤退は、撤退優先順位1から順に実施します...これより、区分ごとに退避指示を放送します...》
「ドローン第1隊出撃シマス。続イテ、高速艇 VTZ2500 ガ出マス。高速艇発着ゲート区画Aから、砂中潜航航行で、砂中バイパス kmc66 に入ります。」
「全員乗っとるか確認してくれんか?。タイガーが心配や。」
「チョット待ッテクダサイ。確認シテミマス。」
「すまん。手間かけます。」
「何チャデス。」
《...繰り返します...撤退は...撤退優先順位1から順に実施します...これより...区分ごとに退避指示を放送します...》
《...育成生徒...権田原キョイ担当教員の指示に従い...高速艇発着ゲート区画Aへ移動...高速艇VTZ2500へ乗船し...速やかに撤退してください...撤退優先順位は1です...》
《...軍事部門...交戦部隊は...必要要員を除き...撤退を開始してください...緊急変更速報により要員編成が変更になっています...詳細は...施設専用アプリ「K-Mat」を確認してください...撤退優先順位は4です...退避経路は...緊急離脱ドックBです。...》
「あいつらは、ユーライ達は、砂中バイパスを知ってるやろか。」
「砂中バイパス自体ハ北アトラト、ハイドラノ中枢以外ハ知ラナイハズデス。」
「あいつらは勘が鋭い。」
「砂獣ヤー、トノ判別ハ、ホボ、不可能デショウ。形状モ、素材モ、動キモ、ソナー上、各種レーダー上モ、砂獣ヤー、ソノモノノ動キヲシマス。ソシテ、砂中最深部デノ破壊ハ、マズデキナイデショウ。」
「出口付近で待ち伏せをしそうや。」
「彼ラガ安定地層ヲ知ッテイルトハ思エマセン。知ッテイルノハ、我々ト、ボグルー、ダケデス。VTZ2500サエ故障シナケレバ、砂中バイパス全行程117kmハ直グニ抜ケラレマス。大丈夫デスヨ。」
「そうか...。」
《...必要要員は...最高総監...または統合軍事・警察部門長の判断による...最終撤退命令後の撤退となります...撤退優先順位は5です...退避経路は..緊急離脱ドックBです...使用不能の場合は、防護壁ゲート、または兵器発進ゲートを使用してください...詳細は、施設専用連絡アプリ「K-Mat」を確認してください...》
《...幹部および管理部門...緊急離脱ドックBへ移動してください...退避用シャトルへ乗船後...撤退してください...撤退優先順位は3です...詳細は...施設専用アプリ「K-Mat」を確認してください..対策本部要員の撤退優先順位は4です...》
...ド...タ...ド..タ..ド.タ.ドタドタ...
誰が駆け込んで来た?。
慌てて...。若い男が。
「ニシノさん!。」
血相を変えて...。
!?。汗
「キョイやないか...。汗。ほんまにすまんかった!。あんたの意思も確認せんと発令してしもて。汗」
「いえ、あの..タイガーが見つかりません!。汗」
「おっ...!?汗。な..なんやと!?。」
《...一般職員...緊急離脱ドックAへ移動してください...デザートシャトル3号へ乗船してください...撤退優先順位は2です...詳細は、施設専用アプリ「K-Mat」を確認してください...各自の役割を確認し...行動してください...》
《...居住区住民...緊急離脱ドックAへ移動してください...デザートシャトル1号あるいは2号へ乗船してください...撤退優先順位は1です...係員の誘導に従い...落ち着いて行動してください...》
「2人でじっくりと話したので理解してくれたと思ったんですが。父さんに挨拶してくると言って出て行ってしまって...。」
「権田原クン。出来ルダケ早ク出タホウガ良イヨ。遅クトモ、20分以内ニハ。奴ラガ警戒スル前ニ。時間ハ1時間ダガ、我々ガ降伏スルナラ早期ニ条件ヲ満タスト考エルハズ。」
「確かに...。通信塔、探して来ます。ハセガワさんにも聞いて見ます。何かあったらK-Matに連絡お願いします!。」
《...医療部門...詳細は..施設専用アプリ「K-Mat」を確認してください...各自の役割を確認し...行動してください...施設対応要員は...最高総監...または統合軍事・警察部門長の命令に従ってください...撤退優先順位は4です...》
「通信塔を見ておらんかったら、タイガーを置いて出航や。タイガーを守るのが主目的やったが、タイガー1人のために他の者全員を犠牲する訳にもいかん。ええか?。キョイ。テオ。」
「ヤムヲ得マセン。」
「タイガーはどうなりますか?。」
「サンドスピーダーであんたらの後を追わせる。」
《...その他の医療要員は...医療部門長の指示に従い...指定された退避機材へ乗船してください...撤退優先順位は...搭乗する退避機材の順位に従ってください...》
《...全職員...全住民は...誘導員の指示に従い...落ち着いて撤退してください...》
「え...。汗。大丈夫でしょうか...。簡単に追撃されませんか?。」
「自業自得や。」
「そんな...。汗」
「...分からん。今は。何か手を考える。」
「お願いします。タイガーは今、大人になりかけています。チャンスを与えてやってください。」
「そうやな..分かっとる...。出来るだけのことはする。」
「ありがとうございます!。」
「キョイ。」
「はい。」
「受けてくれるな?。」
「はい...。でも...僕で良いんですか?。ハセガワさんは?。」
「あんたが適任や。あんたしかおらん。ハセガワには別のことを頼む。ハセガワにはやって貰わなならん事がある。」
「てっきり、ハセガワさんと2人かと。」
「不安か?。」
「正直不安です。あの子らが僕の言うことを聞くでしょうか?。ハセガワさんがいてくれたら...。あの子らは、ハセガワさんの言うことは聞きます。それに、意見は対立するでしょうが、ハセガワさんなら、僕の気づかない所も指摘してくれるし、僕にないシビアさもある...。」
「あんたなら出来る。いや、あんたにしか出来ない。あんたは、既にハセガワもワシも越えとる。育成研究、育成、人間性...。」
「え...。汗。いや、僕にはそんな...。」
「前からそう伝えとるはずや。言葉でも態度でも。明確に。ハセガワもそう言っとる。」
「ハセガワさんが?。ハセガワさんは僕がまだ未熟だと...。」
「そうではない。あいつが敢えて強い言い方をするのは、あんたに自覚させるためや。独り立ちさせるためや。薄々感づいとるやろ?あんたも。」
「...でも..僕には自信がありません。」
「いや、勇気が無い。踏み出す勇気がだけが。あんたが救える者たちがおる。あんたにしか救えん者たちがおる。そして、彼らはあんたを待っておる。あんたもそれは分かっておる。」
「彼らは待ってなどいません。彼らは僕に期待などしていません。」
「そうでは無い。あいつらはまだ知らんだけや。まだ気づいておらんだけや。あいつらが心の底から求めておるリーダーが、あいつらが探し続けとる指導者が、正に、あんたやと言うことに。まだ逃げるか?。いつまで待てばええ?。タイミングは今や。今しかない。今こそ機は熟した。」
「はい...しかし..。」
「みんなに、全員に祝福され、成功が約束されたチャンスなどない。神があんたが適任ですなどと言ってくれるはずもない。チャンスは自分で掴み取るものや。あんたの魂の赴くままに。心のまま、ありのままに。」
「はい...。」
「そのチャンスは、その場所は、いつまでも空いとるわけではない。誰かが奪い取ることになる。あんたがしっかりと掴み取らない限り。その者は、あんたより愛も理念も熱意も技術も、何も無い者かもしれない。金に目が眩んだサーカスの団長かもしれない。」
「はい...。」
「あんたは、ワシらがどれだけ実験を行い、調査を行い、計算を行い、証拠を積み重ね、熟考して仮説を立てるか理解しとるやろ?。」
「はい。それは良く理解しています。」
「あんたこそが、ワシとハセガワのその仮説や。万が一間違とったとしても悔いはない。ハセガワならどう考えるか。ワシがいつもどうしていたか、それをいつも念頭に置いておきなさい。」
「はい...。」
「何や w。まだ何かあるんか?。」
「正直...喧嘩の仲裁が不安です。あいつらは本当によく揉めるので...。僕にはそれを止める体力がないのです。」
「体力の問題ではない。人類にあいつらの仲裁は無理や。レティナー・アルタイル GR1が5体、GR2が1体、あんたの意のままに動く。あんた以外の命令は一切聞かん。いざとなったら、レティナー・アルタイルでお仕置きしたれ。」
「お仕置きですか....。わ...分かりました。汗」
「寧ろ、恐怖政治にならんように。強い力を持つ者の中には、やがて驕り、周りを見下し、奴隷のように扱う者がおる。」
「そこは大丈夫です。絶対に...。約束します。」
「権田原クン!。タイガー見ツカッタヨ!。高速艇ノ貨物室デ寝テタラシイ。松田サンガ見ツケテクレタ。」
「本当ですか!?。」
「良かったな。」
「ありがとうございます!。」
「良カッタデス。」
「今から、あんたがあいつらのオトンでありオカンや。あんたの強い愛であいつらを守ってやってよ?。」
「分かりました。僕があいつらを護ります。あいつらを立派に成長育てます。」
「あんたは能力と愛を兼ね備えた、稀な、天才や。良心の呵責に悩むことも多いやろう。しかしあんたのそのバランス感覚を大切に、
逃げずに、一つ一つ精一杯悩んで、悩み尽くして結論を積み重ねて行くんやで?。悩むことは幸せなことや。分かるな?。」
「...分かります...。泣」
「泣くな。」
「はい。泣」
「キョイ。お前は大丈夫や。立派にやっていける。」
「...所長。必ずまたここに戻ってきます..。その時まで...その時までお元気で!..泣。今まで本当にありがとうございました!。」
「こちらこそありがとう。感謝や。」
《...緊急離脱ドックA 解放します...》
《...緊急離脱ドックA 解放します...》
「ニシノサン。第一シャトル出マス。」
「うむ。」
「...ニ..シノ..さーーん!..テオさーーーん!..お..元..気でー!..また..いつ..かぁ--!。」
....ボワ..アアア..ァァァ..ァ..ァァーー...ーーーーー..ーーーーー....ーーーー..ーーーーー....ーーーーーー...
な...なんや!?。汗
「な...何をやっとる!?。汗。シャトルの警笛やめんか!。みすみす敵にどこからいつ何が出るか教えるバカがおるか!。」
「スミマセン。汗。止メマサセマス。」
「館内アナウンスも止めんかい!。聞こえるぞ!。」
「承知シマシタ!。直グニ!汗」
...ド...タ...ド..タ..ド.タ.ドタドタ...
「ニシノさん!」
「やはり、私も同行します!。」
ハセガワや...。
「あんたには、やるべきことがある。」
「この状況で、キョイ1人にやらせるのは酷です。」
「あんたは、予定通り居住区の人たちと行きなさい。嫁さんと、生まれてくる赤ちゃんと共に。」
「...ご存知だったんですね。」
「知っとった。幸せに暮らせ。」
「しかし、私だけ逃げるわけには...。」
「自己犠牲など必要無い。人の背負うものはそれぞれ違う。」
「....。」
「そして...子供たちが大きくなったら...何人子供を作るのかは知らんが...。あんたの子供たちが、みな立派に成人したら。」
「はい。」
「アスカの火を、希望の光を再び灯して欲しい。」
「アスカ計画を再開しろと?。」
「あんたを始めて見たとき、ワシに足りない物を全て持っていると感じた。理論、計算、実験、全てにおいてあんたはワシを上回っとる。」
「私には荷が重過ぎます...。」
「ワシは、あんたが、コア部分のバックアップを取っておったのを知っとる。」
「そ..それは...汗。」
「ワシは気づいとった。しかし、敢えて指摘はしなかった。」
「....私の懸念は、恐れていたことが、今現実のものになありました。」
「そうや。すまんかった。あんたの言う通りになった。しかし、あんたはそれを知っておりながら、敢えてワシの元に来た。そして、最後までここを去らなかった。」
「そうです。何度も、出て行こうとしました。しかし出来なかった。私も、アスカ計画の危うさを知りながら、希望を捨てることが出来なかった科学者です。」
「真のアスカを、本当の救世主を生み出さねばならん。」
「ニシノさん...。」
「きっと実現できる。きっと。ワシを越えたあんたらなら...。」
「....少し考えさせてください。」
「時間はたっぷりある。ゆっくりと考えたらええ。」
「8年間あっという間でした。」
「そうか。」
「ニシノさん。お元気で。お世話になりました。」
「こちらこそや。ありがとう。元気でな。」
「デザートシャトルで離脱します。」
「それでええ。」
...フアァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーッ...
...フアァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーッ...
...フアァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーッ...
!?。汗
《...CA-X2..高エネルギー反応...》
《...CA-X2..高エネルギー反応...》
『...アトラの兵曹...高エネルギー反応!...粒子線量5,000万カルーデラ!...』
「5,000万...汗...あれ?。石川はどこ行った?。」
『...准将は...ダイ・アルタイル..の格納庫..にお..ります...』
「何で格納庫なんぞに!?。」
...チカッ...
眩しい...。
「うわっ。汗」
...ズーーーーー...ーーーーー..ーーーーーーー...ーーーーーー...ーーーーーン...
...ドーーー...ーーーーーー...ーーーーーーーー...ーーーーーーン...
...ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ...
...ユッサ...ユッサ...ユッサ...ユッサ...
施設が揺れとる...。
震度6レベルや...。
『...兵曹が..突然..撃って...来ました!..汗...』
《...CA-X2..Armacross...》
こ..攻撃してきおった。
ユーライがアルマクロス(アイビーム)を撃ってきた。
モニター下の窓が黒煙を映し出す。
フィットボール場の先や...汗。
「煙ガ...。」
どうなった....?。汗
『...被害の..特定を..急げ...』
フットボール場の先から煙が上がっとる。
『...第4..貯水池..青葉池...被弾..!汗...』
「な..何やと!?汗」
レティナー・ダイ・アルタイルの発進ゲートやないか...汗。
「なぜバレた?。汗」
「分カリマセン...汗」
『...防護壁...エネル..ギー..フィー..ルド...防御..シールド...即時..展開!..急げ!...』
『...了解しました..防護壁...エネルギーフィールド..防御シールド..即時展開!...』
「おい!。石川!。あんた何で格納庫におるんや!。」
『...ヘラの..格納庫A..に不正..アク..セス..があ..りました..潜入..しよう..とした..者がいます...コマチの...アラート..でここに..来ています...』
「潜入しようとした者!?。汗」
『...それも..1人..では..ありません...顔認証..姿勢推定...静脈認証他...あらゆる..照合の..結果...施設内の人間..では..ありません...』
「防護壁起動シマス。」
『...急げ!発進ゲートを潰されたら..手も足も..出なくなる...』
「居住区民で暴れとる奴らもそうかもしれん。」
『...迂闊でした..レティナー・アルタイル..GR1..10体...GR2を..2体...GR3...1体...および...10式戦車..を全輌...直ちに...施設内に...展開します...指揮は..テオ・マルロー大佐に....テオ!...暴動の阻止..潜入者の特定・拘束..頼むぞ...』
「承知シマシタ。」
...ブウゥヲオオーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
...ブウゥヲオオーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
...ブウゥヲオオーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
警報が鳴り響く。
重苦しい音が...。
...ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ...
...ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ...
地響きが轟く。
まるで地震のような揺れ。
施設ごと揺れとる...。汗
防護壁が競り上がり始めた。
ジニリウムで出来た重厚な壁。
4㎢の施設を全て覆い隠す高さ55mの防護壁。
「君らが行ってどうするんや?汗。君らがここにおって指揮を取らな。」
『...副官の..黒田レオン..中佐が...全体の..指揮を...取ります...』
...ブウゥヲオオーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
...ブウゥヲオオーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
...ブウゥヲオオーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
...ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ...
...ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ...
「施設内の鎮圧や、レティナー・ダイ・アルタイルの保全は、指揮官のやる仕事なのか?。」
『...全指揮権は..最高総監殿ではなく..今..私にあ..ります..申し訳あ..りませんが..最高総監..殿..には..従っ..て頂きます...』
「な...何やと?汗。石川、お前どう言うつもりや?。」
『...アテ..ナ..の方..は?。...』
『...既に..特定..されて..いる..可能性...があり..ます...』
...ブウゥヲオオーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
...ブウゥヲオオーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
...ブウゥヲオオーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
...ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ...
...ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ...
展開するには時間がかかる。
『...エネルギーフィールド...防御シールドの展開準備急げ!...』
『...準備できています...エネルギー充填120%...防護壁展開後..即..照射可能です...』
「防護壁、完成度5%。展開完了マデ15分。」
『...展開完了までドローンで防御する...ドローン第1隊 兵曹に攻撃開始....』
自爆ドローンや。
『...施設内..第1居住区..3号棟で..火災..消防部門..が..対応中です...』
『...第3居住区..にて..暴動が..発生...居住区住民が人質に..取られている模様...犯人グループは...10数名..重火器を所持...第2格納庫の解放..を要求...』
「何というアホな要求や...。」
『...緊急離脱ドックB...武装集団より...重火器で..攻撃を受けています...』




