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俺たちは太い枝を進む。けどその時がさがさという音が聞こえて、どこからか「ゲショゲショ」――という声も聞こえる。そして同時に――
「上だ!」
「下だ!」
――という声。人によってその声に引っ張られて下を見たり、上を見たりしてた。それがいけなかったんだろう。まずは上から世界樹の発光する葉っぱを散らしながら、大きな月人が落ちてきた。
ズドン!!
――という重量級の音が太い枝を揺らす。さらにそれと合わせて、普通サイズの月人が張り付くように枝の側面から俺たちを狙って四足歩行で向かってきた。俺たちは上から降ってきたやつの衝撃で不安定だった。
けど側面から現れた月人達は体を平べったくして四足歩行だったためか、それほど枝の揺れの影響を受けてない。それせいで……
「うわあああああ!」
「きゃああああああ」!
――という悲鳴と共に、幾人かのプレイヤーが枝の外側に吹き飛ばされてしまった。出鼻をくじかれた。まさか月人がこんな連携をしてくるなんて……四足歩行してる月人は俺たちが復帰する前になるべく頭数を減らそうしてるのだろう。近くの奴らにもぶつかってる。でもさすがにプレイヤーも簡単に吹き飛ばされたりはしない。奴らの狙いが分かった以上、そうやすやすとは……な。ここに選別されてるのは実力があると、会長に判断された奴らだ。
だからその実力は折り紙付き。いきなりの奇襲に確かにはじめは戸惑った。でもすでに立ち直りつつある。
「くっ……これは……」
「囲まれてるな」
次から次へと枝の側面から現れる月人達。まるで最初から枝の側面か下部に張り付いて待ってたんじゃないか? という数が表れてる。いや、きっとそうなんだろう。だってここは絶対に通る場所なんだと思う。
という事は、そこに事前に戦力を割り振るのは月側からしたら当たり前だ。それにここはなかなか広いといっても、枝の上。これまでのような建物じゃない。安定性は落ちる。加えて……
「あの離れてる奴ら……明らかに遠距離タイプじゃないか?」
そう、俺たちのいる枝にやってくる月人だけじゃない。周囲には当然だけど、世界樹の枝は無数にあるわけで……少し離れた枝に立ってる月人もみえるのだ。そしてそいつらは不思議な腕を持ってる。
いや不思議というか? 自分たちの長い口……それを腕もにも持ってるんだ。そしてそれをまるで銃口のようにこっちに向けてる。まるでそこから何かでそうじゃないか。




