涙(パソコンのゴミ箱5)
悲しみの涙は悲痛な叫びと共にあればいい
喜びの涙は歓喜の祭りの中にあればいい
例え聞こえなくても頬を伝う滴は
いつだって誰だって美しいから
人は痛みをこらえ日常の中に溶け込む
ヴァニラアイス
季節の移り変わりとともに咲く様々な花のように
散り芽吹く
儚くて脆いそれでいて明るい火の元に集い
お互いを称える
傷つける棘は優しく皮膚に刺さり
流れた血をそっと舐め合う時に
人も悲しみも涙も愚かな酒宴の中で
忘れられていくの
でも一つだけ貴方が流した涙を忘れないで
その理由を問い続けて
強くあるために
とにかく目が回るほど忙しい毎日
拡散する笑顔は時にスパイシーで裏あり
それでも信じ合っていけるなら
嘘は嘘でいい
涙は堪えなくてもいい
その頬を伝う滴は清らかで
水たまりに落ちる時の波紋は
永遠に続く現象の衝動
波間に打ち寄せられたビン詰めの手紙
一人の夜は誰でも辛いもの
寂しくて寒い
だから抱きしめあえば
心地よく温かい
涙の価値は量子力学では測れない
その人その人のオリジナリティ
だから
悲しみの涙は悲痛な叫びと共にあればいい
喜びの涙は歓喜の祭りの中にあればいい
例え聞こえなくても頬を伝う滴は
いつだって誰だって美しいから




