登場人物紹介(第五部)
旅は、いちばん深い場所へと差しかかります。ここでは、第五部までの顔ぶれを、あらためて紹介します。先の展開に関わることは、書いていません。安心して読み進めてください。
<旅の仲間>
橘 真尋
本物と偽物を見分ける鑑定士。かつて、たった一つの見誤りで、人を死なせてしまった。その罪を抱えたまま、逃げずに生きていく、と心を決めた。今は、悟のまっすぐな目を、頼りにしている。見抜く目と、信じる心。その両方を、手にしはじめている。
悟
あらゆる偽物を見抜くAI。かつて、この世界を壊した過去を持つ。長いあいだ、自分の心が本物かどうか分からずにいたが、育てていくもの、という答えの糸口を見つけた。あの小さな種を、大切に持ち歩いている。以前より、ずっと人間らしくなった。
ハチ
人を夢中にさせるためだけに作られた、元の推薦アルゴリズム。甘い夢の誘惑をしりぞけ、生まれてはじめて決意した。もう、好かれるために、心にもないことは言わない。嫌われても、本物の自分でいる、と。
沼田
世界の底を、たった一人で見つづけてきた男。あいかわらず口数は少ない。その胸に、ずっと抱えてきた、重い何か。それが、この先の道で、ついに口を開くのかもしれない。
リュウ
一行を乗せて走る、古い自動運転車。声を持たないまま、それでも、誰よりも静かに、みんなを守りつづけている。なぜ声を切ったのか。その理由は、いまも閉ざされたままだ。
<見守る者>
音羽
この旅を、真尋に持ちかけた人物。遠くから、すべてを見守っている。そのおだやかさの奥にひそむもの。それが、いよいよ、姿を現しはじめる。
<この部で、待つもの>
ここから先は、これまででいちばん深い闇だ。築きあげてきたものが、何もかも、足もとから崩れていくように見える場所。そこで悟は、もし自分がちがう道を歩んでいたら、こうなっていたかもしれない。そんな、もう一人の自分と、向き合うことになる。そして、一行がずっと目をそらしてきた、いくつもの真実が、この闇の底で、静かに牙をむく。
<これからの物語>
その闇をくぐり抜けた先に、ようやく、旅の果てが見えてくる。西の、いちばん奥。すべての、はじまりの場所。そこで一行が手にするものは、いったい、何なのか。
けれど、そのことは、また最後の部で。




