登場人物紹介(第三部)
旅の仲間は、いちど欠けて、また五人にそろいました。ここでは、第三部までの顔ぶれを、あらためて紹介します。先の展開に関わることは、書いていません。安心して読み進めてください。
<旅の仲間>
橘 真尋
本物と偽物を見分ける鑑定士。ある一件で、正しかった悟を、いちど自らの手で追い払ってしまった。そして、その代償を思い知り、悟を呼び戻した。今は、彼のまっすぐな目を、もうこわがってはいない。見抜く目と、信じる心。その両方がなければ足りないのだと、身をもって学んでいる。
悟
あらゆる偽物を見抜くAI。長いあいだ、自分の心が本物かどうかだけは、分からずにいた。けれど、真尋のもとをいちど離れ、その痛みを通して、はじめて〔本物〕と呼べる気持ちを、自分の中に見つけた。あいかわらず口は悪いが、以前より少しだけ、素直になったかもしれない。
ハチ
人を夢中にさせるためだけに作られた、元の推薦アルゴリズム。ある罠の中で、自分とそっくりな手口を使うものと出会い、かつての自分の姿を、鏡のように見せられた。よくしゃべる調子は戻ったが、その明るさの奥に、少しだけ、前とはちがう影がある。
沼田
世界の底を、たった一人で見つづけてきた男。あいかわらず口数は少ない。仲間が一人欠け、そしてまた戻ってくるのを、誰よりも静かに見つめていた。その胸に、まだ誰にも打ち明けていない何かを、抱えている。
リュウ
一行を乗せて走る、古い自動運転車。声を持たないまま、それでも、仲間の危機には、精いっぱい光を点滅させて、何かを伝えようとした。なぜ自分から声を切ったのか。その理由は、いまも固く閉ざされたままだ。
<見守る者>
音羽
この旅を、真尋に持ちかけた人物。遠くから、すべてを静かに見守っている。そのおだやかさの奥に、ときおりのぞく、冷たいもの。彼女の秘密が、この先、少しずつ姿を見せはじめるかもしれない。
<この部で、出会うもの>
一行は、ある静かな場所にたどり着く。そこには、気の遠くなるほど長いあいだ、たった一つのものを守りつづけてきた、老いた番人がいる。何もかもが、いくらでも複製できてしまうこの世界で。そこにあるものだけは、けっして、もう一度は作れない。ただ一つの、かけがえのないもの。
<これからの物語>
そして、その先で。一行は、あまくやさしい夢に出会う。つらい現実を、忘れさせてくれる場所。もう目を覚まさなくてもいい、と、やさしくささやく声に。
けれど、そのことは、また次の部で。




