7-16 エンリのお披露目
ヨール王二三年七月十二日(日)。
宴席は今日の午後、四の鐘で開始だ。三の鐘を過ぎてから領主館へ行って、ゴール一家をバギーに乗せてヨークの店へ行く。そんな予定になっている。ベティとクララも同行する。領主館からヨークの店までは、ネスル君とゴール夫妻が後部座席。小ニムエ達は荷台だ。
目覚めるとエンリはいなかった。浴室で音がする。朝風呂とは珍しい。そんなことを考えながら時刻を確認する。〇六二三M。夜は明けているがまだ早朝だ。寝転んだ姿勢のまま、顔は水音がする浴室の方に向けて考える。トイレに行きたいが浴室は使用中。仕方がないから自分の部屋、ルームAに行こうかと姿勢を変えようとしたところで水音が止まった。朝の挨拶をするくらいは待とう。数分で、身体を拭いたエンリが出てくるだろう。と、ドアが開いてエンリは身体を拭きながらこちらに歩いてきた。
「おはよう。」
「起きてましたか。おはようございます。」
「早いね。」
「夕べαさんに言われまして、今日はまた特別に磨き上げるから早起きさせるって。」
「そうだったか。α、私は磨いては貰えないのかな?。」
半分冗談で聞いてみたら、いつもとは違う返事が返ってきた。
『…何言ってるんですかぁ。ヤローは石鹸で顔洗って髭だけ剃ってればいいんですよぉ。』
「β?。」
『…そぉっすよ。今日は、デルタをスペシャルなコースで飛ばして、私も常時接続っす。あ、規定の写真撮影も続けてますから。』
「べーた?」
エンリが不思議そうな顔をしている。そろそろ説明してもいいか。今日の予定には入れてなかったが。
「エンリ。αのことは話してるけど、αはこの船そのものだ。そこまでは、話してるよな。」
「ええ。」
「この船がαだけど、同じような船、大きさはこの船の半分もないけど同じように動ける船が、この船以外に三つある。ベータ、ガンマ、デルタだ。」
「デルタって、この前からマコト様がよく使うようになったヤツですよね。」
「そうだよ。その他に、ベータとガンマがある。皆それぞれ、アルファと同じように考えること、話すことができるんだ。ベータはその中でも、多分一番陽気な性格をしてるかな。」
『…そぉっす。多分じゃなくて確実にねぇ。でも仕事もちゃんとやってるんですよぉ。』
「あの、初めまして。」
『…エンリちゃん。話をするのは、実は初めてじゃないんだけどねぇ。まあ、α姉さんの方針でエンリちゃんが船に慣れるまではちょっと大人しくしてましたのよ。おほほほほ。』
「それで今日は、お披露目の手伝いということかな?。」
『…エンリちゃんの磨き上げはお任せ下さいませ。ヤローは適当に自分で髭剃って下さいませ。』
βはいつもの感じだが、エンリは戸惑っている感じだ。とはいえ、βは、口調以外は信用できる。
「じゃあ、午前中でエンリの世話は頼むよ。だけど通信遅延のある回線経由で化粧とか大丈夫なの?。」
『…大丈夫っす。フェリシア以降の機体は容量を拡大してるじゃないですかぁ。処理の分散とか、やりやすくなって通信遅延のカバーもできますよぉ。昔気に入ってた六号がメンテナンスで普通になっちゃったのは残念ですけどぉ。で、ええと、今日のフェリシアとジゼルは私が操作します。あと、エンリちゃん、そろそろ服着てね。』
ルームCにフェリシアが入ってきて、オレは下着姿で廊下に追い出された。船内服装規定違反だが、懲罰権のある船長はオレだ。今日は慶事の日だから、恩赦ということにしよう。
オレも中途半端な格好のまま自室に戻る。入浴しようか。さっきβに言われたとおり髭を剃って、それから朝食だ。
エンリの「磨き上げ」は長い時間がかかった。化粧だけではなく、全身美容や整体まで含めたフルコースに入っていたらしい。出発までの時間をできるだけ有効に使いたかったとのこと。やがて食堂にやってきたエンリはオレの前で一回ぐるりと回って見せた。一二四〇M。
「どうです?。」
衣装は新品で、このあたりで奇を衒わない作務衣風のままだが布は多め。袖は太い。動くとヒラヒラする。サンダルも新品。髪は複雑に編み込まれていた。一筋だけ、青い束も編み込まれていた。カースンでの染髪の技術がどの程度なのかは知らないが、これは印象深いだろう。化粧もベタ塗りではなく、陰影を付けて輪郭を細く見せている。それだけじゃないな。小ニムエ達の皮膚となっているラテックスまで使っている。鼻の形が違う。時間がかかるわけだ。その上でラメでも振ったか、なにかキラキラしている。
「首から下は多分ネゲイで普通の花嫁衣装なんだと思うけど、化粧と髪は、かなりβの手が入ってるのかな?。」
『…そおっすよ。衣装とのバランスが悪くならない範囲で、できるだけ派手に仕上げてみましたよ。』
「私は気に入りましたよ。鏡で見てて、変わっていく感じにびっくりしました。」
『…このあたりではヤロー共は化粧なんかはやらないらしいっすから、マコト兄さんは見苦しくない程度に髪を固めてればいいっすよ。もう、それなりにできてるみたいっすね。』
オレも新しい服で、髪型は最後にベティに整えてもらっている。見苦しくはないはずだ。クララが言った。
「荷物はもうバギーに積んであります。まだ少し早いですけど出発はできますよ。」
クララとベティも衣装は新調していた。少し早いが、荷物を点検して、出発するか。
荷物の点検を済ませてから出発し、領主館に到着したのは一三二〇M.。ゴール一家も準備は整っていた。更に荷物を積み込む。オレが持って来ていたのは「ポン」。ここで積み込んだのは石鹸だった。エンリは助手席でずっと待っている。外に出たら、化粧の顔が見えてしまうから、会場までは極力秘密だ。バギーは再び走り出したが、エンリの顔はゴール一家しか見ていない。それも横と後ろだけ。一三四五Mにヨークの店の裏口に着いた。到着を告げ、案内(兵士ヨークの兄だった)を受けて、一同は一旦はまっすぐ控え室へ。控え室で初めてエンリを正面から見たダールとゴールは驚いた顔を見せた。
「石鹸で洗うだけでも印象が変わったが、化粧のやりかたも、すごいな。その髪、そんなの初めて見た。」
「そうね。びっくりしたわ。ネゲイで一番きれいよ。その髪も。」
人目からしばらくは隠しておきたい新婦と、準備の役に立たないネスルは控え室に残して会場に向かった。ベティとクララは「ポン」を厨房に預けてから、オレ達と合流して一緒に会場準備の確認。既にテープルは予定人数に会わせて並べ直されている。
「石鹸はここで配ろう。」
入り口近くに置かれた受付用らしいテーブルと椅子の並びを直しながらゴールが言った。
「ヨー。石鹸と来てくれた人の確認とご祝儀と、ここで頼むよ。」
「わかってますよ。まだちょっと早いけど、準備ができたならもう私はここに座っておくわ。でもエンリとも話がしたいから、後で替わってね。」
「それなら、今は儂がそこに座っておこうか。顔は大体わかるし、まだ大分時間も早い。」
「じゃあ最初はお願い。エンリからお化粧の秘密を聞かないと。」
ダールは控え室の方へ歩み去った。エンリと一緒に残してきた四歳児が何をやらかすかわからないという心配もあるだろう。ふと、別のことも心配になった。髪型は、ある程度練習すれば真似できるだろう。だが化粧品は、ちょっと頑張りすぎたかもしれない。塗っているものの材料は油と水と顔料と香料。今回は船内のストックを使ってライブラリに登録されていたレシピで合成したと聞いた。「贈り物」の中にも同じものがあるが、封を切れば早めに使い切らないと悪くなるし、毎日そこまで気合いの入った化粧をする必要もないので必要量だけを作ったとのこと。ラテックスは、かなり面倒だ。土台となる顔の形の立体モデルを作って、それに合うようにゴムを成形しなければならない。本当に、今日みたいな特別な日にしか使えない。エンリの化粧は、今日以降も余波を引きそうだ。αめ。「βの暴走」を装いながら、これは絶対に何かを売り込むことを仕組んでるな。まあ、先日のトヨンでの契約以来、カースンだけでも商売のエリアとしては狭いと感じている、手を広げ過ぎている自覚もある。今日のお披露目以降、エンリにも契約関係の一部を代行して貰えるようになって貰おう。そんな話を、つい先日もやっていたな。
一四〇〇Mを過ぎて食器類が並べられ始めた。料理自体は、あとから大皿で来るはずだ。招待客の第一陣も到着。ヤダの娘達だった。「大体の顔はわかる」と言っていたゴールも戸惑っている。
「そろそろ控え室のエンリ達もこっちへきてもらうよ。」
オレは控え室にエンリ達を呼びに行った。
オレとエンリは到着した客に礼を言って着席を勧める。少し立ち話もする。客達は顔見知りのいるテーブルに集まっていく。なんとなく、「職人衆」「若い女の子達」というようなグループに分かれていく。歓迎の挨拶のついでに、特にエンリの化粧には質問も集まったが、新しい客も到着するので長話にはならない。前菜の大皿も並べられ始めている。バース達も到着。やがて席はほぼ埋まった。四の鐘が響く。
ゴールが立ち上がって開会を宣言すると給仕達が「ポン」を配り始めた。ゴールは場をバースに譲る。バースも酒が配られるペースを気にしながら祝辞を述べ始める。酒杯が行き渡ったことを給仕に告げられたバースは高く酒杯を掲げて言った。
「では、マコト・ナガキ・ヤムーグとエンリ・ゴール。二人の縁が長く続くように。」
一同は酒杯を口に付けた。さて、オレとエンリは各テーブルを回らねば。最初はバース達のテーブルからだな。
予想はしていたがヨーサとドーラ、ネリも、エンリの化粧について聞きたがった。
「私の時もあのくらいはできますよね。」
「よく見たら濃い色を使って陰みたいにしてるのね。顔の形が変わったみたいに見える。」
「どのくらいのお値段になるのかしら。」
バースも言う。
「また新しい売り物になりそうだが、今ここでその話を続けたら他の人達にマコト殿は挨拶に行けないぞ。明日以降、どこかでまた話をすればいいだろう。」
「じゃあ、私の時も今のエンリに負けないくらいにしてくれるって、約束してくれたら、行ってもいいですよ。」
「もちろん、そうするつもりだ。今日うまくいったこと、悪かったところを考えて改良するよ。」
「そうすると、私の前にカースンの姫様でも実験ですか?。」
「そういう言い方は不敬かもしれないけど、結果的にはそうなるかな。」
新婦を横に、別の女を「もっと綺麗にする」とか話すのはあまり良くないな。
「今日のエンリは、今日の私やクララ達にできる一番綺麗なエンリに仕上げたつもりだ。」
「それは、そうね。本当に『よく似た別の人』かもって、思いました。化粧の方法とかも『知恵の代金』の材料になります?。」
「商売の話は、先にこれを売り出してしまったら、ショー殿の結婚の時に皆が使ってるということにもなりかねないから、もっとゆっくりとやりたいですね。」
うまい言い訳を思いついたと思う。そんなスケジュールなら、ハンナの人脈も使えるだろう。だが今日はエンリのための日だ。ハンナのことは考えないようにしなければ。
酒が進むとテーブル間を行き来する人が増えるので、確実に全員と話をしようと思ったら前半四分の一ぐらいが狙い目、というのは地球時代のオレの経験(機構採用前の不遇時代の話だ)だが、その法則は多分ここで似たようなものだろう。自席に戻って料理を味わうには、挨拶は早めに済ませたい。あとでエンリ達が育てた大エビも一人一匹ずつ出てくる予定だし。ならば、職人連中のテーブルから攻めるか。
職人連中の酒量はオレの偏見のとおり平均よりも多かった。だが、何事にも例外はある。ルーナとは、ヤダ村のテーブル、テンギ達漁業組のテーブル、そして領主館の若い女の子達のテーブルで顔を合わせた。はしゃぎすぎだ。水で割った薄めのワインばかり飲んでいたようだが、あれは明日きっと宿酔になるな。
ノルンはオレも会ったことがある婚約者と並んで座っていた。ノルン自身も先週正式に「ノルン・ノルン」として改名の登記をしてきたらしい。
「指輪はもう作ってあったし、もうすぐ紙の契約もあるし、マコト殿がコビンを迎えるなら私もそろそろって思いましてね。」
「それはいいね。仕事でも私生活でも、世話になってるし、これからも色々頼むよ。」
幾つか面白い話も聞けた。ネゲイ領内ではオレのことは広まっており、オレと関係のある幾つかの工房には弟子入りについての問い合わせなども入り始めているらしい。今のところはネゲイ領内だけの動きだが、職人不足は、少しは解消される。オレの工房でそういう話を聞いていないのは、面積不足と、秘密部分の見分けがわかりにくいために断っているからだとノルンが教えてくれた。第一棟はこれから作るものが増えると、どのくらいの設備を増やすことになるかわからない。第二棟はオレの実験室になっている。第二は立入禁止にしても、休憩室になっていた職人長屋の空き部屋は、最近は倉庫に変貌しかけていて要注意だ。これも分けておきたいとノルンは言う。職人不足が多少改善されても設備不足か。最初に作ったものが小さすぎたようだ。金策はとりあえずやろう。前に少し考えた砂金計画だ。王様がなんと言うかわからないが。
エンリには化粧についての質問も多い。答えられない事柄はオレにも振られるが、「そのうちに売りに出したいと思ってますよ」で逃げ続けた。細かく話し始めたら時間がいくらあっても足りない。
小一時間で自席に戻った。エンリと並んで座る。丁度大エビも運ばれてきた。
「少し休めますね。エビがいい感じで届きました。」
「料理の出てくる順番は聞いておいたんだ。エビが出てくるまでに、ここに戻れるよう考えながら話をしてたよ。」
テンギが立ち上がって話し始めた。この大きさのエビはネゲイでは中々見ないから、食べ慣れていない人も多いでしょお!?。剥き方を実演しまーす!。
オレ達は先日「試しに」食べているのでやりかたはわかっている。まだ熱い殻を火傷しないように剥く。テンギのテーブルの回りには出席者の三分の一ほどが集まっているようだ。オレ達に話をしに来る人もいなくなり、ゆっくりと食事ができる。エビ以外にも配膳されていた肉野菜も食べる。水で割ったワインも、酔っ払いたくない今日のような日にはいい度数だとおもう。ルーナにはどうなのか知らないが。
オレとエンリが剥いたエビを互いに食べさせ合うことを強制されられるような一幕もあった。黒幕はヒーチャン。ヒーチャンの姪でエンリと一緒に「魚の仕事」をやっている女の子(網担当)が副官だった。途中でネリも引き込まれて参戦する。実の両親が見ている目の前で、ネリにはも少し遠慮して欲しかったな。
料理も少なくなり、給仕達が空いた皿を片付け始めた。数枚の皿に残った料理を一皿できれいに盛り直している。プロだ。店側の今日の責任者であるヨークの兄がゴールと少し話してからオレ達の席に来た。
「そろそろご挨拶の時間です。」
「わかった。ありがとう。エンリ、いいかな?。」
挨拶を終えて客達を見送る。多分一番遠くに帰るのはヤダ村からの出席者で、これからヤダ村に帰ると丁度日没の頃になるだろう。ゴールが来てオレとエンリに言った。
「最後の客が出ていったら最初の控え室だ。」
「わかった。後で行く。」
二次会の部屋に集まったのはオレ、エンリ、ゴール一家とルーナ、そしてネリ、ベティ、クララだった。きれいに盛り直された料理の皿とワインが用意されている。宴席後半では疲れた表情だったルーナが復活している。
『ルーナは、ちょっとだけ手を貸したわ。今日だけ、特別よ。』
『何回か失敗をしないと自分の限界はわからないもんだからな。こんな日以外じゃ絶対にやるなよ。』
『もちろんよ。あの薬、効き始めても口の中に変な味は残るし。毎回欲しがるようなモノじゃないと思ってるわ。』
『今日だけだからな。』
主宴席から小休止を挟んで食べ続け、飲み続けているから料理の減るペースは遅いが、またエンリの化粧の話題で盛り上がっている。ベティは残っていた化粧品を持ち込んでいた。ネリとルーナに簡単な化粧が施され、ダールはその手順を真剣に見ている。最後にダールは鏡を見ながら自分でやってみようとしたが上手くいかず、ベティの手を借りて仕上げられた。
「難しいわね。場所ごとに色を使い分けるって、絵も上手じゃないといけないわ。ベティさんみたいな人がいたら誰かに化粧するだけでも商売になるわね。こういう特別な日だけしか仕事がないかもしれないけど。でも、使うのが難しいと売れないかも。これも難しいわね。作る人が足りてないから、それでもいいのかしら。」
ベティが答える。
「今日使ってるのは使い方をよくわかってる人用のものですよ。普通はこんなに何色も使いませんから。紫なんて、使い方をちょっとでも間違えたら大変なことになりますからね。」
これには皆が頷いた。
「化粧品を作り始めるにしても、最初は色数少なめでいいと思ってます。」
皆の反応を見ながら、ベティは続ける。
「髪の色を変えるのは?。」
「それはあまり難しくないですね。今日のエンリちゃんみたいな『一筋だけ』とかの仕上がりにするのは小技がいりますけど、元々は白髪が増えてきた人がもっと自分を若く見せたいとか、自分の髪の色が気に入らない人向けに作られた物ですから、全体を変えるのは簡単です。」
「ヨー、聞いた?。あなた最近白いのが増えてる気がするんだけど。」
話を振られたゴールが答える。
「そうなのか?。自分ではわからなかったな。マコト殿の鏡を、ウチの家でも買わないといけないな。儂の権限で、試作品を一枚納めさせるか。」
ゴールが笑いながら言う。白髪の原因がオレだとか、そういう思考パターンがなくて助かった。一応言っておこう。
「鏡のサンプルを渡すのは問題ないよ。髪を染めるのも、一人分くらいならすぐに準備できる。でも『白いのが混ざり始めた』って思われてる人が急に黒髪に戻ったら、変に思われないか?。」
「正直にマコト殿の知恵の一つだと言うさ。宣伝にもなる。作るのは簡単なのかな?。」
「布や糸を染める染料と基本は同じはずだけど、髪の毛用だと配合はまた違ってくるかな。このあたりで布用の染料をどう作ってるのか見たことがないし、材料をどう調達するかも考えないと。これは化粧品も同じだけどね。」
「ネリの結婚までは売らないって言ってたよな。まだ半年以上ある。それまでに、ゆっくり考える時間は作れるだろう。色々、やることが増えてるな。来月には王女様もネゲイへいらっしゃるんだろう?。その縁で、作り方だけ売るのもありかもしれない。」
「それもやり方の一つだと思ってるよ。ネゲイだけでは職人が足りてなくて、カースンで余ってる職人がいれば活用できる。」
結婚の祝宴で仕事の話ばかりやっているのもどうかと思うが、オレに関しては、そんな話が多かった。ベティやクララが化粧品の使い方講座をしていてくれて助かった。参加した女性陣の多くが少なくとも一度はベティ達の説明に聞き入っている。




