第六話 勇者
試験当日
試験内容は身につけた力を見せつけること、マークシートで性格診断することのたった二つだけだった。
ジャイアント・サンティピート討伐でだいぶ強くなったはずだ。
「試験は以上である。大変ご苦労だった。」
衛兵がキビキビ端に寄っていく
「王の御成!!全隊!敬礼!!」
「うむ。よい。楽にせい。」
「こほん。それでは勇者選抜試験、合格者を発表する。事前に伝えておくが、これは現時点で勇者として旅立てると判断したものだ。」
少しの静寂
「スズキレン!キムラジュウナ!!イトウミナト!!!前へ!!」
全員待ってましたと言わんばかりのドヤ顔でゆっくり歩いていく。
んーと?
あの時のマウントとってきた金髪と、
その横にいたメガネのやつと、
儀式で質問してた紫髪の女だ
「おぬしら3名は申し分なく勇者の器である。ここに国王として、勇者と任命する。」
拍手が起こる
あれ?3人だけ?
「そしてもう1人勇者となるものがいる。入れ!!」
入ってきたのは水色の髪が目立つバチくそイケメンな男だった。服装からするにこちらの人ではない。
「こやつは我が息子であり、イースリア王国第3王子のリヒト・アレス・ブリック・イースリアだ!」
「以上4名を勇者として任命し、憎き魔王を打ち滅ぼすための国の剣とする。」
「しかし、一週間の間に優れた活躍を見せたものがあるのは事実だ。そこで騎士団、魔導戦団等から推薦がきているものがおる。」
「モリスミレ!マツバラメイショウ!アラハリコウ!キンメイ!タカシマレイジ前へ!!」
「おぬしらに問いたい、勇者として戦いたいか。」
「はい。」タカシマレイジが答える
「余としてはその才能を国を守る力としても生かしてほしいと思ってあるのだが、いかがかな?」
再び沈黙の時間が生まれる
「一人ずつ問おうではないか、ではタカシマレイジ。」
「はい。」
「おぬしは勇者にはなれない。それでもなお国の剣になる決意はあるか。」
「はい。可能であれば魔王を倒すお手伝いを。」
「次にモリスミレ。」
「は、、はい。」
「言いたいことは同じである。ふまえてどうだ。」
「私は、、この国を守りたいです。」
「入団するということか?」
「い、いえ、、その、、私も、、魔王討伐に参加したいです。」
「前のものと同じということだな?」
「はい。」
「マツバラメイショウ。おぬしは?」
「はい。私は正直、魔王討伐というものが恐ろしく感じています。勇者としての器がない。そう自覚しています。ですからぜひとも騎士団に加入し、国のためになればと。」
「承知した。こちらから伝えておこう。」
「アラハリコウ。」
「はい。」
「おぬしは?」
「私は、騎士団や魔導戦団という組織に所属するのは難しい人間です。私も勇者として魔王討伐に協力をしたかった。そう感じていました。」
「ほう。」
「しかし私には勇者の資格はなかった。それが事実です。」
「では、これからどうするのだ。」
「冒険者や商人になって勇者御一行をサポートいたします。」
「、、、そうか。」
「キンメイ。」
「はい!、んと、ワタシ、は、も、きしだん、に入りたい、です!」
「よかろう。伝えておく。」
「残りの2名には申し訳ないが、十分に戦える素質がないものと判定をつけた。一度きりの命だ。無駄死にされては困る。」
「それでは勇者選抜試験を終了することを宣言する。」
その後に先生を誘って4人で夕食を食べに行った。
「それではーかんぱーい!!!」
テーブルの上には美味しそうなサラダと鶏の丸焼きがドドンッと乗っかっている
「残念だったね、みんな勇者にはなれなかったみたい。私はロクに魔術すら撃てないから妥当なんだけどね。」
「実は、あのあと呼び出されて王子様の付き人として私とレイジ君、勇者パーティー入れました!」
「えーー?!すごいじゃん!!おめでとー!」
「よっしゃ祝いじゃ祝いじゃ、すみませーん!!追加でロブスターの丸焼きお願いしまーすー!!」
「え?いいんですか?!私一銭も払いませんよ!」
「俺の奢りだぜ。」
すごい賑やかな食事だ。こんなのいつぶりだろう。
「えー?先生ってお城のメイドさんなの?!」
「そうですよー。先生じゃないですー。」
「先生酔ってる?」
「だからー。先生じゃないですってー!」
「あんなに教えるの上手いなら本当に先生になればいいのに。」
「なりたいんですけどー。魔法大学の教師になるための実績がないんですー。資格は取れるんですがねー。お給料が倍にー。へへっ。」
「お二人はどうするんですかー、。メイドの空きならありますよー。」
「私はコウについていくことにします。1人じゃ怖いですし。」
「とりあえず冒険者ギルドにあたってみます。」
「そうですかー。」
「そういえばもう1人の男の人いたよね。」
「いたね。お城で話ししたよ。たしかー名前がヤマダサイシロウ君だったけな。」
「なんかすごいビビりだって言ってたから、もしかしたら何も考えてないかもね。」
「でしたらメイドにー。」
「男の子だよ!」
そうして先生を城に連れていって祭りは終わった。
「ねぇ。コウ。」
「明日からどうする。」
「どうしようね。行くだけ冒険者ギルドには行ってみるけど。」
「そっか。」
街灯が照らす先は何も見えないままだった
でも街灯の下は明るい
不安で押しつぶされそうな2人は弱々しいグータッチをした
「コウ。これからよろしくね。」
「こちらこそ。」




