野獣街道 8
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呼び出しに応えるように一瞬にして三匹の狼が眼前に現れた。
私の体内から風が吹いたように感じたのはやはり気のせいだろうか。
ラグは全く感じられなかった。
( これはもう "召喚" といって良いかも知れない )
「呼ぶ時はこんな感じで良いかな」
狼達に尋ねてみた。
[ ダイジョブ ]
[ ナンデモイイノ ]
[ コエナシデモイイ ]
狼達が応える。
成程。 勉強になるな。
之まで得た『分からない事は当事者に訊け』という教訓は普遍的なようだ。
[道を行く時は基本一緒に走ってもらおうと思うけどいいかな?」
更に尋ねる。
昔のゲームで狼に騎乗するキャラがいたがそれは流石に無理だ。
[ ダイジョブ! ]
[ ますたーハヤイケド ]
[ ナオッタカラツイテケル ]
狼達の返事ではっとさせられた。
彼等はダメージを負っていたのだった。 それもけして軽くは無い重症の。
( そうでなければ私の僕獣となるようなフラグは立たなかったろう )
だから私を追っては来たものの追い付くまでにかなりの時間を要した。
だが、今の彼等は健常な状態に見える。
遠くの稜線から現れた時のような痛々しさは感じられない。
( 回復したのか? )
「…あの 治った って?」
また狼達に訊いてみた。
「確かに今は元気そうに見えるけど」
[ ジカンタツトナオル ]
[ シュウノウデナオル ]
[ ケライナレテヨカタ ]
怪我で失われたHPが経時的に回復するのはプレイヤーも同じだ。
野獣達の回復速度は我々より速いのかもしれない。
しかし『収納で回復』とは。
主に"収納" されるとダメージを負った従魔は回復するというのか?
これは物凄く重要な事だろう。
勿論それを確認する為に狼達を再び傷付けてみようなどとは思わないが。
( 彼等が怪我をした時は急いで収納してあげれば良いのか )
[ [ [ ??? ] ] ]
にやにやと一人ほくそ笑む私を見詰めて 狼達が首を傾げていた。
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