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ミックスジョブオンライン〜ラノベ作家はネタ集めの為賞金付きVRMMOに不遇職で挑む  作者: モトマル
4月4日②【開拓者】専用クエストと拠点作り

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289.フィールド内での拠点作成⑤西の森チームとターゲット

「いませんね〜」

「そうやな……もしかしたら、この辺にはおらんのかな?」


魔素濃度の上昇による転移制限。その重大事項の共有不備が発覚してから1時間後、俺たちは5人組のチームを4つに分けて素材集めをすることに。ちなみに俺たち【西の森チーム】は柵用の木材に加え、ある魔物のドロップ品を集めることが目的だ。


「ウロウロするだけじゃ時間が勿体無いですし、木材を集めながらターゲットを探すのはどうですか?」

「それもありやけど、俺の残りSTが300ちょいしかないからな〜。本番に残すためにも温存しときたいな」


「ああ〜、私もミーティング前に使い切りましたし、同じくらいしか残ってないですね」

「う〜ん……とりあえず目的のドロップ品をノルマ分集めてから、他の資材を確保するっす」

「手持ちのポーションにも限りがあるしな……うん、賛成や」


手動で伐採も出来なくはないのだが、農作業より大変なのは、実際にやらなくてもわかる。

俺たちはセキライの指示通り、その辺の樹木はノータッチで先へと進むことに決定した。


「それにしても、ウチらの担当場所が【ノアの森(西部)】でよかったよな」

「他の場所より歩きやすい上に、見晴らしもいいから魔物からの奇襲も起きにくいですよね」


「そうそう。でも今回のターゲットみたいに擬態してる奴もおるからな〜。大丈夫って油断せん方がええやろな」

「特に私たちは貧弱組ですからね。気を引き締めていきましょうか」


アマネと軽い雑談をしながらも、俺たちは探索を続けていく。

それから探し続けること十数分。俺たちは【ノアの森(西部)】の奥へと歩みを進めていた。

ターゲットが見つからない焦りはあったが、道中の雑魚モンスターとの戦闘はほとんど起きず、効率よく歩き回ることができていた。そんな時……


「あ、あそこ!少し拓けた所の真ん中の木、あれ怪しくないですか?」

「え、どこどこ?……って、あれか。確かになんか違和感あるな」


突然、異変に気付いたアマネが、前方の広場を指差す。それを聞いた俺は緊張しながら、彼女の指先をよく見てみる。すると、そこには周囲の瑞々しい緑とは明らかに異なる、どこか人工的な色合いの葉をもつ樹木が鎮座していた。

周囲の木々に擬態し、何も知らない獲物を惑わせ襲う恐るべき魔物。そいつこそが今回のターゲットであるトレントだ。


「……うん、間違いない!トレント君、やっと見つけたで!」

「ようやく発見っすか……でも、これで西の森チームのノルマはクリア出来そうっすね」


「いやいや、手順通りに倒さないと目的のアイテムは落ちないですよ。戦う前に、最終確認した方がいいんじゃないですか?」

「もう一度探しまわんのダルいし賛成。念の為、確認しとこか」

「了解っす」


やっと見つけた獲物に気が緩みそうになる中、アマネは俺とセキライを抑えながら、慎重に進めるよう呼び止める。それを聞き入れた俺たちは、後退りしつつ、戦い方を復習することにした。


「みんなはトレントの攻撃パターンやレアアイテムの出し方は覚えてるっすよね?」

「相手の攻撃を斧で防ぎながら、【伐採】のアーツで枝を切り取る。そんで全部刈り取った後、今度は幹の根本に【2本切り】を放つ。で、合ってるよな?」


「大正解っす。さすがはソーイチさん、予習バッチリっす!」

「予習というか、例の形態とドロップアイテムを見つけたん俺やで?そりゃ正解するに決まってるわ」

「ははは、確かにそうっすね。それじゃあ、開始の合図はソーイチさんにお任せするっす」


「オーケー……それじゃあ手順通りで攻めまくるけど、みんないけるよな?」

「はい、タイミングを合わせます!」

「オーケー……それじゃあいくで!」

「「「「はい!!」」」」


こうして俺の号令によって、トレントとの戦いは始まった。俺たちが駆け寄るのに気付いたトレントは擬態を解き、自身の枝をムチのように繰り出してくる。


「落ち着いていけば楽勝や。ムチに斧を向かい入れる感覚で!」

「はい!って、右からきますよ!」

「ふっ!その攻撃は見えてるっす!」


だが、俺たちはトップクランのメンバーであり、相手より人数も多い。迫り来る攻撃を斧で防ぎ【伐採】のアーツで枝を切り取っていく。

その結果、あっという間に全ての枝を切り取ることに成功し、ノーマル状態からトレント(状態:ハゲ)に変形させることが出来た。


「よっしゃ、後は【2本切り】を根本に撃ちまくるだけやな」

「じゃあ戦闘チームが羽交い締めにするんで、ソーイチさんとアマネは伐採をお願いするっす」

「オーケー!じゃあ、一度にやっちゃうから掛け声お願い」

「わかりました……せ〜の!」

「「【2本切り】」」


声を合わせて、同時にアーツを放つ俺とアマネ。すると、あっさりと禿げトレントは光となり、代わりに身の丈の何倍もある特大の丸太が突如現れる。

それが、ドォォォン!と大地を揺らす轟音と共に倒れ込み、周囲に土煙が舞い上がった。


「ゲホッ!……あっ、口に土入った!」

「あらら。ソーイチさん、水持ってます?最悪ジュースかポーションでもいいですから、早く口を濯いだほうがいいですよ」


「……もったいないし、やめとくわ。はぁ〜、リアル志向といっても、こういうのは勘弁してほしいわ」

「ふふっ、でも良いじゃないですか。目的のアイテムが一度で手に入ったんですし」

「確かにノルマ分は集まったし、文句言うのは違うよな」


アマネに宥められた俺は、巨大な木材を撫でながら満足気に頷く。

こうして【建物作成】のメイン資材となる【トレントの特大丸太】を大量に入手したのだった。


tips

資材集めチーム分け

①ノア西部の森チーム

ソーイチ・セキライ・アマネ・他2名

②ノア東部の森チーム

ベイクドモチョチョ・ミコト・他3名

③ノアの大森林(入り口)チーム

ゼロ・フワフワ・他3名

④ノアの大森林(海岸側)チーム

ユサタク・メープル・他3名

次回は明日か明後日の午前6時に更新予定です。


ブックマークや評価・誤字報告していただきありがとうございます!!

今後とも本作をよろしくお願いします。

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― 新着の感想 ―
セキライの舎弟口調がなんとも言えずいい味が出ている。 トレントは自分の実家が山奥なので、裏の山の木にトレントがいたらと思うととても怖いですねぇ。 ま、トレントに限らず擬態系はどれも怖いんですが。
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