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ミックスジョブオンライン〜ラノベ作家はネタ集めの為賞金付きVRMMOに不遇職で挑む  作者: モトマル
4月4日②【開拓者】専用クエストと拠点作り

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287.フィールド内での拠点作成③講習談義と不可解な拠点予定地

「流石にこっちの習得は時間がかかると思ったのに……もう、みんな優秀すぎ!」

「【拠点作成】の難易度は高めなのにスゴいですね」

「いやいや、先生の教え方がいいからですよ」

「ははは、本当に謙虚な方ですね」


今回も全員一発クリアを達成した俺たちを褒め称えるリリーとスヴェンに謙遜するユサタク。


「さて、講習が終わってキリもいいことですし、短めの休憩を取ります」

「その間に私たちは進捗状況の報告に行ってくるけど、いない間にはしゃぎ過ぎないでね!」


そう言って監督役の2人は部屋から出て行く。ガチャリ、という扉の閉まる音を聞き届けた俺たちは、一斉に姿勢を崩してホッと一息。そんな緩んだ空気の中、俺はクランコールを立ち上げてみんなに話しかける。


ソーイチ:とりあえず、お疲れさん。正直、いきなり休憩って言われても駄弁るくらいしか出来んよな。

セキライ:普通なら今の時間でトイレとか済ませとけってことなんすけど、このゲームにそんな機能ないっすからね。

ソーイチ:確かにそうやなw


ユサタク:まあ1時間半は経ってるし、休憩入れるのは妥当だろ

フワフワ:ですね〜。それに監督役の2人にはお花摘みの時間も必要でしょうしね〜

ソーイチ:住民のトイレ……そこまで作り込んでるんやったらおもろいけどな。


色んな小説でそういう隠れた設定が気になる俺にとって、フワフワの推察に興味をそそられる。


ソーイチ:というか、話変わるけど、パズルゲームむずすぎん?ぶっちゃけ数人はミスると思ってたんやけど、全員が初見クリアってマジですごいな!

ユサタク:ああ〜。実はあの手のパズル系ミニゲームは他ゲームでも採用率が高くてな。全員慣れたもんなんだよ。

セキライ:もう何十回も解いてきたっす!

ソーイチ:そんなに頻発するゲームなんか……。


ベイクドモチョチョ:初期設定さえすればAIが自由に作問してくれるんですよ。だから作業の工数カットやランダム性の確保のために、パズル系のミニゲームって本当に多いんですよね。

ソーイチ:へぇ〜、そんな裏事情があるとは……面白そうやし、その手の取材を後でお願いしても良い?

マロン:もちろん!大歓迎です!


ただのミニゲームの感想から始まった雑談が、新しいネタのタネを発見&取材のアポ取りまで掴み取る事が出来た。


「みんなお待たせ〜!お姉さんの言いつけ通り、静かにしてたかな?」


そんな話をしている時、上役への報告を終えたのかリリー&スヴェンの監督役コンビが荷物片手に戻ってきた。


「若作りしすぎですよ……それより、準備が整い次第再開しましょうか」

「ハァ!?……コホン。パパッとやっちゃうからちょっと待っててね……【コピー】」


失言をしたスヴェンを、般若のような表情で睨んだリリーだが、俺たちの視線を感じすぐさま元のプリティーフェイスに戻す。

それから咳払いをしてから、ホワイトボードに手を当てたリリーは、【コピー】のアーツを放つ。すると何も書かれていなかったホワイトボードが、一瞬でミーティング仕様の内容へと書き変わった。


(おお〜、一瞬で切り替わったな。というか、今まで【コピー】って紙にしか使った事なかったけど、アーツの対象って紙じゃなくてもええんか。これって設計図を資材に映したら、切り取り線みたいな使い方出来るんとちゃうか?それに……)


リリーの行動にインスピレーションを刺激された俺は、ミーティング前なのにペンを動かすのが止まらない。


(魔道具の回路を複写するのにもイケそうやけど、詳しい知識ないしわからんな。これは後で検証っと……ってうぉ!?)


完全に自分の世界に入り込んでいた俺の耳に、パン!と大きな音が。目線を音がなった方に向けると、リリーが指示棒を伸ばして笑っていた。


「さて、ソーイチ君も意識が戻ったことだし、これからは【フィールド内での拠点作成】の事前ミーティングを開始しますよ!」

「まあ、話すのは設置場所と工程位ですけどね」

「もう!スヴェンは茶々入れないで!」


無表情で補足するスヴェンにプンスコと怒りながら説明を続けるリリー。


「今回の拠点を作る場所ですが……この大陸の最東端!【ノアの最果て(東)】のすぐ近くに作ります……あれ?みんな不思議そうな顔ですね?」


「すいません。実は拠点があったら便利な場所に作るって思い込んでたんですよ。だから大陸の一番端っこなのが意外で……」

「しかも転移ポイントが既にある場所の近所ってのも、作る意味が薄いかな〜って思っちゃいます」


リリーの問い掛けに対して正直に答えるユサタクとモチョ。だがリリーは気を悪くするどころか、満面の笑みで頷いていた。


「いやぁ〜、聞いて欲しい〜ってポイントをバチっと質問してくれるなんて、ほんと優秀!先生としても進行しやすくて助かるわ〜」

「感動するのもいいですが、早く続きを話して下さいよ」

「もう!本当に空気が読めないね」


ヤレヤレ顔で先を促すスヴェンと、プク〜と頬を膨らませるリリー。俺はコントのようなやり取りに苦笑しつつも、場所の意図について考えていた。


(わざわざメリットもない僻地に拠点を作る……いや、僻地やからか?)

「スヴェンが急かすから種明かしと行きますか」


ふんわりとした仮説のタネが頭に浮かんだタイミングで答え合わせが始まり……


「今回の拠点作成の目的とは……じゃ〜ん!大討伐の際に起こりうる、重大なイレギュラーを潰すためなのです!」


不敵な笑みを浮かべたリリーは、よくわからない理由を発表した。

次回は明日か明後日の午前6時に更新予定です。


ブックマークや評価・誤字報告していただきありがとうございます!!

今後とも本作をよろしくお願いします。

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― 新着の感想 ―
転移ポイントのすぐ近くの拠点って、ノアの街と同じ状態ですよね?たしかノアの街も、転移ポイントの泉があったはず。 もしかしてノアの街もそういう風な理由として選ばれた場所なんじゃ?
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