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ミックスジョブオンライン〜ラノベ作家はネタ集めの為賞金付きVRMMOに不遇職で挑む  作者: モトマル
4月4日①決戦前夜と転移ポイント開放ツアー

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275.全ての転移ポイント開放⑩道中の会話と完全踏破

今後のジョブ構成に悩みながら森林を走り続けること30分が経った頃。


ー【ノア西部の森(木漏れ日の丘)】のシンボルを解放しました。以後、転移クリスタルへの登録が可能になりますー


ー【ノア西部の森(平原との境界線)】のシンボルを解放しました。以後、転移クリスタルへの登録が可能になりますー


2ヶ所の転移ポイントを短時間で開放することができた。


「よし、これで西部の森エリアは制覇だ。みんな疲れただろうし、10分間の休憩を挟む」

「ゼェ〜ハァ〜、ありがとうございます。それより確認なのですが、こ、ここからは騎獣での移動になるんですよね」


休憩時間の号令をするユサタクに対し、疲労困憊のアマネは感謝の気持ちを伝えながら、次の移動手段を確認する。


「ああ、ここから先はひたすら騎獣での移動になるから、マラソンはおしまい。疲れることもなくなるよ」

「はは……それを聞いて安心しました」


ぐったり座り込んでいたアマネは次からは楽ができそうだと、崩れた笑みで少し笑った。



「さて、時間だ。平原フィールドのポイント開放に向かうから騎獣を呼び寄せてくれ。……よし、無事に問題ないな。じゃあソーイチは俺の後ろに」

「ああ、今回もお世話になるわ」


ユサタクの号令と共に、メンバーが次々と騎獣を召喚する。馬のいななきや地面を蹴る音が響き渡り、静かだった平原が一気に活気付く。

俺はその光景に頼もしさを感じつつ、差し出すユサタクの腕を手に取り鞍の後ろ側に跨がった。

「……なあ、さっきまでの道のりを振り返ってみたんやけど……」


ハイスピードで走り続ける白い騎獣から振り落とされないよう、ユサタクの腰に手を回してギュッと掴まっていた。そんな中、ふと今までの転移ポイントの開放ツアーを振り返った俺は、思いついたままに話し始める。


「うん?なにか変なところでもあったか?」

「いや、その逆。東や北の森林と比べると、さっきの森はなんというか……普通の森やな。変なギミックもなければ、異常にタフな魔物が出てくるわけでもないし」

「確かに岩山や見上げんばかりの大樹とかもないですし、道も割と平坦でしたしね。広さもほどほどですし」


俺の感想に、真横を走っていたゼロが近付きながら同意する。


「そうそう。歩きづらい上に薄暗かった北側や、登山混じりの東側。これに比べたら西の森林とかハイキングのコースちゃうかって思えるもん」

「はは、魔物さえ出ないなら、森林浴とかも出来そうな感じですよね」


「確かに木漏れ日の丘とか、いい感じに光が降りてきて気持ち良さそうやったしな」

「あそこの風景いいですよね〜。あのポイントを開放して以来、癒しが欲しい時につい転移しちゃってますよ」

「わかります〜」


そんな会話に割り込む形で、マロンとフワフワの女子ペアがうっとりしながら、【ノア西部の森(木漏れ日の丘)】の良さに浸っている。


「まあ、風景もいいし楽ができる。もう西側最高ってことやな。この調子で平原フィールドもサクサクいきたいところや」

「そうだな。ただ、遮蔽物が少ない分、遠くからでも敵の視線を集めやすい。みんな、移動の合間も警戒は怠るなよ」

「「「「「はい!」」」」」」


ユサタクの忠告を受け、俺たちは改めて気を引き締めた。

ユサタクの言葉通り、平原フィールドは視界が開けている分、魔物のヘイトを買いやすかった。大抵は騎獣の快速を活かして駆け抜けるのだが、時には避けようのない魔物の群れが襲いかかる時もある。


「グラスバッファローの群れがこちらへ向かってきます!」

「逃げられそうにないが、あの程度なら問題ない。俺が切り込むから、みんなは撃ち漏らしを確実に仕留めてくれ!」

「「「「了解!!」」」」


「後、ソーイチは振り落とされないように掴まっておくんだぞ」

「おう、全力で掴まるから、気にせず突っ込んでくれ!」

「ああ。それじゃあいくぞ!!」


鋭い号令とともに、みんなの騎獣は陣形を変えて群れへと突っ込む。先頭を走るユサタクは器用にハルバードを振るい道を阻む魔物に大ダメージを与え、ゼロの槍術とマロンの魔法で追撃。最後にサポート組のフワフワとアマネが光魔法やボーガンでとどめを刺していく。


「アマネも戦えるんか……」

「このボーガン型の魔導具って、扱いやすい上に威力がステータスに依存しないんですよ」

「これも魔道具なん!?というかステータス関係ないなら俺も活躍出来るやん!」


同じ貧弱仲間のアマネの活躍を興奮と寂しさの混じった眼差しで眺めていると、彼女は武器(ボーガン)の性能がいいのだと謙遜する。

だが、魔道具職人を次の転職候補に入れていた俺は、弱くても活躍できる生産物の凄さに驚き、改めてその魅力を確認するのだった。

グラスバッファローの群れを撃退した後も、何度か群れとの遭遇をした俺たち。そんな波乱もちょちょいと蹴散らしながら、転移ポイントを開放していった俺たちは、空が赤らんできた頃にようやく最後の目的地へと辿り着いた。


「おい、見てみろ。あそこの小さな石碑が【ノアの最果て(西)】、この大陸最後の転移ポイントになる」

「あれが……よし、早速行ってくるわ」

「待ってください、私も行きます」


俺とアマネは騎獣から慎重に降り、最後の転移ポイントへとゆっくり歩く。そして互いに目配せをしてから小さな石碑に手を伸ばす。


ー【ノアの最果て(西)】のシンボルを解放しました。以後、転移クリスタルへの登録が可能になりますー

ー称号【完全踏破(ノア大陸)】取得しました。報酬として全てのステータスが5ポイント上昇しますー


すると、転移ポイントの開放と同時に新しい称号獲得の通知が頭に鳴り響いた。


「お疲れ様です、ソーイチさん」

「ふぅ〜、お疲れさん。……お前もここまで運んでくれてありがとうな」


目的を達成できた喜びを、アマネと静かに労いながらみんなの元へと歩く。そして、ここまで俺を運んでくれた感謝の気持ちを込め、ここまで運んでくれた騎獣の白い鬣を優しく撫でるのであった。

次回は明日か明後日の午前6時に更新予定です。


ブックマークや評価・誤字報告していただきありがとうございます!!

今後とも本作をよろしくお願いします。

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― 新着の感想 ―
転移ポイント完全踏破、おめでとうございます。 帰ってから木馬ギコギコですか。まぁ、休憩はするでしょうし、色々確認も必要でしょうけど、ソーイチさんがギコギコしてたら見物者が押し掛けたりしない?ガチ姉さん…
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