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ミックスジョブオンライン〜ラノベ作家はネタ集めの為賞金付きVRMMOに不遇職で挑む  作者: モトマル
4月4日①決戦前夜と転移ポイント開放ツアー

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272.全ての転移ポイント開放⑦宣戦布告と狼の群れ

ー【ノアの最果て(東)】のシンボルを解放しました。以後、転移クリスタルへの登録が可能になりますー


(よし、登録完了!急いでレベル上げに行くぞ……って、ん?)

東側最後の転移ポイントを開放した俺は、ユサタク達の元へ走ろうとしたタイミングで、プロスからコールが届く。


『ソーイチさん、今時間ありますか?」

『プロス、何か用事?今狩りの最中なんやけど」

『それは失礼しました。では、用件だけお伝えします』


忙しいと伝えたにも関わらず、会話を続けるプロス。なにか重要な話かもしれないと、仲間たちに目配せで状況を伝え、白馬に跨り移動しながら彼女が話し始めるのを待つ。


『実はウチのメンバーの中で、たった今【見習いカメラマン】のレベルが9に上がった者が出てきまして……。このままワールドアナウンス狙っちゃいますよと、先駆者のソーイチさんにお伝えしておこうかと』


『マジか……賞金レースやのにわざわざ伝えてくれるとか、プロスも律儀やな〜』

『ソーイチさんはお得意様ですからね。それに一報入れるだけで、手は抜きませんよ』


『オッケー。こっちもレベル9やし、どっちが最短アナウンスをゲットするか勝負や』

『ええ、ウチの子も負けませんよ!』


思いもよらないコールから始まったやり取りは、少年マンガチックな会話に発展。現実では発生しないであろうやり取りに満足していたのだが、ユサタクから、


「おい、ソーイチ!魔物の群れが見えてきたぞ」


と、現実に引き戻す一声が掛けられる。


『すまん、魔物の群れに遭遇!悪いけど、これで失礼!』

『群れって、いきなり敗北濃厚に!?……とりあえずこちらも全力を尽くすので、ソーイチさんも頑張ってくださいね!』


プロスの激励を最後に俺はコールを閉じ、意識をフィールドに戻す。そこにはくすんだ銀色の大きな狼と、その手下と思われる黒い狼の大集団が猛スピードで駆け寄るところであった。


「みんな、お待たせ。それにしてもデッカい群れやな!」

「急なコールは仕方ない。それより、ブラックウルフの変異種が率いる群れのお出ましだ。こいつらは素早く攻撃力も高い個体だから、気を抜かずに目の前の戦いに集中するぞ!」


「了解。ただ、プロスからのコールで、【見習いカメラマン】卒業のライバル出現。せやから今回は全力でお願い!」

「おい、聞いたか!ST・MPの温存なし、大物を倒すような気持ちで攻めまくるぞ!」

「「「「了解!!」」」」


俺の発言を聞いたユサタクは、即座に作戦を通達。ボス戦に挑むような意気込みをした俺たちは、唸り声を上げる狼たちの群れへと突っ込んでいった。

ウォォォォンッ! ガウッガウッ!!

「やはり群れともなると、一丁前に連携してくるな。みんな騎獣を上手く使ってスピード差で崩すんだ!」


「了解。さあ、君たちの相手は僕が引き受けますよ」

「はいはい、こっちにもいらっしゃい!」


銀狼が率いる群れとの戦いだが、ブラックウルフは3匹の小隊を組み、1人に対して連携して襲いかかってくる。その戦略を即座に見破ったユサタクは、大きな声で作戦を叫ぶ。

その策を聞いたアタッカー組は騎獣を操り一旦後退。狼たちの連携を崩してから、その隙に採算度外視のアーツを連発した。


キャイン! ギャッギ!?


その戦略は大成功し、20匹以上の大集団であったブラックウルフたちは、あっという間に5匹ほどまで激減。さらにリーダー格の変異種にもある程度の手傷を負わせる事が出来た。


「ここまで、かなり順調やな。でも……」


みんなが戦闘に勤しんでいる間、まともな攻撃手段のない俺はユサタクの後ろで写真撮影をしたり、【魔力付与】を込めた小石を投げつけたりと、自分に出来る行動を取っていたのだが、ふと違和感に気付く。


「結構倒してるのに、経験値が入らんのやけど!」

「ふっ!大きな群れが相手の場合、全てを撃退しないと経験値が入らないケースがあるんだよ」

「といっても、経験値が入るかどうかの法則は不明ですけどね。【フリーズアロー】!」


俺の呟きに対して、ユサタクとマロンが敵の数を減らしながら説明する。


「本当やったらとっくにレベル上がってんのに〜!こんな時に経験値の後払いとかやめてくれよ……」

「嘆いても仕方ない。それよりゼロの一撃で残るは変異種だけだ。逃げられないように打ち倒すぞ!」


そう言ってユサタクは相手に向かって騎獣ごと突撃。ハルバードの尖った部分で相手を突き刺す。


ギャイン!?


「うわぁ、痛そ〜。でも今のうちに【インタビュー】!!」

悲鳴を上げる魔物に一瞬体が固まってしまったが、相手はレア個体だ。俺はすれ違い様に調査用のアーツを放つ。

その後、魔物の情報が書かれた紙切れが俺の手元に現れるのを確認したユサタクは、


「これで、トドメだ!【大嵐戦斧】!」

最強のアーツを繰り出し、ハルバードを銀狼に向けて振りかぶる。


ギャイン!?……キュ……


ー見習いカメラマンのレベルが上限に達しましたー

《ソーイチ様がプレイヤーで初めて【見習いカメラマン】のレベル上限に到達いたしました》


その結果、銀狼は倒れ、群れは全滅。そして【オモイカネ】のライバルより先に【見習いカメラマン】のレベル上限に到達することに成功したのであった。



次回は明日か明後日の午前6時に更新予定です。


ブックマークや評価・誤字報告していただきありがとうございます!!

今後とも本作をよろしくお願いします。

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― 新着の感想 ―
レベル上限到達おめでとうございます。 でも見習い卒業するには、教会に行かなければならないのでは?転移して帰るのでしょうか?まぁ、もう少し時間はありそうですが。
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