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聖女君と呪いの王子の異世界生活〜5人の友人付き〜  作者: 橋本衣兎


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聖女の頑張りと、王子の呪い ①



「」は普通の会話 『』は過去や電話など

〈〉は小声で話している () は心の声や動作


・・・は時間経過 ***は話し手交代




○○○は過去振り返 ー文章ーはナレーション















「、、、、ふぅ」


治療を始めて2時間以上が経って、計30人程の人達を治癒魔法で怪我を治した。だけど、まだまだ怪我人は居るし、重症者から順番に治癒魔法を施しては居るけど、まだ20人ぐらい重症者が居るんだよなぁ、目視だとそれぐらいだ。

沢山の兵士さんや騎士さん達が、怪我人達を運び出したり、運んで来たりしてる。


少し休憩をする為に汗をタオルで拭いてるとリュカさんが話しかけてきた。


千結(ちゆ)、大丈夫かい?」


「!、リュカさん。だ、大丈夫、ちょっと疲れてたけど」


「すまないな、1人にさせて。いまアルバートとイーサンに連絡してこっちに向かって貰うが、居た場所がかなりの僻地でな、早くても明日だそうで」


「師匠達の事だから、文句とか言ったり落ち着かせながらこっち来てそうだな笑、、、リュカさん達も大変でしょ?」


「あぁ、問題の場所の解決する為の部隊を向かわせる為の会議、怪我した兵士や騎士達を纏めた書類作成、本当大変。だけど、千結が頑張ってるんだから僕も頑張れるよ」


「!、そう、ですか」


リュカさんの言葉に俺は少し照れてしまった。褒められ慣れてるけど、それでもリュカさんは特別って言うかさぁ。


それから治療を再開する。まだ数回しかちゃんと治癒魔法を使った事はないけど、流石聖女?なのか難なくではないけど、しっかりと治癒魔法がかけられる。


それに、治癒魔法をかけて痛みがなくなってホッと安心した表情して意識を失う兵士さんや騎士さん達の表情を見るとこっちも安心する。


俺の手で一人一人の命を救ってるんだってのが伝わって来て、それが嬉しいって思ってしまう。

そう思っていると部屋の扉が開かれると、まさかの相手に俺ビックリしてしまった。


「千結、お手伝いに来ました!」


(まこと)!」


まさかの誠でビックリして危うく治癒魔法がブレてしまう所だった。危ない、危ない。


「どうしたのさ、誠」


「治癒魔法はまだ、完璧には出来ませんが、俺魔力で怪我の進行止める魔法を習ってるんです!」


「ほんと!?なら、お願い!中傷者さん達に、重症になりかけてる人達が居るから」


「任せて下さい!」


突然の助っ人登場だったけど今の俺にとってはめっちゃ助かった。

それから、誠の手伝いのおかげで作業が楽々とはいかないけど、止まらず出来た。と言っても治癒魔法を主に習ってない誠は不慣れだけど頑張ってるから、俺も頑張らなくちゃって思ったよね!





「、、、、ッ、、、、フゥ、、、、ハァ、ッ」


「千結、そろそろ休憩したらどうです?もう5時間もやってますよ」


「大丈夫、、誠が休憩したら?俺はまだ出来る。あともう少し、だから」


怪我人は残り10人に切った所だ。今辞めた所で切りが悪いし、少しお腹は空いたけどさっきサイラスが持って来てくれたサンドイッチである程度栄養補給は出来た。


結構頭冴えてるんだよな。

と言うか、サンドイッチって確かサンドイッチ伯爵から名付けられたんだよね?じゃあ何でこの世界でサンドイッチって名付けられて、、、、ぁ、前の聖女?、いやその場合、500年前なのにおかしくない?


、、、、この異世界と俺達の世界が同じ時間の動き方と言う訳じゃないか。


「それに、肉じゃがとかもあるって事は、確実に大正以降の人?だよなぁ」


「??千結は何の話をしてるんです?」


「ぁ、それはこっちの話」


「?、それなら良いんですが」


それから、治癒魔法をかけ続けてやっと最後の1人を治し終わった。

終わったんだって自覚した瞬間、全身の力が抜けてその場に座り込んじゃった。それに、なんか全身から魔力が無くなる感覚が一気に襲って来て、意識が朦朧としてくる。


少し吐き気もするし、隣に座っていた誠の服の袖を思わず握りしめる。


「!、千結、どうしたんですか?」


「ゎ、分かんない。だけど、頭、がクラクラ、するって言う、か、、、、魔力が、ない、感覚が、する」


「まさか、治癒魔法で魔力を全部使い切ったせい!!?、すぐにリュカさん達連れて来るので待っていて下さい!」


「え?、ぁ、、、、うん」


誠が立ち上がって居なくなった事で支えがなくなった俺は、パタっと体が地面に倒れて、目を閉じてしまう。

苦しいって感覚はなくて、あぁこれ、誠と同じ様な事なのかな?と、意識を失う中で楽観的に考えてしまった。



バタバタと、地面が揺れる音が鼓膜に届きながら俺は完全に意識を失った。





バンッ、と言う部屋の扉を勢い良く開ける音に僕は思わず肩をビクつかせてしまう。それはサイラスも同じだったらしく、「ウヒャア!」って言う素っ頓狂な声を出してヒューゴに睨まれて居た。


扉を開けられた先には、誠が立って居て息が荒く焦って此処に来たんだと僕はすぐに察しが付いた。椅子から立ち上がって話しかけようとくると、誠が涙目で話した。


「千結が倒れそうなんです!多分、魔力使い切ったせいで!!」


「「「!!」」」


その言葉を聞いた僕、サイラス、ヒューゴは目を見開いた。

そして僕はすぐに後悔した。迂闊だったと、いくら聖女の職業を持つ者は魔力が通常の人よりも倍以上あるとは言え、魔力石無しで治癒魔法をさせ続ければどうなるかなんて容易に想像出来たはずだ。


僕は気付いたら、千結の居る大広間に足が向かっていた。早足じゃなくて駆け足で。

それはサイラスとヒューゴも同じで、僕の後ろを付いて来た。


中に入ると、兵士や騎士達が1つの場所に集まって居てそこに千結が居るんだとすぐに分かった。

人混みの中をかけ別けて入ると、気を失いグッタリとした表情をした千結が居た。


「ッ!、千結、千結?」


「意識がない、な」


「!、ど、どうするんッスか!!?」


「サイラス、焦るな!リュカ、、アルバート様とイーサン様の2人は明日の朝までは帰って来ません」


「、、、、リュカ、さんお願いします。千結を助けて下さい」


「分かってるよ、誠。僕に任せてくれ、ヒューゴ、僕の部屋に連れて行く。それと、、、、“アレ”を用意してくれ」


「!、分かりましたよ、リュカ殿下」


「?、アレ?」


「サイラス、お前も手伝え、分かったな?」


「!、はいッス!」


僕は千結を所謂お姫様抱っこ?と言うものをして、僕の部屋へと連れて行く。

体温が低いのが伝わっており、魔力で守られて居たものがなくなっているんだと、分かってしまい辛いが今辛いのは千結なんだと弱音など吐かないと決める。


ベッドに寝かせると、ヒューゴとサイラスが検査機器を持って来てくれた。それと千結の魔力が少し入った魔力石も一緒にだ。


「これで良いのか?、と言うか本当にやるのか?」


「あぁ、初めて会った時、何故か行けるんじゃないか、そう思ってしまったんだ。だから無駄じゃないと思う」


「ハァ、そうかよ分かった。サイラス、その魔力石を右の箱に入れろ」


「分かったッス」


「んで、リュカの魔力石を左に置いて、、、、じゃあやるぞ」


「あぁ」


ピッと、ヒューゴがボタンを押すと、俺と千結の魔力石から魔力だけが吸い取られ、俺と千結の魔力を混ぜ合わせた。

通常、魔力同士の適合率が低ければ、魔力同士を混ぜ合わせた場合、爆発か弾かれてしまう。それは治癒魔法にも含まれる。

魔力が少なくなってしまった人間に魔力を行き渡らせる場合、適合率の低い人間の魔力を入れて仕舞えば拒否反応を起こし、最悪の場合は死、生きて居ても魔法は愚か体を動かす事さえ出来なくなる可能性もある。


魔力の少なくなった人間の魔力を吸収し一時的に自分の魔力をその人間の魔力に変化させる魔法はある。だが、今の千結にはそれは危険だ。


膜自体も無くなっている、となると他者からの魔力、先程まで体にあった魔力ではなく他者が保有する魔力での治療の方が後遺症なく出来る。他者の体に魔力を入れると言う事は他者の体に、臓器を入れると同じ意味だ。

その場合、魔力同士の適合率は高くても95%以上が必須、それ以下はダメだ。


「!出たッス!、、、、!!適合率、99.99%、ほぼ100%ッス!!」


「!、、、、嘘だろ」


「ハハッ、、、、僕の勘は本当に当たるなぁ、」


結果を見たヒューゴはいつになく目を見開いて驚いた顔をしながら俺を見てるし、俺も情けない様な表情をして居たと思う。

意識を失っている千結の頭を撫でながら2人には部屋を出て貰った。

2人が居たら出来る治癒魔法も出来ないからな。


千結を膝に乗せる。


魔力を完全に体内に戻すには、普通の治癒魔法ではない。口にするのは恥ずかしい、が粘膜から体内に魔力を行き渡らせるのだ。

粘膜、体液を吸収する事で魔力を補給する事も可能になる。それと一度この様な症状になってしまうと頻繁に貧血の様な症状になってしまい、他者からの魔力補給を余儀なくなってしまう事がある。


そんな事を思い浮かべながら、僕は千結の顎を掴み、僕の方に向かせた。


「、、、、起きたら素直に殴られよう」


僕はそう小さく呟いて千結に、





















キスをする。


唇と唇を重ね合わせ、魔力を注ぎ込む。全身に行き渡らせる様に意識をする。段々と体温が戻って行く感覚に僕は安心をする。


注ぎ終わり、スヤスヤと眠る千結の顔を見たら、僕は嬉しくなって千結の隣で眠ってしまっていたんだよ。




















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