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聖女君と呪いの王子の異世界生活〜5人の友人付き〜  作者: 橋本衣兎


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命を蔑ろにする人は軽蔑するよ ③



「犯人何処だよ〜!」


「マジそれ〜」


「荷物持ち、愚痴を言いたい気持ちは分かるが口を慎め」


千結(ちゆ)の鬼!」


「鬼!」


「、、、、、、、、聖女だが?」


村に滞在し1週間が経ち、隣の街での必要な物資を買いに訪れながらも中々犯人の足取りが辿れず苛立ちを含んだ愚痴を言う無事な剣一(けんいち)(はるか)を注意しながら、治療に必要な薬草だったり食料を買い込む。


他の兵士や騎士さん達も手伝ってくれてそれなりに買い込めるから助かる。

村の人達の中にはまだ回復してない人が居るからその人達の分、サポートしないといけない。


こう言う地道な事も聖女の仕事だと思うし、積極的にやりたい。


「んで、レイ王子が毒を研究してる施設に訪問したんだろ?それで何か分かったのか?」


「うん、新種の毒が入ったサンプルの1つが紛失していたって研究所長が言ってたって、レイさんから聞いた」


「え!じゃあその毒が今回の毒って事?」


「、、、、うん、そうみたい。毒の内容と今回の症状は似てるし、可能性としてはそうだと思う」


「じゃあ犯人は施設の人間って事!?」


「剣一、そう簡単に結論付けるのはアホがする事だよ、いや、馬鹿か」


「千結、酷くね!?」


真実を言っているだけだし、なんて内心思いながらも昨日教えられた内容を思い出す。


ー研究所長はこう言った。「我々の中で人を害する目的で研究している人はいない、第三者が意図的に盗んだとしかあり得ない」と、千結はそれを直接的に聞いた訳では無いがその場にいたレイは嘘には聞こえなかった。管理体制はバッチリだったが何かで鍵を開けられた形跡があったとまで言ったー


この世界にカメラとかはないし、防犯カメラもない、犯人は十中八九、盗賊に決まっているが、何故そうしたの理由が分からないんだよな。


「毒を研究しているからって犯人だって決め付けるのは、日本人としてどうよ」


「、、、、確かに毒研究してる人居るからそうだったわ」


「千結に言われると私達冷静になるよね、、、、(まこと)とかに言ったら怒られそう」


「怒られるだけで済むかな」


なんて会話をしながら、シチューを作る材料を買う。

今シチューを作るなんてちょっと色々言われそうだけど、シチューは万能料理だからね。必要な栄養素を全部摂れるから、魔力以外で体力を補うならこれしかないね、って感じ。


兵士や騎士さん達と荷車に乗り込み、馬を走らせ村に戻る。

リュカさんに早く会いたいな、なんて思ったりもしちゃって。


村に戻ると、何故か倒れていた村長さんと村長さんを看病していた副村長のエリックさんが慌てた様子でリュカさんの居る拠点に入って行くのが目に入った。


「?、どうしたんだろ」


「なんかあったのか?」


「行ってみよ」


遥に言われて、拠点へと入ると村長さんから信じられないほど大きな声が聞こえビクッと体を震わせる。


「村の金が全て無くなっとるんです!!!!!!」


「「「!!」」」


「ッ、ぉ、落ち着いて。それは本当かい?」


「本当です!さっき、エリックに確認させたら前金が無くなっとるんと言って、確認したら本当になくなっとるんです!」


「前回確認したのが、騒動の前の日ですからこの1週間の間だと思います。多分ですが、盗賊の仕業かも知れないです」


「、、、、そうか」


「もしかして、盗賊の目的って村のお金って事?」


「!、千結、帰ってたの」


「リュカさん、ただいま」


呑気に挨拶している場合じゃないけど、お金が盗まれた、そして剣一達が元々受けていた依頼内容、全てをまとめるとこの結果になる。


盗賊達は依頼された冒険者がこの村に来ると分かっていた。そして面倒ごとと戦闘を避けたいからと、研究施設から毒を盗み、マシロダケを毒キノコにし村周辺に生やす。

そして毒でダウンした村人と剣一達の隙に金目の物を盗めるって事だ。

そう考えれば全部の辻褄は合うし、盗賊が犯人だって言う事にもなる。


それをリュカさん達に説明すると、みんな納得してくれた。


「確かにそう考えるとそうなる。盗賊達が村に入った形跡は必ずある。それを探そう、レイ、兵士と騎士にそう伝えてくれ」


「りょーかい」


「クソっ、依頼されたのに全然果たせてねー。冒険者失格だ」


「こんなの誠達に聞かれたら情けないって言われるね」


「そうならない為にも盗賊を探してお金を返しも貰わないとね」


「だな!」


「だね!」


なんて、いつになくやる気に漲ってるみんなを見て、聖女として治癒って言う方面で頑張りたいなって思った。

まだ使い慣れてないし、治癒魔法しか上手く出来ないけど聖女として、そしてリュカさんの呪いを解くと決めた1人の人間としても頑張りたい。


そう思ったらジッとしてられなくて、荷物を置いて重症者の村人達の所に向かっていた。


「って、治癒鞄忘れる所だった!」


薬など必要な物が入った鞄を忘れかけると言うおっちょこちょいを発動しながらもなんとか、重症者の所に着いた。

因みに張り切りすぎて、途中で転けかけたのは師匠2人に到底言えなかった。言ったら授業と修行が倍になるのは目に見えていたからだ。


早くみんなが元気になって、盗賊が捕まりますように。


































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