↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
聖女君と呪いの王子の異世界生活〜5人の友人付き〜  作者: 橋本衣兎


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
23/28

料理は大切、そして当たり前にある訳じゃない ③



目の前に広がる人々の倒れた光景。今までの経験から伝わる浅い呼吸音、呼吸の間が長いことそれが苦しい程分かってしまう。


俺も息が止まってその光景を見てしまって、頭が真っ白になりそうになったが、バシッと背中に強い衝撃が襲って叩かれたって言うのが数秒遅れて理解して痛みが来た。

誰が叩いたかなんて隣に立ってムスッとした表情してるイーサン師匠しか居ない。


「イーサン師匠」


「お前が今日の砦みたいなもんだろ。お前が崩れたら、お前の大事な幼馴染も助けらんねーぞ」


「!」


「そうだよ。大丈夫、みんな生きてる。僕達が彼らを、村人達を助けるんだよ」


「、、、、はい!!」


イーサン師匠、そしてアルバート師匠の優しくも厳しい励ましに俺は気を持ち直し、服の袖はないけどエアーで捲り、ハーフアップにしてた髪ゴムを取ってひとつ結びにする。


1番近くに居た30代ぐらいの男性に近寄って、しゃがみ込んで治癒魔法で鑑定し、服を捲り腹部に手を当てると、そこから強く毒性のものが身体中に広がってるのが分かる。


「、、、、師匠、胃の中から毒性物質が身体中に広がってます」


「みたいだな。此処は、、、、A、いやCのパターンで行くぞ。良いな?兄貴」


「イーサンのそう言う判断は最適だからね。そうしよう」


「はい!」


毒性物質関連の治癒に関しては、A〜Dのパターンが王宮で決まってる。

Cのパターンは魔法で胃の中で洗浄し、毒性物質となる物を体から排除し、身体中に広がった物質を浄化魔法で浄化して弱った体を治癒魔法で治癒をする。だけど一度にやるのは体が追いつかないので数日かけて治癒をする。

って言うのがCのパターンとなる。


王宮の治癒魔導師達はそのパターンが頭の中に入っていて、そのパターンを作ってるのはアルバート師匠とイーサン師匠の双子だ。


俺達はそうしてテキパキと倒れている人達に治癒魔法をかける。


「、、、、よし、騎士、兵士達は屋内に居る体調不良の村人の探し出し、それと原因となる物の洗い出し、体調を崩してない村人達を集めてくれ。アルフレッドとヒューゴを指揮してくれ」


「了解です。ヒューゴ、お前の後輩借りるぞ」


「アルさんどうぞ、サイラス迷惑はかけるなよ」


「それぐらい分かってますよ!先輩!」


「兄さん、俺も手伝う。この村前に視察出来た事があるんだ。村の配置図は記憶してる」


「そうか、レイ頼もしいよ。まずは臨時で借りれる建物を用意してくれ」


「分かった」


背後からはリュカさんが指示をする声が聞こえる。

それだけで、安心するって言うかホッとする。1人を治癒し終わった時、俺はすぐに(まこと)達の事が頭の中に浮かぶ。外を師匠達に任せて剣一(けんいち)所へと向かう。

何処に居るのか分からなかったけど、村長と話してたって事を思い出して1番豪華な建物に向かうと家の中から焦った声が聞こえる。


「誠!(ねい)(りん)!」


「!、剣一!!?」


「!千結(ちゆ)


急いで、建物内に足を踏み込んだ時視界に入ったのは顔色が悪く呼吸の荒く意識を失ってるが苦しそうな表情をしてる幼馴染3人の姿と悲しそうで焦った表情をしている(はるか)と剣一、それと老人と40代ぐらいの男性が居た。

剣一は俺の姿を見るとホッと安心した様な表情をして、駆け寄って来る。


「早く治してくれ。呼吸も荒いし苦しそうで」


「分かってる、剣一深呼吸。遥、3人の状況と、そちらの老人の状況説明頼める?」


「ッ、ぅ、うん。剣一が千結を呼びに行ってからの数分は意識もあったけど、10分もしないうちに意識が途切れたんだ。そこの老人、村長と同じ。私とこちらのエリックさんは全然平気だけど」


「副村長をしてます、エリックです。貴方が聖女様ですね、お会い出来て光栄です。自己紹介は此処までにして、村長と村人、そして冒険者様たちを助けて下さい」


「任せてください、エリックさん。エリックさんは外に行って下さい、リュカ殿下の元に行って欲しいです」


「リュカ殿下が、分かりました」


遥の説明を聞きながら倒れてる4人の元に近寄り、片膝をつき全員を鑑定する。エリックさんに指示を仰ぎながらやってるとある事に気づいた。さっき村人でやった時とは違う。


「この毒、魔力に反応してる」


「?、どう言う事?」


「どう言う事だ?千結」


ー千結の言いたい事はこうだ。体内、胃の中にある毒性物質が魔力に反応にその侵攻度と毒の強さを上げている。では何故先程の村人で気付かなかったのか、それは魔力量の少なさが原因だ。村人の魔力量を10とすれば誠の魔力量は1000となる。そうすれば賢い人なら分かるだろう、毒性物質は少ない村人の魔力を一瞬で吸い取るから村人達は倒れるのが早くなるが重症にはなりにくい。だが逆に倒れるのが遅いが重症になりやすいのが誠達、となるー


そんな説明をアホ代表の2人に説明しながら処置をしてると黙り込んでるから作業しながら顔を上げると顔面蒼白と言う言葉がピッタリなほど顔が真っ白の2人が居た。


俺が顔をあげたからなのかやっと声を出したかと思ったらめっちゃ震えてたし、声が上擦ってた。


「そ、それってめ、めっちゃヤバいじゃん!」


「誠達が死ぬじゃん!」


「落ち着け、放っておいたらの話だから。とりあえず、魔石持ってるよね?2人」


「?持ってるがそれどうするんだよ」


「そうだよ、そんなの治癒に使えるの?」


「今回は特別に、このケースの場合は俺は初めてだけど」


以前、師匠達から魔力原因での病気や毒、怪我の時の対処法を授業されてたのを思い出しながら遥が鞄から取り出した魔石を受け取り、1番魔力量の多い誠の心臓部に手を置く。

この毒の対処法は魔力量の少なさだ。


だから、一時的に誠の魔力の貯蔵部である臓器に制限をかける。これも治癒魔法の一種だ。そして残った魔力を俺の体を通して魔石に吸収する。


そうすれば毒の侵攻は止まって、重症化リスクを抑えられる。と言っても数日間かけてしないと後遺症のリスクもあるから要注意だ。それにこの毒は発熱作用があるっぽいし。


「他3人もやっていくよ。2人は濡れタオルの用意と簡易ベットの用意。床に寝かせれないよ」


「分かった!」


「了解!」


多分この世界は苦しいほどに残酷だと思う。人の命は簡単に奪えるし、それは多分元の世界でもあった事かもしれない。でも今俺はそんな残酷な状況の中心に居る。

今、人の命を生にするか死にするかの決定権を持つ、そんな残酷な立場に居るって考えると苦しいって思うけど、大事な人達や大事な幼馴染が目の前で苦しんでるのを放って置けるほど、日本人魂は腐ってないんでね。


絶対に、助ける。























評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。