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聖女君と呪いの王子の異世界生活〜5人の友人付き〜  作者: 橋本衣兎


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想いほど重い呪いはない、、、、と思う ③



それから数日後、急に幼馴染5人から呼び出されて、会えばなんか真剣な表情で俺の事見てて、何事?って思った。

そしたら、まさかの話に俺は思わず、絶句してしまい、数秒後に聞き返してしまう。


「え、冒険に出る!?」


「おう!」


「イヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤ、アホなの?|剣一(けんいち)、アホなの???やっぱりアホだったの???」


「そんなにアホアホ言うなよ!!!!!!泣くぞ!」


「すみません、千結(ちゆ)。俺も散々止めたんですけど、力の証明をしたいから、と。聞く耳を向けなくて」


「いや、(まこと)は悪くないけど、、、、意外、剣一の事だからそのまま騎士団に入団するかと思った」


「それは俺も最初は思った!だけど、俺この世界では何の経歴もないだろ?入団も18歳までは規則上無理だし、それに学校ってなっても15歳から、それまで訓練って味気ない、なら冒険者として冒険してそれなりにランク上げとかしたいし!」


まさかのそれなりにちゃんとした考えにまたもや俺絶句。

贔屓目無しと言うか普段からアホで馬鹿で、考え無しで勉強力皆無の剣一からの真面目な考えに俺は受け入れがたく、現実逃避と言う名の揶揄いモードに移行する事に決め、紅茶のカップを机に置いてから、始める。


「、、、、剣一、熱ある?それとも知恵熱???、見せて、今なら無料で診断してあげるから」


「今日の千結はとことん俺に失礼だな!おい!!」


「「「「「剣一が真面目な話するからだよ」」」」」


「いつもしてねーって言うのか!!?」


「「「「「してる気があったの???」」」」」


「何なの!お前らのそ!!」


俺達の息のあった揶揄いにプンスカしてる剣一。

本当にそこは成長してないんだな、って思ったが心の中で留めてあげた。これ以上は泣いちゃう可能性があるので。


だけど、俺はもう1つとある事に気付いた。


「あれ?、もしかして4人も一緒に?」


「あぁ、はい、そうですよ。最初はどうしようかとは思いましたが、剣一1人では最悪死ぬ可能性があるので」


「僕は師匠達が今は動物達の方に忙しいから暇つぶしって感じ」


「僕は冒険者って楽しそうだし、ゲームみたいに出来るかな、、、、って」


「私は憧れの騎士団長様から、やってみたらどうだ?って言われたから、、、、うふふ」


ーこの時の千結の内心は、半分本当だけど半分は剣一の事を考えて一緒に冒険者になろうとしているんだと思って居た。何かを始める時も必ず剣一から、その後を着いて行く5人、そんな構図が毎回あった。千結は懐かしいな、その気持ちなり微笑みながら紅茶を飲むー


「それで何だけど、千結」


「ん?何?」


「千結も冒険者にならないか?」


「へ?」


まさかの提案に思わず呑んでた紅茶を溢しそうになった。

剣一の目は見た事がないくらい真剣そのもので、冗談とかそう言うものじゃないって、分かって思わず背筋が伸びる。


「いつも6人で1つだったし、冒険者になったら怪我は付きもの。ポーションだけじゃ、ダメな時だってある、だから」


その言葉を聞いて、俺は少し動揺してしまう。

前までの俺だったら、考える事なく即答で受け入れる事だろう。それが楽しいだろうって、でも、今の俺は違う。


リュカさんって存在が居る。


約束をした。

リュカさんの呪いを俺が解呪するって、リュカさんを助けるって。


もし此処で受け入れたら、リュカさんを裏切る形になる。それだけは嫌だ。

でも、もし俺が居なくて大怪我をした場合、誰が助けるんだって話になる。


みんなが傷付くのは勿論嫌だ。


どうすれば、どうすれば良いんだ。


「ハァ、剣一、無理な選択させるなよ、誠と(りん)が此処2ヶ月何もしてないと思ったのか?」


「え?」


「はい、(ねい)の言う通りです。聖女の様に強い治癒魔法は使えませんが、賢者の職業で、それなりには使える様になりましたし」


「僕も、、ポーションを生成する魔法とか使える様になったし、」


「そうそう、それにいざとなれば剣一が使える瞬間移動のスキルで王宮まで帰れるし!」


「バッ、(はるか)!それは内緒だって言っただろ!」


「忘れたもーん」


感動しそうになった。

誠と鈴がそこまで成長して居た事に、気付かなかったけど、でも嬉しさが込み上げで涙が出そうになる。何とか我慢するけど。


それに、剣一が新しいスキルまで獲得してて、凄いな。


安心した。


俺が居なくても大丈夫だって思った。いざとなれば王宮に来て治せる。

そう思わせてくれた。

だから、言おう。


「ごめん、俺は冒険者にはなれない。まだ此処、王宮でやらないと行けない事があるんだ」


「ッ」


「だそうですよ、剣一。諦めたらどうですか?まぁ、諦めが悪いのが貴方の悪い所ですが」


「わーってるよ!誠!、、、、分かった、千結。でも、もし辛くなったりしたらすぐに言ってくれよな、いつでも歓迎するから」


「何上から目線な発言してんのさ、剣一。まだ遥に一度でも勝ててないのに」


「寧!アレはマウンテンゴリラじゃなくて遥の素手が強いからで!」


「ねぇ、今マウンテンゴリラって言った?ねぇ、言ったよね?」


「どうどう、遥、バナナでも食べて落ち着いて」


「鈴まで私をゴリラ扱いしてる!」


思わず笑いそうになった。

それに懐かしさも感じる。

そう言えば此処数日はリュカさんの件もあって、あんまり5人と話したりとか出来なかったな。


5人が冒険に出たらそうなっちゃう事が日常になるんだろうけど、自然と寂しいって感情にはならない。何故なら5人は人との関係を大切にしてくれるし、俺の事が超が付く程大好きだからだ。


「それで冒険に出るのはいつから?」


「1週間後、、つっても、やっと師匠達から認められたんだよ」


「認められた?」


「簡単に言えば、合格したんだよね、試験に。まだこの世界に来て日の浅い俺達が冒険なんて危ない事したら、、、、って事で」


「僕は優秀だったから、すぐに合格したけどね!」


「私もだよ!と言っても、師匠達は全然強いから、頑張らないと」


「僕はのんびりと、剣一だけがギリギリだったけどね」


「ウグッ、鈴それ言うなよぉ〜、、、、ギリギリでも合格したのは良いだろ」


「ギリギリ過ぎましたけどね」


思わずへぇ〜、となってしまう。

もし、俺が師匠達に試験して合格貰えるかな、って考えるけど無理だな。

イーサン師匠は意外と優しいから行ける可能性はあるが、アルバート師匠は無理だ。あの人意外と俺に過保護だから、合格を出す気がしない。


そう思っていると、部屋をノックして返事をすると、騎士さんが部屋に入って俺に耳打ちしてきた。


「千結様、、、、、、、、です。至急来て貰っても宜しいでしょうか」


「、、分かった。ごめん、みんなちょっと急病?、ぁ、急患が入ったから今日はこれで、出発する前にパーティーでもしよ、じゃ」


「おう、頑張れよ!」


「頑張って下さい」


「頑張ってね〜、千結〜」


「頑張って〜」


「ファイト〜!」


「「「「いっぱーつ」」」」


「はいはい笑、ありがとね」


本当に仲良いな、と思いながら部屋から出て、医務室に向かう。

師匠2人だけだと足りないぐらい怪我人が来てて、師匠直々にお呼び出しがかかっているので早急に向かわなければならない。


でなければ、俺は死す。



「んで、剣一、貴方はいつ気持ちを伝えるのですか」


「ッ、、、、いつか、は」


「そのいつかがいつ実現するのやら、、僕は知らないよ〜」


「鈴の言う通り。早くしないと、リュカ様に取られるよ〜」


「そんなの分かってるんだよ!寧!でも、、、、無理なんだよぉぉぉ、勇気が出ない」


「ハァ、私達は気付いてるのに、千結だけ1人気付かないって、本当にどう言う事なんでしょうね」


「それはそうですね、遥。10年近く片思いしてるんですから、そろそろ決着しては?」


「その前に心臓が爆発しそう」


「「「「俺/僕/私達の前ではしないでよね」」」」


「おい」

「、、、、好きだから簡単に気持ちなんて伝えられる訳ねーだろ(顔を赤らめる)」


「、、、、、、、、ハァァ、本当に剣一は馬鹿ですね」


「だねだね、んっ、このクッキー美味っ、旅立つ日に沢山作って貰お」


「旅立つ日に千結の手作りの何か強請ろうかな」


「鈴、そう言う所強欲だよね笑、私は何強請ろうかな」


「俺だって強請るっての!」
































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