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ダンジョンマスターは、アットホームな職場です!  作者: 桃野産毛
第三章 充実した福利厚生!

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閑話 考察

 気になる点がいくつも残っている。

一つ、『白の教会』と『光の神』。

『異端』とされて、命すら狙われてもなお、

神々からの独立を目指して切磋琢磨する彼ら。


 彼らは何故、迫害される?


 決して、テロリストではない。

魔物を殺す、ダンジョンを壊すことをテロとするなら、

話は別だが。

それ以外はむしろ、かなり優秀で善良な人たちだ。

 『教会』が『闇の神』の手先で、

敵対する神と信者を滅ぼそうとしている、

とするなら。

『光の神』が死んだ時点で『闇の神』の目的は達成しているはずだ。

残された信者たちも迫害に耐えきれないだろう。


 それなのに、『聖女』がいる。


 しかも、異能を持ち、お告げとやらも受け取る力がある。

死んだ神は権能を『創世の神』に戻して、自我や個が消える。

『創世の神』の中で、

権能だけは今も信者を守っている。

そう言う説明だったが、俺には納得できない。


 納得できない理由は、

お告げの内容が『教会』と『白の教会』で食い違っていたからだ。


 俺を『助ける』と、俺が『死んだら世界が滅ぶ』は、

両立しそうだが実は別の話だ。

『俺が死ななきゃ良い』ってことなら、

オスマンサス王の言う通り『氷眠刑』やなんかで、

俺を封印してしまえば良い。

でも、それでは『俺は助かってない』。

まぁ、『踏破の聖女』は口下手だから、

うまく伝えられなかった可能性はゼロではないが。


 しかし、お告げを告げる神が二柱いるなら、

話が変わる。


 まず、『創世の神』がお告げを出したなら、

聖女は全員同じお告げの内容を受け取るはずだ。

しかし、聖女ごとにお告げの内容が違っていた。

ならば、『創世の神』だけがお告げを出した可能性が下がる。

 例えば、

『創世の神』が天使か何かに伝言してお告げを伝えて、

その天使が間違えて伝えたり、と言う可能性はある。

しかし、それだとしても内容が違いすぎる。

さすがに、手違いでは済まない。

訂正があってしかるべきだ。

しかし、訂正がない。


 つまり、『教会』の聖女にお告げを出した神と、

『白の教会』の聖女にお告げを出した神は別だ。


 そして、『白の教会』へお告げをしているのは、

『光の神』。

自分を死んだことにして、

『闇の神』から姿を隠してる。

もしくは、力か何かを大きく損なっていて、

回復を待っている。


 一つ、『教会』が『迷い人』を排除する理由。

おそらく、地球にある概念を持ち込んで拡げられると、

困るからだ。


 一体全体、誰が困る?


 『教会』が本当に『闇の神』を奉っているなら。

概念を拡げられると『闇の神』が困る。

何故こまるのか、ぜひ知りたい。

 政教分離などが広がると『教会』の権威を保てず、

パトロンである各王族の権威を失う可能性があるから、

と言うのが一番有力だろう。


 一つ、『死の荒野』での襲撃。

あの獣の魔物の群れは、どこからともなく現れた。

ゴーレムとゴーストの時も同じだった。

 ダンジョンの中でなければ、魔物は出られないはずだ。

あの群れはダンジョンマスターのコントロールできる魔物。

野生の魔物ではないはずだ。

だが、あれらはダンジョンの外から現れた。

 多分、『ここがダンジョンだ』と、制定する何かがあれば。

洞窟のような閉鎖的な空間でなくとも、

平地や荒野を。

おそらく、人の住む街をダンジョン化できるようだ。


 じゃぁ、本当のダンジョンはどこに設置する?


 多分、ダンジョンの範囲を制定する何かは、

ダンジョンコアと繋がらないとダメだろう。

エネルギーの供給元はダンジョンコアだ。

遠くには行けないはずだが、

どれくらいの距離になるか。


 気になる。

気になるが、俺にはもう時間がない。

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