表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
33/167

長澤流佳の恥じらい 2

 扉を開け外に出た。すると、丁度エレベータの方からやってきた長澤のお母さんと鉢合わせしてしまった。


「あら。逢沢君と流佳ちゃん」


 お母さんは俺と長澤を見つけると嬉しそうにこちらに駆け寄ってきた。


「あ、どうも」


「あら? もう帰っちゃうの? せっかくだから、ご飯でも食べていかない?」


「え? ご飯、ですか?」


 俺はチラリと長澤の方を見る。長澤はその言葉を聞いてフルフルと首を振っていた。


「あ、いえ。申し訳ありませんが、遅くなると家族が心配するので。俺はこれで。ありがとうございました」


「あら、そう……流佳ちゃんはどこか行くの?」


「え……あ……こ、コイツをマンションの外まで送ってくるから」


「あら、そう。うふふ」


 お母さんは嬉しそうにしながらそのまま俺達の横を通り過ぎ、扉を開けた。そして、ニッコリと俺と長澤に微笑みかける。


「あ、流佳ちゃん。いいのよ。マンションの外までとは言わず、ちょっとそこらへんまで一緒に逢沢君と歩いていたらどうかしら?」


「は、はぁ!? お、お母さん……すぐ帰ってくるから」


「はいはい。わかりましたよ」


 そういって長澤のお母さんは軽くウィンクすると今度こそ家の中へ入っていった。


「……あー……もう……」


 長澤は茶色い髪の毛をクシャクシャにしながら苛立たしげにそう呟いた。


「なんだ。良いお母さんじゃないか」


「……ええ。そうよ。私のお母さんは世界一良いお母さんよ」


 その言葉に俺は思わず長澤を見てしまった。すると、長澤も自分が何を言ったのかすぐに気づいたらしく顔を真っ赤にして俺を見る。


「い、今のなし! 私何も言ってないから!」


「ああ。まぁ、そうだな」


 そのまま俺はエレベータの方に向かった。


 長澤も相変わらず恥ずかしそうにしながらエレベータに乗りこんできたのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ