其の七曜
天使たちは、エリオンに、
ココロがみにくいから、相手にしてもらえないのだ、と認めさせようと やっきに なっていましたので、ハックを よびだすと、こう伝えました。
『いいかい、ハック?
私たち は これから あの子をテストするけど、ぜったい に手助け なんて しちゃあ いけないよ?
ウッカリ合格なんてしたら、自分の悪いところに気づけなくなるだろう?
これは、あの子の ため なんだ……。
いいね?』
これは、とおまわしに
『イカサマを手伝え』
と言ったのです。
前にも お話し したように、のっとりをしていいのは お世話に必要な とき だけ……。
でも、イカサマがエリオンの ため に なるとしたら どうでしょう?
ハックに とっては、ねがったり かなったり……。
こんな いい おさそいを断ること は ありません。
さて、まんまとハックを だきこんだ天使たち でしたが、もし ホントの こと が神様にバレたら、どうするつもり だったのでしょう?
なんと、天使たちは、
『ハックにジャマされ、誤ってエリオンを不合格に してしまいました。』
と、言い訳する つもり でした。
実際 問題、ホントのことをバラされたらオシマイなのは天使たちの方なのですが、
『神様が あんなヤツの言うこと を信じるものか……。』
と、ハックを みくだして いたのです。
それだけ、自分たちは神様に信頼されている、と うぬぼれても いたのでした。
でも、妖精さん がイカサマを する なんて、ほんらい ありえない──あってはならない こと です。
妖精さんに協力をさせるなんて発想、どこから出てきたのでしょう?
……じつは天使たちは、妖精たちが神様の目を盗んでイタズラしてること、性根が歪んでること なんて、とっくに お見通し。
そのイタズラを ばらすと、妖精たちがクビになって人手 不足となり、自分たちの仕事が ふえるので、あえて だまっていたのです。
そして なにより、それ以前──
なに を かくそう、妖精たちのイタズラの おてほん は、天使たち なのでした。
天使たちは早くから、生きもの たち をオモチャに していたのです。
チガイがあるとすれば、
妖精たちの目的がイタズラなのに たいし、
天使たちの目的は『恋愛』なのでした。
でも、それは あきたらオシマイの恋愛ごっこ……。
もし、恋のトラブルがふえたら、それは天使たちの せいかも しれませんね。
──とはいえ、そんなわけですから、何回テストを受けても合格できっこ ありません。
ついに エリオンは、
『ボクみたいな悪い子は、神様にも相手にしてもらえないんだ……』
と、教会を たずねようとも しなくなりました。




