ダンジョンの街〜もろこしタウン〜
森を越えた先には国境がありました。ただまあ税金を支払ってから入ることになったけども…兵士さんから聞いた話だともろこしタウンにはダンジョンがあるとのこと。もろこしって…トウモロコシだよね?なんで?
「いってみりゃあ分かるだろ。」
「ダンジョン…か。」
「おんぶしましょうか?」
「いや大丈夫だけど…」
影光は心配症だなぁ…って思いたい。この国はスズメの国。最弱国家として名高い。ダンジョンが出来たことにより経済が潤っている。ダンジョンって怖いところなのにエンタテインメント扱いってどうなの?って思っていたらどうやらダンジョンの全てはダンジョン内限定だが生き返ることができるのだとか。ダンジョンさえあれば経済は潤う。それがこの世界でのルール。
「…なんか裏がありそうだな。」
「同感だ。」
「…死なないという点が引っかかりますね。」
「あ、やっぱり?」
「由奈もそう思うか。」
「…なんか、都合が良すぎて。」
一種の詐欺じゃね?と思うくらい怪しい。普通に考えて一度死んだら終わり。なのに生き返る。なんだか裏がありそう。
「冒険者ギルドに登録した方がいいって。」
「ふぅん。」
「無許可でダンジョンに行く気?」
「ちっ。」
冒険者ギルドの中に入ると皆こっちを見ていた。なんか目立つことしてるっけ?
「め、目立ってる?」
「さてな。」
「さっさと済ませよう。」
「ええ…」
冒険者ギルドの登録方法はサインするだけ。意外と簡単だ。サインしてっと…
「おいおいお子ちゃまがここに来て…でっか!?」
「絡むのなら別のにしろ。」
「…」
「おやおや。」
「待って待って、目立つ!」
「…分かったよ。」
うーむ…やはり私一人だけじゃ不安だ。女性をもう一人見つけるべきだろうか。まあいいか!今はそれよりもついでに作った食器を売ろう!
「売るにはどこにいけばいいですか?」
「あー、商人ギルドですかね。」
「ありがとうございます。」
「…お礼言えるのね。」
失礼な受付嬢だなぁ、まあいいか。きっと何か勘違いしてるのだろう。私は早速商人ギルドへ向かうのだが…悠が着いてきた。
「あれ影光と狼牙は?」
「別行動だ。」
「へー。」
お米買えたらいいなぁと思って入る。商人ギルドは賑わっていた。早速受付嬢に聞いてみることに。
「あの売りたいものがありまして。」
「売買ですね。承知しました。売りたいものはこちらへどうぞ。」
えっと食器と服とアクセサリーを置いてっと。大体十点ってところか。
「拝見します…こ、これは。見たこともない芸術品、しかもドレスの方は見たこともない素材で…ちょっとそこのあなた!ギルドマスターを呼んできて!」
…あれぇ?嫌な予感がするぞぉ?私と悠が通された場所はギルドマスターが居る部屋だった。
「商人ギルドマスターのゴルダといいます。」
「えっと…ユナです。」
「ユナ様ですね…こちらの品は一体何処で。」
「えっと…」
「企業秘密だ。」
悠が真っ先に答えたーー!!でもまあそっちの方が都合がいいかぁ…下手に教えたらろくな事なさそうだし。秘密にしておいてっと…
「なるほど商人にとって取引先は重要ですからな。値段は…金貨五百枚で。」
「安すぎる。」
「え、で、では六百枚!」
「七百枚。」
「ぐ…六百五十枚!」
わぉ、一気に六百五十枚稼いだぞ。って言うかいいのかなぁ?そんなに貰って…素材買うにも必要だからいいか。
「毎度ありがとうございました!!」
「いい稼ぎになったな。」
「悠容赦ない。」
「容赦なくやってこそだ。」
まあ悠ってなんだかんだ言って容赦ないからなぁ。絞るところは絞るっぽいし。
「…なんか人間売ってる。」
「奴隷と言うやつだろうな。」
…慣れたくないなぁ…こういうの。人を人として扱わないところ。誰かと目が合った。私より大きい…いや何cmあるのってくらい大きくてくせっ毛の銀色の髪、緑色の瞳を持つ美丈夫。目を見開いてるけど…あの人奴隷として売られてるの?え?マ?
「あ、あのー…」
「んぁ?冷やかしなら帰れ。」
うわぁ…めっちゃ失礼。でも負けてられるか。金貨を見せると目の色が変わった。さっきまでの態度はどこに行ったのやら。
「へへ、これはこれは。目玉商品は…」
「この人はいくらしますか?」
「…へ。あ、いやそいつは。目玉商品でも…」
「ください。」
私は善人でもない。でも悪人でもない。ただビビッと来た人を見捨てる程人でなしではない。それだけだ。
「へ、へい…金貨十枚ですが…こいつは言うこと聞きやせんぜ。」
「それでもいい。」
「は、はぁ…」
「…由奈。」
「まあ大丈夫だと思うけど。」
大人しそうだった人を連れていくけども…汚れてるなぁ。お風呂に入れないと。せっかく綺麗な人なのに。
「…君は変わってるねぇ。」
「そうですか?」
「ああ、この私を選ぶということはどういうことか分かってるのかな?」
「…うーん。そこまで深く考えてないですけど…」
「ハハ!それはそれは…無防備過ぎるな。」
「おい。」
「…ンフ、今はここまでにしておこう。初めましてご主人様。私はリオ。気軽に叔父様と呼んでくれ。」
「年上?!」
「ノンノン、こう見えて20歳だ。」
え、見えないんですが。悠が真顔になるってことは警戒した方が良さげ?
蘆屋影光その一
蘆屋家において優秀な陰陽師、占いが百発百中当たると言われている。未来予知が出来る魔眼の所有者。相手を見ただけで未来予知が出来てしまう。目を隠しているのは未来予知が出来るとバレないようにしてる為。




