51話
夕暮れ時、神殿にはティアとラファ、リーフにホルン、カスミ、ミズハの六人が仕事終わりに集まっていた。
六人は床に腰を下ろし、今日の仕事を簡単に報告し合った。
ミズハは自身を落ち着けるために、青みがかった長い髪を指で軽く整えながら、意を決する。
彼女は話す内容を思い、すこし頰が少し赤くし、言葉を慎重に選び、皆に向かって言う。
「学校の授業で、子供たちに性について教える機会があります。今まではぼかした表現や曖昧な言葉で済ませてきました。外から人が入ってきているとはいえ、人口増加は急務だと思うんです」
ミズハは一度息を吸い、視線を少し落とした。
「子供たちは、いつか子供を作ることになります。でもその時、正しい知識を持っていないと、戸惑ったり怖がったりすると思います。だから学校できちんとした具体的な性教育を行うべきではないでしょうか」
彼女は自分の提案に少し緊張しながらも、はっきりと言葉を続けた。
「異性との触れ合い方、子作りの心構え、体の反応の仕方。そうしたことを、年齢に合わせて正しく教えるのです。恥ずかしいことではなく、自然で大切なこととして」
リーフが静かにうなずいた。
ホルンは目を丸くする。
カスミは翼を小さく震わせながら、興味深そうに聞き入っている。
ティアはミズハの顔を優しく見つめ、穏やかな声で言った。
「ミズハの言う通りかもしれません。今までは神様への信仰を優先してきましたが、体に関する知識が不足していると、子供たちが将来的に不安を抱える可能性もあります」
ラファも静かに同意を示した。
「確かに、将来のことを考えれば、必要なことですね」
ミズハは皆の反応にほっとした表情を見せ、膝の上で手を軽く握った。
「具体的な内容は、巫女たちで相談しながら決めましょう。年齢ごとに分けて、必要以上に刺激的にならないように気をつけながら……でも、はっきりとした知識は伝えるべきだと思います」
ミズハの提案は、村の教育に新たな一歩を刻むものになる。
巫女と巫女候補たちは、神殿の奥で未来の授業について話し合うのだった。




