42話
神殿の奥でリョウの触手と戯れる、三人の前にティアが立ち、穏やかな声で言った。
「それでは一人ずつ、神様の触手を受け入れましょう」
ホルン、カスミ、ミズハは軽く息を飲む。
三人を抱いていたリョウの触手がゆっくりと離れ、代わりの触手がそれぞれ三人の体に優しく絡みつき、温かい圧力を与える。
まずホルンに触手の先端が近づいた。
彼女の緑がかった短めの髪が触手の動きにわずかに揺れた。
触手はホルンの腹部にそっと触れ、ゆっくりと刺さっていった。
痛みはほとんどなく、ただ温かいものが体内に根を下ろすような感覚だけが広がる。
ホルンは体をびくりとさせたが、すぐに力を抜いた。
寄生が完了した瞬間、神様の声が彼女の頭の中に直接響いた。
『ホルン、ようこそ。これでお前は巫女候補だ』
ホルンは目を見開き、触手に勢いよく抱きついた。
彼女は触手の表面に頰を強く押しつけ、左右に擦りつけた。
「神様~!」
ホルンは興奮で声を弾ませながら、触手を両腕でぎゅっと抱きしめる。
頰ずりを繰り返し、離れようとしない。
彼女の体は喜びで震え、触手にしがみついたまま動かなくなった。
次にカスミの番になった。
触手が彼女の細い腰を包み、腹部に先端を当てた。
寄生が始まると、カスミの銀色の瞳に涙が浮かんだ。
神様の声が彼女の頭の中に優しく響いた。
『カスミ、お前もよく来てくれた。巫女候補としてこれからよろしく頼む』
カスミは唇を震わせ、涙をこらえきれずに頰を伝わせた。
彼女は触手にそっと手を添え、静かに泣きながら体を預けた。
翼が小さく震え、感動が胸いっぱいに広がっていた。
最後にミズハのおなかに触手が触れた。
青みがかった長い髪が触手の動きに揺れ、透き通るような肌が温かさに包まれた。
寄生が完了し、神様の声が彼女の頭の中に届いた瞬間、ミズハの水色の瞳から大粒の涙が溢れた。
『ミズハ、これからお前は、俺の巫女候補だ』
ミズハは声を上げずに泣いた。
彼女は触手に体を預け、両手でそっと抱きしめるように触れた。
静かな涙が頰を伝い、寄生された温かさに胸が熱くなった。
三人は触手にまとめて包まれながら、神様の声を初めて聞いた感激に浸っていた。
ホルンはまだ触手に頰ずりを続け、カスミとミズハは涙を拭うことも忘れて静かに泣き続けた。
ティアとラファは少し離れた場所から三人を見つめていた。
こうして、新しい巫女候補たちが、神様の一部を迎え入れた。




