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ボケは好きかのう?
変わりヤーマ国王城ティエンの一室。
ヤーマ国王と白髪の老婆が茶を飲んでいた。
老婆はとても小さく皺がなければ幼稚園児のような大きさだが、長く伸ばされた髪が椅子の下まで垂れている。
「リーディ婆様本当にあの男は、魔王を倒すことができるだろうか? 背は高いが女のような顔をしているしとてもだが強そうには見えない」
「光とは見て理解できるものではない」
「どういうことですか?」
侍女が空になったカップに茶を入れる。
「はてわしは何か言ったかの?」
「もしかしていつものボケでいったのですか? てっきりお告げかと思いましたよ」
「ボケの花はすきかの。わしは白いボケが好きじゃのう」
お茶を啜りながらポケッとしている婆に王は溜め息しかでない。
国を何度も救った巫女には全く見えない。
「はぁ……託宣の巫女がボケてしまったなど笑えん冗談だ。婆様次代の託宣の巫女は決まっていないのですか」
「ほっ、ほっわしはまだまだ現役じゃあよ」
こうして不毛な茶会は続いていくのだった。




