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魔眼の幻創術師 ~勇者パーティに見捨てられた三流幻術師は真の力に目覚めて世界を翻弄する~  作者: 結城 からく


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第73話 魔王の再盛

 俺が基盤を固める一方、ルイズも本格的に行動を開始した。

 闇の魔王として復活を喧伝し、各国に宣戦布告したのである。


 俺が王国を乗っ取ったのと同時期だったが、向こうの方が話題性が高かった。

 それも仕方のないことだと思う。


 ルイズは本当の意味での魔王である。

 現代の混沌とした構図ができる前、魔族側の頂点に君臨していた存在だった。

 その影響力は計り知れず、未だに無視できない存在と言える。

 弱体化した状態でも忌避されており、それが蘇って表舞台に返り咲いた。


 事情を知らない者達は、さぞ驚愕しただろう。

 さらには一部の魔王が即座に降伏し、ルイズの配下に戻った。

 単純に敵対を恐れたのだ。

 それにしても、ここまで行動が早いとは予想外だった。


 きっと他の魔族に便乗して魔王に成り上がった小物なのだろう。

 ルイズという本物の復活を前に、恐怖が上回ってしまったらしい。

 闇の魔王の格を思い知った瞬間だった。


 とは言え、すべての魔王がルイズに屈したわけではない。

 むしろ強硬な態度を崩さない者も多かった。

 頑なに対抗意識を燃やす魔王達は、荒野の居住区に攻め入るための計画を進めた。


 ルイズの勢力はまだ小規模で、今のうちに攻撃するという考えは間違っていない。

 ただし、今回に限ってはこの上なく失策だった。

 なぜなら居住区の防衛には俺とノアが加わっていたからである。


 ルイズから魔王として正式に依頼を受けた俺達は、三日限定で防衛戦に参加した。

 その三日間で魔王を名乗る六名の魔族を殺害した。


 様々な能力を持つ魔王だが、決して無敵の存在ではない。

 しかも奴らが警戒するのはルイズだ。

 標的として認識されていない俺とノアは自由に行動できた。

 結果として多大なる戦果を挙げることに成功した。


 俺は不浄剣を駆使して派手に暗殺していった。

 何体もの魔王を吸収することでさらに機能が拡張させることができた。

 より悪質な力を持つ呪いの武器として進化した不浄剣は、もはや魔王すら即死させる力を宿している。


 防衛戦を経て、六名の魔王が死んだ。

 これによって各地の戦争は激化し、魔王の支配領だった地域を巡る殺し合いが勃発した。

 ルイズはその戦いに鮮やかに参入すると、瞬く間に荒野から支配領を広げていった。


 俺達は手出しせずに静観した。

 王国から離れた土地が多く、争いに参加する意味があまりないためだ。

 それとルイズから報酬として稀少な財宝や鉱石を譲ってもらったのも大きい。

 防衛戦で活躍して名を広めるという目的も達成できたので十分だった。


 支配戦が激化する中で、俺は王国の地盤固めに専念する。

 次なる戦いへの準備を着々と進めていった。

 その時点で俺は、神出鬼没で不条理な力を振るうことから"幻の魔王"と呼ばれていた。

 ノアも"竜の魔王"として有名になっていった。

 世界は、幾多もの魔王が統べて、殺し合う時代へと突入した。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 今話もありがとうございます! [一言] レードとルイズは、同盟というよりは不可侵条約を結び合ってる状態に近くなりましたね。 続きも楽しみにしています!
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