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レトルトカレーは自炊です  作者: 五条葵


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3/11

私的、煮物の掟

 これまた突然ですが、私は関西生まれです。


 京都で生まれ育って約20年。

 それから関東に来て約10年。


 よく、関東と関西では料理の味が違う、と言いますよね。

 幸い、私は関東に来てもそこまで味の違いに戸惑うことはなかったのですが、1つ驚いたのは煮物の色です。


 実家は関西でもとりわけ薄味の家だったので、余計に関東の煮物を見たときは、色が濃いっ! とかなりびっくりしました。


 そんな私が煮物を作る時のルールは、ただ1つ。

 盛り付けた時にお皿の模様が見えるくらい、つゆが透き通っていること。


 味付けとしては、麺つゆと料理酒、みりんがだいたい2:1:1。これにお砂糖(2〜3人前で大さじ2くらい)。醤油は本当にちょっぴり。


 ちなみに、これが関西のベーシックな味かは分からないので、ご容赦を⋯⋯


 一人暮らしを始めた当初は煮物を作る、というと敷居が高いイメージだったのですが、いざ作ってみると、意外と簡単な上、作り置きも出来るので重宝しています。


 中でも一番好きなのが、手羽元を使った鶏大根。

 骨付きの鶏から出た出汁をたっぷり吸った大根はたまらないものがあります。

 これに限らず、大根を使った煮物は冬の大定番。


 それから実家にいる時大好きだったのが、豚バラ肉と長ネギの入った肉豆腐。もちろんこれも、関西風のうどん出汁みたいな透き通ったつゆでいただきます。

 食べる直前にかける、一味唐辛子(七味の時も)がアクセント。


 ちなみに、関東に来てから居酒屋で肉豆腐を見つけて注文したら、豆腐と牛肉の煮物、それももつ煮込みみたいな色の濃いものがでてきて、それはそれは驚いたり……


 でも後からネットで調べてみたら、肉豆腐って牛肉をつかうレシピの方が多いまであって、私はカルチャーショックを受けました。


 さて、大人になってから好きになったのは煮魚全般。


 正直に言うと、子供の頃は夕食に煮魚が出てくると、あんまり嬉しくありませんでした。


 なんだか地味だし、骨を取るのも面倒くさい。


 ところが大人になって「煮魚美味しいやん!」となってきた頃には、私は一人暮らしをしていて、そして煮魚って肉や野菜の煮物より面倒なんですよね。


 あくまでなんとなくですが、肉の煮物に比べて、魚の煮物はパサパサになりやすく、火加減が繊細な印象。


 それにつゆの味も慎重に決めないと、魚の生臭さが立ってしまうので(その上我が家の煮物は味が薄い)さらに大変。


 結局、魚を買っても焼き魚になってしまいがち。

 煮魚なんて、もう半年は食べていないかもしれません。


 あらためて、毎日料理を作ってくれていた、

 実家の母に感謝しなければと思う今日この頃です。

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