ケチャップは母の味
皆さんにとって実家の思い出の味、と言えば何を思い出すでしょうか?
定番としては肉じゃがやカレー⋯⋯ただ、私の場合のそれは麻婆豆腐だったりします。
母が作ってくれる麻婆豆腐はもともと鶏チリ? だったかのレシピをアレンジしたものらしく、辛さが少なくて、代わりにケチャップの甘さが際立ったもの。
私や妹が辛いのが平気になると、レシピにラー油が追加されてやや辛さが増しましたが、それまでは本当に辛さはほとんどない料理でした(ちなみに『しびれ』の要素は全くありません)
本格的な麻婆豆腐とは全く違うレシピですが、これがひき肉の甘みとケチャップの甘みが絶妙で、いくらでもご飯の進む逸品なんですよね。
さて、一人暮らしを始めた後もこの味を食べたくなった私は、母に頼んでこのレシピをかなり細かく聞き出しました。
帰省した際には、実際に作る様子も見せてもらい、そしていざ麻婆豆腐作り!
⋯⋯結果は惨敗でした。
いくら挑戦しようと、母の味にはならないのです。
他の料理なら割と、母の味に似せることができるのに、ことこの麻婆豆腐は魔境。
どこに微妙な違いがあるのかは分かりませんが、作るたびに「何か違う⋯⋯」と首をひねる結果になりました。
レシピ通りに作っているのに、料理とは不思議なものです。
結局、母の麻婆豆腐再現は諦めた私。
麻婆豆腐は今でも、実家に帰省した時にリクエストする料理NO1の座に居続けています。
もう一つ思い出の味なのが、ケチャップライス。
いわゆるご飯をケチャップ味で炒めた料理、オムライスの中身ですね。
チキンライスではないのが肝。
具材はだいたいポールウィンナー(主に西日本で売っている、魚肉ソーセージっぽい見た目だけど豚肉などで作られた、そのまま食べられるソーセージ)だけ。
味付けもウスターソースとケチャップだけのシンプルなこのメニューは、夏休みの昼ご飯の定番でした。
正直、子供の頃はお昼ご飯にこれが出ると、「またケチャップライス?」と大変失礼なことをほざいていたものですが、大人になるとこの味が懐かしくなるのですから、私もワガママなもの。
幸い、こちらのレシピは割と再現可能だったので、簡単な晩ご飯としてよく作っています。
家でケチャップライスを作ると、どうしてもご飯の一部がダマになりますし、ケチャップもうまく混ざらないのですが、個人的にはこれもまた美味しさの秘訣。
食べるたびに味が濃くなったり、薄くなったりするのが美味しいのです。
他にも、母が作る料理にはケチャップの味のメニューがいろいろあり、それらは今の私にとっっても定番のレシピ。
そんな訳で、おそらく私は世の一人暮らしの方と比べると、ケチャップの消費量が相当多いであろうと思います。
お子様舌だなんて、言わないで下さいね。




