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巫女は海を守りたい〜愛が溢れるヒーラー物語  作者: 紫陽花
第5章 次の新しい道 婚約のあと
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第5章 巫女と王子と海洋騎士団

ユリシーズが、オランを連れて月の宮のエントランスに来ている。


「オランおばさまっ。」


「まあ、姫さま。やっとお目覚めですね。」

アリエッタがオランに抱きついている。


「はいっ、」


「あら、背丈が伸びましたね。」


「オラン、ごきげんよう。アリエルちゃん、背が伸びたでしょう。」


「アンジェラ、ごきげんよう。姫さまのドレスですね。」 


「そうなのよ。」


父上がユリシーズと話をしている。

「ヴァシリス、陽の宮の馬場を使ってもいいし、離宮の馬場で練習してもいいぞ。」


「離宮に馬場が?」


「建物はまだまだかかるが、厩舎と馬場は使えるようにしてある。あずまやもあるから、雨よけにはなる。」


「ありがとうございます。」

知らないうちに、離宮に馬場と厩舎が完成しているんだ。


「ユリシーズ親衛隊長殿、お忙しいところ、、感謝します。」


「殿下、王宮では、気を使われずに。」


「ありがとう。でも、ユリシーズは、海神の騎士達の上官だから。」


ユリシーズは、親衛隊隊長になって、貫禄がついてきた。怒らせたら怖そうな厳しい雰囲気が、めちゃくちゃ親衛隊だ。

何と、マーカスが副隊長になった。


「まあ、そうですな。あとから、護衛にダニエルとアーサーが。これからは、殿下と姫の立場では、常に護衛をつけますよ。」


「わかった。」

そうか、もう2人っきりで、お忍びはダメなんだな。海くらいなら、バレないかな?ずっとユリシーズに甘えてきていたと思う。

アランが公爵として、父上の国務補佐が増えて、ユリシーズは親衛隊長になって、騎士団の編成がやっと落ち着いてきたけど、僕達もしっかりしなくては。


「では、今日は、陽の宮か離宮か、姫様は、海に近い方がいいですな。後から海と騒ぐ気が。」


「僕もそう思う。2年、海に入ってないから、絶対に後から、行きたいと言い出すだろう。」


ユリシーズは、親衛隊のマーカス副隊長に、陽の宮と月の宮の警護を指示して、離宮の馬場に向かう準備をしている。


僕はアレックスとキロンを、陽の宮の厩舎に連れに行った。アレックスに乗って、キロンはフリーで、月の宮のエントランスまで戻る。


ダニエルとアーサーが、エントランスに来ていた。

「2人とも、急に呼び出してすまない。」


「昨夜、父上と母上から、アリエッタが目覚めたと聞いていたし、アーサーは、今は、ずっとミカエラード家にいるから、早く来れた。

ヴァシリス、妹は、どうやって、月の宮に行けたんだ。母上がご神託をみて、アリエッタの部屋に駆けつけた時には、いなかった。」


「それだけは、秘密だ。」


「父上と母上が、神殿中の通路を探したらしいけど、わからないと言ってた。まあアリエッタがヴァシリスと共に居るのが、一番安心だがな。」


「昨夜は、もの音一つせずに、姫が消えたのには、参ったけど。神殿の扉がしばらく開かなかったんだ。」

ダニエルとアーサーが、昨夜の神殿の様子を話してくれた。

クロノス様とポセイドン様が僕らに時間を。


東宮にいた時の侍女頭のマリアが、アリエッタの側でエントランスにいた。オランが呼んでくれたのだろう。


「お兄様っ、ダニエルお兄様っ。」


「アリエッタ、元気そうでよかった。」

アリエッタがダニエルに飛びつく。

僕は、昨夜から飛びつかれていないのに?


「お兄様、やっとお話しできますね。ヴァシリス様を守ってくださって、ありがとうございました。」


「そうか、全部知って?るな? 背丈も伸びたな?」


「はいっ。あっ、アーサー様ですね。ガブリエルの剣。」


「アリエッタ姫、お会いできて光栄です。」

アーサーがアリエッタに跪く。

アリエッタがアーサーの剣に触れると、濃いグリーンに光りだした。

アーサーがびっくりしている。


「アーサー、ガブリエルの剣は、アリエッタにとって特別な剣だからだ。」


「ヴァシリス、そういう事か、だから、この剣を授かる時に、姫のヒーリングパワーをもらったのか。」


「そうだ。ポセイドンとクロノスとアリエッタのパワーが入ってる。」


アリエッタが目覚めると、色々と起きる。


表に、ジュニア親衛隊8人が、到着した。

顔触れをみると、全員海洋ヒーラーだ。

彼らもアカデミーを卒業したら、親衛隊か教官になる優秀騎士達だ。


ナリスと侍女が、みんなの昼食や飲み物が入ったランチボックスを、護衛に渡している。


「殿下、護衛が揃いました。そろそろ、出発を。」

ユリシーズはお目付け役らしい。


ダニエルが、指示をしている。

「本日は、ヴァシリス殿下と、婚約者のアリエッタ姫、お2人の初の護衛だ。海岸沿いの馬場で、乗馬の練習をされる。全員、気を引き締めるように。」


「「「「「はっ!」」」」」

さすがにジュニアとは言え、親衛隊予備軍だな。


僕はアリエッタをエスコートして、外に出た。

アリエッタを見たジュニア親衛隊が息をのんだのがわかった。


確かに、お転婆を別にしたら、アリエッタは、ダントツの美少女だ。

同年代の男子から恨まれそうなくらい、僕は、すごい姫を独り占めしているような気になったけど、これは神様が決めた僕の巫女だから、と、心の中で、言い訳していた。



「お前ら、何をぼっ〜と見ている。さっさと挨拶をしろっ。」

ユリシーズの叱責が飛ぶ。

これは、仕方ないと思う、騎士団で、年齢が若い騎士は、御令嬢を護衛することはなかなかない。まして、僕が騎士になってから、アリエッタはずっと眠っていたから、幻の姫と言われていた。


ザッと音を立てて、跪く。

アリエッタが、「よろしくお願いします。」と、可愛い声で言ってる。

ジュニア親衛隊が、惚けた顔をしているが、すぐにお転婆はバレるだろう。


「みな、よろしく頼む。」

僕は気合いを入れた。

「「「「「はっ!」」」」」


僕はアレックスに飛び乗って、アリエッタに手を伸ばした。2年ぶりだ。アリエッタは前向きに乗りたいらしい。

一瞬で、アリエッタを乗せた。前は、必死で引き上げていたのに、僕も少しは成長してるみたいだ。後ろの護衛から、ため息が漏れていた。


御令嬢を馬に同乗させるのは、若い騎士の夢だけど、数年前は、昆布ドレスで同乗したのだぞ。

あれも、懐かしい思い出だな。


「アレックス、行くぞっ。」

僕が走り出すと、ダニエルとアーサーが横について、みんな騎乗で駆け出した。キロンは勝手についてきている。


離宮予定地の海岸から少し陸側の風がこない場所に、厩舎と馬場が出来ていた。真水も干草も、しっかり整っていた。


厩舎の管理は、この近くの農家と漁師の者が整備をしてくれているらしい。

僕は、丁寧に礼を伝えた。


「ヴァシリス王子殿下から、そのような有難いお言葉を。」


「作物や生き物を、大切にしてくれる其方らがいるから、シーシェルは豊かな国なのだから。

何か困っている事はないか?」


「もったいない、、、」


「僕は第三王子だ。王太子ではないから、気をつかわずとも良い。」


「で、では、、あの、、こちらの農場の土が、先日の大雨で、漁場に流れてしまうようになり、」


「漁場が土で埋まり、魚の居場所がなくなったのか?」


「そうです、よくご存知で、、」


「わかった。土が流れ込むのは、その凹んだ辺りからか?」


「はい。」


「他は問題ないのか?」


「はい。」


「王宮に戻ったら、調べてみるが、農家の集まりと、漁師の集まりで、ほかにないか、聞いてみてもらえないか?大事な事だから。」


「ヴァシリス王子殿下、ありがとうございます。」


「いま聞いた場所は、今日中に修復するから、心配するな。

時々、ここには来るから、何かあれば、気遣わずに、声をかけてほしい。」


「ははあ〜」


「だから、気遣ってはならん。よいな。」


「ははあ〜〜」


民に気を遣わせてしまった。

パトリック兄上と相談するか、と考えながら、

アリエッタの乗馬練習が始まった。


ジュニア親衛隊は、ユリシーズの指示で、警護しながら、軽く訓練している。


アリエッタを1人でアレックスに乗せたが、大丈夫そうだ。

アリエッタもアレックスに慣れてるし、いつも同乗していたから、手綱捌きも、見よう見まねで覚えていたらしい。


「ヴァシリス様っ、アレックスは、自動的に走ってくれます。」


「勝手には走ってないぞ。アリエッタが無意識に手綱を引いているからだ。」


「えっ?あっ、そうなんですね。」


キロンに乗って、アリエッタとアレックスの横を走りながら、手綱捌きを教えていく。


後ろにダニエルもいる。

「初めてなのに、なんで、妹は、普通に乗れているんだ?」


「よく同乗していたから、感覚的に覚えているみたいだ。」


「妹は、覚えるべき事と、後回しで良い事の優先度が逆か?父上の鍛練は必要なさそうだな。」


「確かに。前から、ずっと、そうだ。」


「ヴァシリスも苦労するな。我が妹ながら、ヴァシリスの根気に頭が下がる。母上が怒るはずだ。」


「ダニエル、もう慣れた。だから、婚姻後は、海洋研究所で自由にさせてやりたいと思っている。アリエッタを王宮に入れたら、王宮が壊れる。」


「はっはっ、そうなるな。ヴァシリス、感謝する。妹は愛されてるな。僕も、そこまで大切にしたい女性に巡り合えるかな?」


「ダニエルなら、きっと、アカデミーで、御令嬢が押し寄せるぞ。」


「楽しみだ。」


2人で話し込んでいるうちに、アリエッタは早足で駆けはじめていた。


「アリエッタ、気をつけろ、下半身を安定させろ。」


「はいっ。」


しばらく走って、アリエッタの息が上がってきたので、休息にした。

ユリシーズが笑いながら話してくる。

「姫は、レディのマナーより、乗馬の方が、覚えが早いですな。」


「ユリシーズ殿から見て、大丈夫そうか?」


「問題ないでしょう。あとは、毎日、少しずつ馬場で乗るだけで大丈夫でしょう。幼い頃からアレックスに同乗していたのが大きいですが、姫は、身軽ですからな。素足で、鞍に立ち上がっていたくらいですから。これなら、障害物の大会もいけます。」


「ああいう事を、平気するから困る。帰りはアレックスで帰らせても大丈夫か?」


「大丈夫です。」


アリエッタが、ランチのサンドイッチを頬張っている。ピクルスに気がついたが、黙って飲み込んでいた。

アリエッタも確実に成長しているのを感じていた。


ジュニア親衛隊も、交代で、ランチを取っている。


食後の紅茶を飲んでいたら、アリエッタが急に、浜辺に走り出した。


「クーポ!クーポ!」


波打ち際まで、クーポが来ている。

ユリシーズの顔を見たら、頷いている。

ジュニア親衛隊がアリエッタを追おうとしたのを制して、僕も、波打ち際まで走った。

口笛を鳴らすと、クールがジャンプした。


後ろにいる護衛達が、驚いているのがわかる。


アリエッタは、ワンピースのままで、海に飛び込んで、クーポに抱きついている。

やっぱり、こうなるか。

僕は、クールに飛び乗った。

「アリエッタ、クーポが苦しくなるから、早く乗ってやれ。」


「はあい。」

アリエッタはすぐにクーポにまたがって、一緒にジャンプを始めた。あれは馬の障害物より難しいだろ?


浜辺で、ジュニア親衛隊のみんなが固まっているのが見えた。

第三王子の美少女婚約者への、憧れは、これで消えたな、笑える。


クールで、先程、聞いた農場の土が流れ込む場所に行ってみた。

大雨で浸食された場所がある。近くに漁船がいるので、近づいて、聞いてみた。


「もしや、ヴァシリス王子殿下。」

漁船の漁師が、漁船の床に平伏している。

シャチに乗った少年なんて、噂の王子しかいないか?


「普通にしてくれ。農家の者から、土が漁場に流れ込んだと聞いたが、この辺りで間違いないか。」


「はいっ、なぜそのような。」


「其方らの、毎日の働きがあるから、シーシェルは豊かでいられるのだ。農場の土は細かい。流れ込んだら、岩場は壊滅的だろう。」


「ヴァシリス王子殿下さまが、そのような事まで。」


「自慢ではないが、私は海洋ヒーラーだ、海に問題があるのは、困るし、何とかしたいのだ。で、場所はここだけか?」


「この一帯と、いま赤い船がいる海岸線沿いです。」


「わかった。其方らの船を沖に移動してもらえないか。あの赤い船にすぐに連絡はとれるか?」


「はっ、はい、すぐに。」


漁船が移動しているうちに、アリエッタを呼んで、説明した。


「では、岩場の漁場を元通りにして、農場からの土の流れ道を止めれば良いのですね。」


「そうだ、農場の土を変化させては収穫量が減るから、それは触らぬように。」


「そうですね。わかりました。」


あたりの漁船が沖に向かったのを見て、

僕とアリエッタは、ヒーリングを開始した。

2人でグリーンキラキラと、オレンジキラキラを出し、最後はトライデントで完成だ。


小さな場所で、すぐに修復できるが、民には大変な問題だ。

沖の漁船に、修復が終わったと声をかけると、たくさんの船が僕らの周りに集まってきた。


「殿下、ありがとうございました。もう魚が戻ってきています、」

「皆の魚を、多くの民が口にして、生きている。これからも、よろしく頼む。」


僕とアリエッタは、手を振って、漁場を離れた。

陸の農家の者に、トライデントを振った。

向こうも、手を振ってくれている。


「ヒーリング、久しぶりでしたが、前より楽にできました。」


「アリエッタ、おそらく、アリエッタのヒーリングパワーはアップしている。エネルギー量が尋常じゃないと感じている。」


「ヴァシリス様ほどではありません。ヴァシリス様のエネルギーは、海全部みたいですよ。」


「まさか?」


「2年の間に、さらに莫大なエネルギーです。」


アリエッタが、沖に向かい、潜り出した。

僕も追う。最後に2人で来た時は、ポセイドンに大人にしてもらった時だった。


「クール、潜るのは久しぶりだ。なかなか来れなかった。」

「アリエッタ様が、眠っていましたからね。」

「夢の中では、よく来ていたつもりだったけど。」

「こちらでは、海で手を繋いで泳ぐお二人の姿を見ていましたよ。」

「夢ではなかったのか?」

「夢も現実も、神々の世界で、あまり変わらないのです。」


アリエッタがどんどん進んで、海の神殿まで来た。

神殿の奥には、女神シェルがいた。


「アリエッタ、やっと目覚めましたね。」

「シェルさま、ありがとうございました。」

「あなたの助けになれば。」


「ヴァシリス様、私が眠っている間、シェル姫さまのパワーで、ヴァシリス様と繋がっていられたのです。だから御礼を申し上げたくて。」


そうだったのか、あまりにも、繋がっていたから不思議だった。片時も離れず、魂が寄り添っていた感覚は強かった。

「シェル姫様。ありがとうございました。」


「私もポセイドン様と、離れていた1000年、心はポセイドン様の側にありました。あなた達の思いは、私達と同じですから。」


「アリエッタ。7歳の誕生日の前日によく目覚めたな。」


「え?お誕生日でしたか?ヴァシリス様の事ばかり考えていて、忘れていました。」

なんか、可愛い事を、サラッと言っている。


僕は、ポケットから、貴石をはめこんだ真珠の髪留めをだした。

眠っていたら、つけてあげるつもりだったが、目覚めてくれた。

「アリエッタ、7歳、目覚めてくれて、ありがとう。乗馬や剣の鍛練時に、髪をまとめるといい。」


「何て、綺麗。真珠とヴァシリス様の貴石。」

アリエッタに渡すと、目をキラキラしている。かなり気に入って嬉しいのがわかった。

中央にコバルトブルーの丸い大きな貴石、周りにブルーがかった真珠が囲んでいる。


「ヴァシリスさま、つけてください。」

いたずらっぽい目をしている。

アリエッタの後ろから、髪を撫でひとまとめにして、パチンととめた。髪を束ねたアリエッタは、少し大人っぽく、凛々しくなる。

髪飾りがキラキラと光った。


シェル姫様が、アリエッタに話している。

「アリエッタ、この石は、あなたが眠っている間に、ヴァシリスが、一粒ずつ、南の海神の庭で集めたものですよ。」


「え?南の庭まで、行かれたのですか?あんなに遠い、一番冷たい氷の海に?」


「氷の海の海神の庭の貴石や真珠は、神秘性が強く、守護のパワーも最大と、ポセイドン様に教えてもらった。アリエッタの力の助けになるかと思ってな。」


アリエッタが、やっと飛びついてきた。

「ヴァシリスさま。ありがとうございます。

私、わたし、、あの。」


ぎゅっと抱き止めた。

「淑女として、我慢していたのだろう?」


「知ってらしたのですか?」


「昨夜、僕の代わりに、クジラのぬいぐるみを掴んで離さないから、気がついた。クジラのぬいぐるみを破壊してやろうかと思ったくらいだ。

今は、大人じゃないし、子供のハグなら、父上や母上にも叱られないから、気にするな。」


アリエッタが、ぎゅっとしてきた。

ほっとした。

「さ、護衛のみんなが心配するぞ。そろそろ帰ろう。」


「シェル姫様、ポセイダルゴ様は?」


「ポセイドン様の命で、チャンシアを探りに行ってるのです。何かある前に、止めたいと。」


「ありがとうございます。では、また来ます。」


僕はトライデントを出して、軽く振って、離宮海岸に戻った。海岸が凄い事になっていた。びっくりした。


護衛がみんな海の中で、ヒーリングパワーを出している。ダニエルもアーサーもだ。ユリシーズまで、波打ち際に入っている。

「ええっ?」


ユリシーズの、顔を見たら、沖を指差している。

沖には、ポセイドン様がいた。 


「ヴァシリス、アリエッタ、シェルに会えたか?」

「はい、2年間、ありがとうございました。」


「これからだからな。今、其方の護衛のヒーリングパワーを試験していた。」


「試験ですか?」


「そうだ。合格点はやろう。

護衛の少年たちっ!今から、我が孫、ヴァシリスとアリエッタのヒーリングパワーを見せるからな、鍛練の参考にするが良い。

ほれ、ヴァシリス、この海岸線全ての守り、強化せよ。離宮の建設が始まっているから、今のうちに、海岸線に加護を。」


「この海岸線、全部ですか?」


「そうだ。更に北には、エドワードとアンジェラの離宮が建つ。そこまでは強化しておけ。さっき、農場から流れた土を止めて修復していたように、あのイメージで、海岸線全て、強化しておくのだ。」


「わかりました。護衛は、海から上げた方がいいですか?」


「いや、みな特級ヒーラーだから、このままでよい。其方とアリエッタの加護も受け取れるはずだ。」


「わかりました。アリエッタ、大丈夫か?」


アリエッタは、髪飾りに触れてにっこりした。

「だ、い、じょ、う、ぶっ!」


(くどいが、可愛い、たまらん。)


海のヒーリングも始まっていきます。

読んでいただき、ありがとうございます。

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