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第4章 婚約内定4

アリエッタは、アンジェラ王妃の謁見の間にいた、


「アンジェラ王妃さま。本日は大切なお時間を賜り、お礼申し上げます。

アリエッタ・アン・ミカエラード、参りました。」


私は、オランに教えられた淑女の礼をした。

王妃様は、輝く月のように美しい方。

瞳の色が、ヴァシリス様に似ていて、もう少し濃いかも。


「まあ、アリエッタ、今日は良く来てくれました。さっ、もっと近くに来て、お顔をみせてくださいな。」


「はい、かしこまりました。」

少しだけ前に進んだ。


「まあ、なんて可愛いのかしら。アリエッタ、

アリエルちゃんと呼んでもいいかしら。可愛いわ。ヴァシリスが溺愛するだけのことはあるわね。」


王妃様が、王妃座から立ち上がり、私のところまでいらして、急に抱きしめられました。


「あっあの、王妃さま。もったいないお言葉、ありがとうございます。」


侍女たちが、慌てて、王妃様を押し留めているが、私は抱きしめられたまま、動けない。


「アンジェラ様、失礼ながら、アリエッタが、困っております。」


「えっ?まあ、オラン夫人、ヴァシリスを見てくださって、ありがとう。更にアリエルちゃんまで、、あなたの事だから、教育はバッチリね。

こんなところでは、お話が楽しくないから、庭園にまいりましょう。

お茶会の準備をしてありますのよ。さっ、アリエルちゃん、オラン夫人、参りましょう。」


私は王妃さまに手を引かれて行く。困ってしまい、オランを見ると、頷いているので、大丈夫みたい。


どんどん引っ張られて、庭園についた。

何と綺麗な庭園だった。さまざまなお花が咲きみだれて、花の香りにうっとりしそう。


王妃様に促されて、私は王妃様のお隣に座らせられた。向いにオランが座ってくれた。


「オラン、こんなに可愛いアリエルちゃんを育ててくれて、ありがとう。オランには、子供の頃から、助けてもらってばかりなのよね。」


「まあ、アンジェラ様。昔話でございますよ。」


よくよく聞いていると、王妃様とオランは、アカデミーで、同級生で、仲良しだったらしい。


「オラン、ヴァシリスは、アリエルちゃん一途なのでしょう?」


「それはもう、引き離すのに、苦労しております。」


「まあ、アリエルちゃんは、ヴァシリスが好き?」


直球の質問がきました。

「あ、の、あ、の、大好きで、お慕いし、し、して、います。」

首と顔が熱くなってきた。


「まあ、ヴァシリスのどこが好きなの?」


「あの、、全部です。」


「まあ、全部なの?ちょっとくらい嫌なところはないの?」


「あの、マナーを守らないと、叱られます。

で、でも、それは、私がヴァシリスさまに相応しいレディにならないと、、その、ヴァシリスさまから、引き離されてしまうので、、いけないのは、わたくしです。」


「ヴァシリスは、アリエルちゃんから離れちゃうの?」


「ち、違うのです、絶対に離さないと、お約束して、くださいました。わたくしが、お勉強やヒーリングや、マナーを頑張って、ヴァシリスさまと、ずっと一緒にいて、王国のために、海を一緒に守って、がんばれるように、と、言ってくださるので、、いまは、わたくしの、未熟さが、だめなのです。これでは、いけません。」


「まあ、ずっと一緒にいられるように?王国のために、あなたも勉強を?」

王妃様が、目を見張り、じっと考え込んで、オランを見ている。


もしかして、私ではだめなの?

頼まないと、引き離されるっ。


「おうひさま。一生懸命にお勉強いたします。

だから、だから、ヴァシリスさまの、おそばに、いさせてくださいませ。お願いです。わたくしは、未熟ですが、ヴァシリスさまの、、足手まといにならないように、たくさんお勉強しますから、海は必ず守りますから、あの、どうか、ヴァシリスさまの、、うっ、うっ、、」

もうダメだ。二度とヴァシリス様に会えない。

涙が溢れてきた。


「あらあら、姫さま。」

オランが抱きしめに来た。


「オラン、おうひさまに、おっお願いしてくだひゃい、、ヴァシリスさまと、はなりぇるなら、しんだほいがますでしゅ、、、」


「姫さま。王妃さまは、お二人を引き離したりなさいませんから、落ち着いてくださいませ。」


「オラン、どうしましょう、アリエルちゃんを泣かせてしまったわ。

アリエルちゃん。ごめんなさい。

オラン〜、私も泣きたくなってきたわ。ヴァシリスの可愛いお妃を泣かしたなんて、ヴァシリスに嫌われてしまうわ。

ねえ、オラン、どうしましょう。」


「アンジェラ様、先程、一瞬、私に目をお向けになった時のお気持ちを話してくださいませ。

アリエッタ様は、あの沈黙が、妃候補として、不合格になったと、勘違いしたようです。」


「そうだったのね。

あれは、ヴァシリスが、アリエルちゃんに、すごい負担を背負わせてるからびっくりしたのよ。

8歳と5歳でしょう?

幼い二人が、好きって思っていてくれたら、アリエルちゃんが、ヴァシリスのこと、少しでいいから、好きって思ってくれたら、それで十分だと思っていたのよ。

それが、相思相愛で、更にヴァシリスは、国のために捨て身になる事を自分だけじゃなくて、アリエルちゃんにまで、させようとしているのかって、それをオランに聞こうと思ったのだけど、

この子達に、そんな事が起きているなんて、、

どうなの?オラン〜。」


「アンジェラ様。思ってらっしゃる通りです。」


「まさか、本当に?」


「はい。ヴァシリス様が、近衛騎士団に入団なさったら、離れ離れになりますので、姫さまには、ミカエラード家に戻って、海洋研究所の保護施設で傷ついた生き物の癒しと、アカデミーの手前倒しの勉強と、妃教育を、、願っておられます。

すでに、アカデミー1年生の講義内容は、お勉強が終わっております。」


 「オラン、それって、王妃教育より、大変なことよ。誰も止めなかったの?ヴァシリスが近衛騎士団って、ワタクシ聞いてないわ。」


「陛下のご命令でございます。

ヴァシリス様は、海の守りを引き受けられました。海の守りには、ヴァシリス様の超特級ヒーラーとアリエッタ様の特級ヒーラーの力が必要なのでございます。」


「だからと言って、こんなに可愛い幼い姫を。

アリエルちゃん、ヴァシリスに命を預けるつもりなの?」


「おうひさま、私はヴァシリス様と、ともに生きるかくごです。ヴァシリス様に、何かあれば、わたくしは、いきていけません。」


「アリエルちゃん、、」

王妃さまは、私をぎゅっと抱きしめてくださった。抱きしめられたままだ。


「おうひさま、あの、、」


「何?アリエルちゃん。」


「わたくしは、ヴァシリスさまの、おそばにいられますか?おゆるしを、、」


「アリエルちゃんは、ずっとヴァシリスのおそばにいていいのよ。ワタクシの娘になって、ヴァシリスのお妃になってほしいの、アリエルちゃん、

お願いするわ。

ヴァシリスのお妃になってくれる?」


「はい、おうひさま、いのちをかけて、」


「ああっ、もう、なんということなのかしら?

アリエルちゃん、あなたはワタクシの娘になりなさい。」


「ちょっと誰か、陛下に先触れを出して。すぐに陽の宮に行きます。オランも付いてきてほしいの。」


「アンジェラ様、お供いたします。」


侍女たちが、「王妃さま、アリエッタ様をお預かりいたします。」と言っているが、王妃様は私を抱っこしたままで、陽の宮、というところに、どんどん向かっていた。

横にいるオランを見ると、「大丈夫」と言ってくれた。


お妃面接、無事におわりますように。

読んでいただき、ありがとうございます。

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