第29話 守りきれっ!最後の砦!絆創膏!だまんごー。
高村まんごは、親友のドリア・ヌ・ロドリゲスの屋敷に遊びに来ていた。
家族4人でおばあちゃんの家に遊びに来て、まんごだけはドリアの屋敷に遊びに来たのだ。
『マン・セレ 2020冬』に向けて準備を進めるためだ。
今日はコスプレ衣装の衣装合わせをするのだ。
『マン・セレ 2020冬』には当選者と、そのメンバーが2人で、計3人までが関係者入場できる。
なので、スネイクとまんごとドリアの3人で会場に向かう。
参加するのは1日目で、その当日の朝早くに出かける。そして、ホテルに泊まり、2日目も一般参加して、楽しんで来る予定だ。
売り子のコスプレ衣装として、3人分の衣装が必要であり、それをドリアとスネイクが作ったのだ。
「天かすマンの衣装は、早速スネイクが着てみましたですわ。なかなかの出来でございましたわよ。ほら、写真もございますわよ〜」
ドリアは、まんごにスマホの画面を見せる。
そこには、天かすマンの衣装を着たスネイクが写っていた。顔まで完全に隠れているので、最早スネイクには見えない。
どこからどう見ても、ゆる怪人の天かすマンだ。
「わぁ〜すごいね〜。かっこよくできてるね……。でも、スネイクさんの面影がないね……。」
「確かに、そうでございますわね〜。顔を覆うタイプでございますからねぇ〜」
ドリアは、笑ってみせる。
「……そして、わたくしたちは、これを着ますわよ!」
ドリアが2着の衣装を取り出す。ドリアとスネイクが作製したコスプレ衣装だ。
ドリアが着る用の『庵野緑』のコスプレ衣装と、まんごが着る用の『美熟女魔法剣士 ポッチャリン』のコスプレ衣装だ。
「わぁ〜、すごい! ありがとうドリアちゃん」
「いえいえ〜。これくらいおやすいご用ですわ〜。さぁ、まんごちゃん! 早く着てくださいませ!」
「うん」
まんごは頷き、衣装を手に取ってみる。
「あっ……。」
まんごは、衣装の中に『黒色のレースのティーバック』を見つけた。
美熟女魔法剣士ポッチャリンの第1話で女主人公の高村綾子が穿いていたものだ。
原作を書いたのはまんごである。
面白いだろうと思って、女主人公にティーバックを穿かせたが、まさか自分が穿くことになることまでは計算していなかった。
「そうかぁ……。そうだっけ……。」
まんごは、頬をポリポリと掻いた。
ハラ ハラ ハラリ
衣装の中の『黒色のレースのティーバック』を持ち上げた時に、そこから何かが落ちた。
それは、『絆創膏』だった!
「ん? ドリアちゃん? これは何?」
まんごは床に落ちた3枚の『絆創膏』を拾い上げる。
「何って? 『絆創膏』でございますわよ! コスプレをする際には必須のアイテムでございますわよ! それが無いと大変なことになるでございますわよ!」
ドリアは、力を込めて説明する。
コスプレをするのは今回が初めてであるが、どこかしらから情報を集めて来ていたのだ。コスプレをする時には絆創膏が必須のものだとドリアは思い込んでいる。
「そうなんだ……。ちなみに、ドリアちゃん。一応、念のために聞くけど、この絆創膏はどこに貼るの?」
「あら? まんごちゃん……。決まってるでございますわ〜。ここと! ここ! そして、ここ! で、ございますわ!」
ドリアは、体のとある3箇所を順に指差した。
「うん。わかった……。やっぱりそうだよね……。大事だもんねぇ〜」
まんごは、小さくため息をつく。
まんごは、ドリアの指示に従って、絆創膏を含め、コスプレ衣装を全て身に纏った。
――――――――――――――
「まんごちゃん、可愛いですわぁ〜」
ドリアが感動して声を上げる。
ドリア自身も『庵野緑』のコスプレ衣装を身に纏っている。
こちらは、ごく普通のOLが着るスーツ姿であったが、金髪蒼眼のドリアが着ると、一風変わったOLの姿になった。
「そ、そう? ありがとう」
まんごは、顔を赤らめる。
まんごが着ているのは、『美熟女魔法剣士 ポッチャリン』のコスチュームだ。真っ赤なドレスに赤いマントを羽織っている。
そのミニスカートの下には、『黒色のレースのティーバック』を穿いているのがポイントだ!
コン コン コン
「ドリアお嬢様、まんご様、お菓子をお持ち致しましたぞ」
スネイクが『シェフの気まぐれパインパンナコッタ』を持って部屋に入って来た。
シェフの気まぐれパインパンナコッタだ。ドリアは何度も食べたことがあるお菓子だが、まんごにとっては初めてだ。
「あら、スネイク。いいところにいらっしゃいましたねぇ〜。どうでございますか? わたくしとまんごちゃんのコスプレは?」
「おぉ〜。ドリアお嬢様、まんご様、どちらもお似合いでございますぞ! すごく可愛いですぞ。これで売り子をすれば、完売間違いなしでございますぞ!」
「そうでございますかねぇ〜」
ドリアは、満面の笑みを浮かべる。
「スネイクさん、素敵な衣装を作っていただいて、ありがとうございます」
まんごは、顔を赤めながらも、ペコリと頭を下げた。
「いえいえ、どういたしまして。お役に立てて光栄でございます。でも、まだ準備の段階でございますのでね。当日がうまくいけばいいのでございますが……。」
スネイクは、軽く頭を振った。
「そうですね」
まんごは、頷く。
まだ浮かれている場合ではない。即売会の当日に、売り子として頑張らないといけないのだ。大事なのは、当日だ。
「ほほ。では、まんご様。ごゆっくりどうぞ」
スネイクは、テーブルに『シェフの気まぐれパインパンナコッタ』を置き、部屋から出て行く。
「じゃあ、まんごちゃん。着替えて、お菓子を食べるでございますわ〜。スネイクが作るパインパンナコッタは、とてもトゥルントゥルンでしっとりとしていて、美味しいでございますわ〜」
「うん!」
2人は、コスプレ衣装を脱ぐ。
使い終えた絆創膏はもちろん、使い捨てである。使い終えた絆創膏はゴミとなるのだ。
ピリッ
ピリッ
ペリペリ
まんごは、絆創膏を剥がし、それを丸めて、テーブルの上に転がした。
パインパンナコッタの器の横を、丸まった絆創膏がコロリと転がる。
「あっ……、絆創膏って跡が残るんだね」
絆創膏が貼ってあったところには、絆創膏のカスが残っていた。そこには少しばかり粘着力が残っており、ネチョネチョとしていた。
まんごは、そこに指を沿わせ、絆創膏の残りカスを拭った。
「まんごちゃん。これを食べ終えたら、肝心の冊子を準備しないといけませんわね〜」
すでに着替えを終えたドリアは、パインパンナコッタをゆっくりと口に運ぶ。
そのドリアの視線の先にはまんごのパインパンナコッタがあった……。
「そうだね、全部で3冊あるからね〜。何部ずつ準備するかも重要だよね〜」
まんごは、ドリアの言葉に相槌を打ちながらも、おパンツを穿く。
今回の同人即売会では、漫画版を2巻と小説版を1巻にまとめることにした。
コピー本を作製する予定なので、印刷をした後に、自分たちで、ホチキスで止めるのだ。
「あっ、そうだ! お兄ちゃんは、きっとおばあちゃん家で、暇してるからね。手伝ってもらおうか。お兄ちゃんも、きっと、ドリアちゃんの家に遊びに来るのを喜ぶと思うよ」
今回は家族4人でおばあちゃん家に来ている。まんごがいないので、桃矢は、おばあちゃん家で一人で遊んでいる。
「桃矢お兄様が遊びにいらっしゃるのは、わたくしにとっても嬉しいことですわ。そうそう! 今、小学校で流行っている遊びがありますのよ。男の子の間で流行っていましたのよ! でも、今ではクラスみんな、女子も含めてそれに夢中になっておりますのよ。明日、作業が終わったらそれで、一緒に遊ぶでございますわ〜」
ドリアは、大きな四角い缶をまんごに見せる。
「えっ、ドリアちゃん、何それ?」
「おほほ〜。これは明日のお楽しみですわ〜」
ドリアがそれを動かすと、中から、
ガサッ ガサッ
と音がした。
ドドン
箱の中身は、一体?
次回を待て!
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私、高村まんご。小学3年生。
マンゴスチン・ハートに出会って、魔法少女『フルプリマンゴスチン』に変身できるようになっちゃったの。
魔法少女兼同人作家として、絶賛活躍中よ!
今回は、同人コンビ『フルキン』のパートナーのドリア・ヌ・ロドリゲスちゃんとコスプレ用の衣装合わせをしちゃったよ〜。
え? 怖いって?
『絆創膏』が怖いの?
いやいや、落ち着いて!
『絆創膏』が無い方が怖いわよっ!!
意味があるのかはわからないけど、きっと役に立つ時が来るのよ。
万が一、『絆創膏』が人目に付くことがあっても、『絆創膏』なら、大丈夫だから!
さて、衣装合わせも終わったし、次回は原稿ね。
まぁ、原稿は、印刷して綴じるだけだからね。
面白さがないよね〜。
それより、気になるのは、ドリアちゃんが持っていた『大きな四角い缶』の中身だよね!
いやぁ〜、アレよアレ!
わかるでしょ〜?
ほぼ直球勝負になるからねぇ〜、あんまり使いたくなかったんだけどね。
まぁ、昔懐かしい遊びだからね〜。
な〜〜んにもやましいことは無いんだよっ!
いかがわしくもなんとも無い、健全な遊びだからねっ!
だって、おばあちゃん家の周りは田舎だからねぇ〜。
だって、ドリアちゃんが通う小学校で流行ってるんだも〜ん。
まぁ、普通に遊ぶだけだし。
問題はないんだよ!
え?
遊んでばかりいないで、原稿を進めろって?
原稿は、完成したよ!
あとは、即売会の日が来るのを待つだけだよっ!
え? ストーリーのこと?
それは、私は知らないよ〜。遥さんに言ってよぉ〜。
でもまぁ、たまには息抜きしないとねぇ〜。
じゃあ、次回も楽しんでねっ!
次回!
魔法少女 マンゴ☆スチン
『第30話 パン!パン!パン!ぶつけて!ひっくり返せ!だまんごー』
だよっ!
次回も、絶対に読んでねっ!
じゃんけん ポン! (パー)
うふふふふふ〜。




