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愚者の楽園に転移したけどまったく問題ない  作者: 長城万里
4 俺たちの戦いはこれからだ

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192/204

192 お爺さん

アカシアのお爺さんはゴーストに取り憑かれている

ある程度弱らせないとゴーストを引きはがせない


まずお爺さんを弱らせる

弱ったらサクラさんの光属性魔法で引きはがす

離れたゴーストを同じく光属性魔法で討伐する

同時に弱ったお爺さんを治癒しないといけない


「やること多いな」

「グチるなケンタ」


「ああ、行動開始だ!」


俺が左、サクラさんが右に回り込む

正面はベンケイさん、背後にアオイくんが陣取る

アンナにはアカシアを守ってもらう


「さあ、どこからでもかかってくるがいい!」


お爺さんが楽しそうに雄叫(おたけ)

戦闘狂のようだ


「いくぜっ!」


ベンケイさんが火雷神で連続突きを放つ

ベンケイさんは格下相手ならこんな攻撃はしない

するということはお爺さんのことを強者と見ているのだな


お爺さんはすべての突きをわずかな動作だけでかわしていく

うん、たしかに強いわ


「はっはっはっ、その程度ではワシは倒せんぞ!」


かわしてはいるが少しずつ後退していくお爺さん

そのお爺さんのうなじに手刀が飛んでくる

アオイくんが気配を消して背後から攻撃したのだ


「はっ!」 バシンッ!


「うえっ!?」


身体を回転させて突きをかわしながら後ろを向いて手刀を払う

そのままぐっと腰を下ろし肘鉄をアオイくんに喰らわす


「うぐっ!」


肘鉄で弾き飛ばされるアオイくん

そんなに飛ばされるの!?


10メートルほど後ろの木に当たって止まる

背中を強く打ちつけて動けなくなるアオイくん


「くそ、ストーンバレット!」

「アイスニードル!」


俺とサクラさんは左右から攻撃する

正面からベンケイさんが休むことなく突きまくる

さすがに全部をかわすことはできないだろう


「はあっ!」 ドバンッ!


闘気を放ちストーンバレットとアイスニードルを弾く

その状態で火雷神の先を両手で挟んで受け止める


「「「ええっ!?」」」


そのまま火雷神をベンケイさんごと横へ引っ張り投げる

投げ転がされるベンケイさん


「あいたた」


お爺さんはすぐにベンケイさんのもとへ走り出す


「次はワシの攻撃を受けてみよ!」

「させないよ!」


お爺さんの放った拳を肉球で受け止めるポチャ

戦闘形態になってベンケイさんを守ってくれた


「ヨシツネくん!」

「いただきます!」


サクラさんが巨大ファイアボールをヨシツネに投げる

それを食べて戦闘形態になるヨシツネ


「ほほう、従魔を連れておったのかお主ら」


「いくよー」

「少し手荒くいきます」


ポチャが飛びかかる

ヨシツネも回り込んで尻尾で攻撃する


お爺さんはヨシツネの尻尾をかわしてポチャの懐に一瞬で入り込む


「え?」

「的がでかいからやりやすいわ」


トン、とポチャの腹に手をあてるお爺さん


「波動掌!」 ドゴォッ!


「きゃいんっ!」


闘気を手の平に集中させて放つ

いわゆる発勁で飛ばされるポチャ

でかい身体が軽く飛んでいく


「きゅうぅ~」


元の小さいポチャに戻って気を失うポチャ

アンナが素早く回収してくれる


というかあの技、波動掌

なんか覚えがあるぞ


「次はお主じゃ!」

「くっ!」


お爺さんはすぐさまヨシツネに攻撃を仕掛ける

尻尾で応戦するがかわされる


パシッ


「しまった!」

「そおれっ!」


尻尾を掴まれ投げ飛ばされるヨシツネ

あの巨体を軽々投げ飛ばすってどんだけだよ!


ズドン!


地面に叩きつけられるヨシツネ


「波動掌!」 ズドォンッ!


「ぐはぁっ!」


仰向けになっている腹に波動掌が撃ち込まれる

ヨシツネも元の姿に戻り気を失う


マジかよ、この爺さん強過ぎだろ!


「サンドバッグ!」

「んん? なんかの呪文か?」


ベンケイさんが拳を放つ


「そんな遠くから、うぬ?」


爺さんがベンケイさんの方へ引っ張られる


ベンケイさんの固有スキル<サンドバッグ>

避けようとしても相手は吸い寄せられるように攻撃を受けるのだ


「ふんっ!」


爺さんは引っ張られ始めた瞬間、地を蹴り加速する

そのまま身体を横回転させながらベンケイさんへ到達する

そして掌底を鳩尾へ撃ち込んだ


「うぐっ!」


よろけるベンケイさん

畳みかけるように爺さんは跳躍して回し蹴りを放つ


ドゴッ! 「がはっ!」


腕でガードしたがそのまま蹴り飛ばされるベンケイさん


「ふぅむ、大したことはないのうお主ら」


引き寄せられる力を利用して地を蹴り加速した

かわせないならと自身も拳を放って対抗した

引き寄せられた瞬間にスキルの特性を見切った判断力

やべえ、勝てる気がしない


「まあよい、次はお主じゃ」

「うげ」


俺の方に向かってくる


「くそ、グレートトルネード!」


爺さんが飛び込んできたところへ巨大竜巻を起こす

普通の相手なら死ぬかもだけどこの爺さんなら大丈夫だろう


竜巻に巻き込まれる爺さん

おそらくこれで弱らせられるだろう


考えが甘かった、竜巻が消えていく

爺さんが竜巻の回転に逆らわず自らを回転させて勢いを殺した


「はっはっはっ、竜巻を使うならこうするべきじゃ」

「え?」


爺さんが腰を低く落とす

左足を軸にしてコンパスのように右足を伸ばして右回転を始める

ローキックのように回転蹴りをしてきた


「このぐらい!」


ひょいっと跳んでかわす

あれ? なんかこの感じ、覚えがあるぞ


爺さんの回転が加速していく

爺さんの身体を中心に竜巻が起こった


その竜巻に跳んだ俺の身体が巻き込まれる

そのまま高く上空へ飛ばされる


「竜巻落とし!」


巻き込まれたまま地面に頭から落とされた

まさか、これって・・・


ズゴォンッ! 「ふんぐっ!」


やべ、折れた、いてぇ

とっさに身体をよじって頭は守れたが右腕をやられた


追撃の足音が聞こえた

爺さんが近くまで迫る


バリバリバリ


俺と爺さんの間に雷が落ちたので爺さんは瞬時に後退する


「今のうちに回復しろケンタ」

「ブルー、助かったぜ」


ヒールをかけまくる

なんとか右腕は治ったがかなりのダメージだ


「龍までおるとはな、面白いのう」

「ふん、いつまでも避けられまい」


ブルーが空から雷撃を爺さんに放ちまくる

無数の雷の柱をかわしていく爺さん

だが空にいるおかげで爺さんの攻撃もブルーへ届かない

この隙になにか手を打たないとやばいな


慣れてきたのか雷を避けながら俺の方へ近づいてくる爺さん

格闘戦は苦手だし、魔法は弾かれるし、手詰まりだ


爺さんが地を蹴り拳を俺に撃ち込んでくる

オレ、オワタ・・・

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