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本幕 其ノ弐拾
電撃大賞長編小説部門に投稿した小説です。
江戸時代と妖怪をイメージしたものを書いてみました。
江戸時代のことを色々と調べていたのですが、はっきりとしたことはなかなか把握できなかったので、その大部分はイメージとなっています。
今後の参考にしますので、感想をいただければとても嬉しいです。
大原町にある古びた長屋の一間。
ひとりの女が突如、絹を引き裂くような悲鳴を上げた。
隣で寝ていた娘は驚いて飛び起きた。
お母さん大丈夫。察した娘は泣きながらそう叫ぶ。
しかし女はその声に反応しない。白目を剥いて痙攣し始め、そして呻きながらも泡を吹き出した。
お医者様を呼んでくるから。娘はそう言葉にならない口調で言うと、ふらつきながらも外へ飛び出す。
何事かと、近所の住人が玄関口から覗いてくる。
喉の奥から娘の名を絞り出し、女は事切れた。




